静岡県で1966年にみそ製造会社の専務一家4人が殺害された袴田事件の第2次再審請求で、静岡地裁は27日、
強盗殺人罪などで死刑判決が確定した元プロボクサー袴田巌元被告の再審開始と刑の執行、拘置の停止を決定した。
村山裁判長は、確定判決で犯行のとき着ていたとされた「5点の衣類」について「後日捏造された疑いがある」と結論づけた。
事件発生から約48年、死刑確定から約34年で裁判がやり直され、死刑判決が取り消される可能性があるようだ。
この事件、私はずーっと気になっていた。
ひどい話ですよね。
始め、警察は袴田さんの部屋から押収したパジャマにごく微量の血痕が付着していたことなどから、
袴田さんは、このパジャマを着用して犯行に及んだものと主張した。
ところが、1審公判中に(事件から1年2カ月後)の1967年8月に味噌タンクの中から5点の衣類が発見された。
検察は当初、犯行のときに着ていたのはパジャマとしたが、5点の衣類が犯行着衣であると主張を変更した。
しかし、これは袴田さんには小さくて身につけることが出来なかったが、警察は「縮んだ」「袴田が太った」などと強弁した。
証拠をつくって犯人にしてしまうとは・・・。
そういうことをして、1人の人間の人生を狂わせてもいいと思っている人がいる、ということですよね。
他人(ひと)を苦しめても、自分が社会的に良い状態になればいいと考える人間がいるんですね。
袴田さんを取り調べた警官、刑事、裁判での検察側の人、死刑判決を下した裁判官、
1度目の再審請求を棄却した裁判官、その人たち1人ひとりに私は話を聞きたい。
どんな気持ちでその人たちは袴田さんに向き合っていたのか。
現在でもその方々は、袴田さんを真犯人と考えているのか。
今日の再審開始の決定をどのように思うのか。
もし、自分が間違っていたと認めたならば袴田さんに謝罪して欲しい。
でも、そんな人はいないだろうな。
今となっては、早く死刑判決が取り消され、袴田さんが完全な自由の身になることを希望します。