お互い様

2009年10月27日 | 健康・病気
プロフェッショナル・仕事の流儀(NHK総合 22:00 ~ 22:50)
「こんな医者がいたのか・診療所の熱血医師再び」
-山村で患者と向きあう・魂の診療室▽肺炎救え-

こんな人がいるんですね。
私は頭が下がります。
外科医師になろうと思って自治医大に入ったが、この大学は、
卒業してから何年か地域医療に従事することが求められていて、
3000人ほどしかいない福井県名田庄村の診療所の医師になった。
何年かして、外科医になるために都会の総合病院に行こうと考えたが、
診療所の医者として村人とのふれあいでいくつかの出来事があり、
村人と離れられなくなってしまった。

このへんが泣かせるよね。
けっこうイケメンの青年だ。
都会で医師をしていたらいいことが山ほどあるだろう…に。

そのエピソードの1つは…。
ある日、ある家から往診の依頼があった。
長距離運転をした後酒を飲み肩が痛くなった、ということだった。
診察してそんなに重い病気ではないだろうと判断した。
ところがその患者はクモ膜下出血だった。
近くの総合病院に救急搬送した後、家族の車に乗せられて村に帰る道すがら、
青年はひたすらわびた。
責任をとって医師を辞めようとさえ思った。
その時、「誰でもある、お互い様だ」とその家族の人にいわれた。
私はテレビを観ていてそのとき、涙が流れた。
「誰でもある、お互い様だ」この言葉いいよなァ。
こんなことをいわれたらこの村を出て行けないよ。

この番組を観ていて何度か泣きました。
人間の“やさしさ”を久しぶりに感じた。

この村では自宅で人生の最後を迎える人が多いという。
いいな、私なんて“自宅”がない。
今は、軽井沢の社宅が自宅だが、こんなところで死にたくはない。
といって、女房の住む東京の清瀬の公団住宅も“自宅”ではない。
私としては、新所沢の今年1月までいたところが“自宅”かな。
でも、そこにはもう戻れない。
ああ…、さすらい人は悲しいですね。

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