芥川賞受賞作「火花」

2015年08月20日 | 健康・病気

「つまりな、欲望に対してまっすぐに全力で生きなあかんねん。漫才師とはこうあるべきやと語る者は永遠に
漫才師になられへん。長い時間をかけて漫才師に近づいていく作業をしているだけであって、本物の漫才師に
はなられへん。憧れてるだけやな。本当の漫才師というのは、極端な話、野菜売ってても漫才師やねん」

第153回芥川賞受賞作「火花」(又吉直樹 著)を読んだ。
よかったです。
ここ何年か芥川賞受賞作を読んでずーっと裏切られてきた。
私にとって読んでよかったというものがなかった。
この「火花」は素晴らしい。
これが受賞なら文句はない、と思った。

でも、ひとこと書きたい。
ラストで、憧れの先輩芸人神谷さんと1年振りに会う。
このエピソードはいらない。
私とすれば、そこまで90点の小説が75点ぐらいになってしまった。
あんなこと、書かなければよかったのに…。
あの部分で芥川賞落選でもしょうがないと思う。
でも、そこまではいい。
これからの又吉に期待します。

コメント (2)
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