映画「笑の大学」

2022年01月07日 | 映画

昨日(1/6)、NHKのBSプレミアムで放送された「笑の大学」(を録画したもの)を観た。
いい映画でした。
これのもとは三谷幸喜原作・脚本による演劇作品なんですね。
それを「星護が監督を担当するなら」と三谷幸喜が条件付きで了承したそうです。
星は「これほど完成された作品を映像化などできない」と拒否したが、
その後の説得により8年越しで映画化になったようです。

昭和15年10月、日本は戦争への道を歩み始めていた。
国民の娯楽である演劇は警察で台本の検閲を受けなければ上演できない。
そんな時代に、生まれて一度も心の底から笑ったことがない検閲官・向坂睦男と、
劇団「笑の大学」座付作家・椿一が警視庁の取調室で顔を合わせる。
検閲官・向坂睦男を役所広司、座付作家・椿一は稲垣吾郎、この2人がよかった。
役所広司の演技のうまさは知っていたが、稲垣吾郎がこんなにできるとは思わなかった。
“笑い”に理解のない向坂は、
「この戦時下に低俗な軽演劇など不謹慎であり上演する必要はない」と考えていたので、
「笑の大学」を上演中止に持ち込むべく、椿の台本に対して無理難題言う。
いっぽう椿は何としても上演許可を貰うため、向坂の要求をのみながらも、
更に笑いを増やす抜け道を必死に考え、一晩かけて書き直していく。
向坂の検閲、椿の書き直し、そんな毎日が続くうち、
いつしか向坂も検閲というよりも「台本直し」に夢中になってゆく。
そして、向坂自身も認めてしまうような素晴らしい台本が完成した。
そのとき彼は、椿が告白したある一言で、
自分は国家権力の末端である自身の職責を忘れてしまっていたことに気付く。
向坂は改めて椿の台本に対し、「“笑い”のいっさいない喜劇にしろ」と命令する。
そうしたなら上演許可を与えよう、と最大の無理難題を言う。
その晩、椿に召集令状が届く。
もう「笑の大学」の幕が開くことはないと悟った椿は、
一睡もせず無心で最後の書き直しを行うのだった。
翌日、向坂の検閲が始まる。
椿は、向坂に召集令状が来たことを話す。
向坂は椿に「生きて帰って来い。そしてこの台本を上演しろ」と言う。

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