苦笑

1999年03月15日 | 健康・病気

「口…、開きましょうか」
 という、歯医者の遠慮がちな声が聞こえた。
 私は、熟睡した状態から引き戻された。熟睡といっても、長い時間ではない。
なにしろ私は歯の治療を受けていたのだ。
 医師は、私の奥歯を削っていた。それなのに眠ってしまった。
 口の渇きを押さえるための水を供給する管を入れられ、医師の両手の指が大
きく開けた口に触れている状態で、私は熟睡していた。そして口を閉じようと
したのだろう。
 医師はマスクをしているので、どういう表情をしていたか分からないが、私
は、口を開け直しながら、心で苦笑してしまった。
「歯の治療を受けているとき、寝る人はいるかな?」
 フラメンコの練習から帰ってきた連れあいにいうと、
「そんな人、いるわけないよ」
と、ばか笑いしていう。
私も同感だ。

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