純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

酒米と線状心白・・・覚書

2013年03月03日 | お米
酒米は

粒が大きく

心白があって

祖蛋白分が少ないものが良い



粗蛋白分が多いと雑味が強く

味の多い酒質になりやすい


米の外側は特に粗蛋白分が多いので精白する

だから精米歩合が少ないほど

雑味の少ないきれいな酒になりやすい


ただ心白が丸い形をした球状心白だと

精米歩合は50%が限界となる

それ以上精白すると心白まで達することになる

心白が剥き出しになると

麹菌が剥き出しになった心白部分に片寄ってついたり

また心白は溶けやすいので

米割れの原因や

米が溶けすぎて糊精の多い鈍重な質のお酒になる


これが線状心白だと

心白を剥き出しにせずとも

35%ぐらいまでの精米歩合にできる

言い換えれば65%の精白歩合だ


蔵によっては20%ぐらいまで精米歩合を低めて

精米歩合で日本一を争うところもあるが

精米歩合が低ければ必ず美味しい酒ができるか?

と言えばそうとも言えない

もちろん杜氏さんの経験に基づいた技術と勘がなければ

美味しい酒を醸すことができないことは言うまでもない

ましてや精米歩合を低めれば低めるほど

卓越した技術と勘が必要になる



このような線状心白をもった酒米は

「山田錦」

「雄町」

「強力」

の3種類しかない

しかし

山田錦関しては

山田穂と短稈渡船をかけあわせて作った人工的な酒米の品種なので

実際に純系分離された品種で線状心白をもつのは

「雄町」と「強力」

しかないのだ

2品種は互いに超長稈品種でありジャポニカ米だ


また

鳥取県固有の酒米「強力」が発見された中山町(現在の大山町)と

岸本町で発見され

岡山の雄町で作付けされた「雄町」は

共に伯耆大山山麓に起源があり

非常に近い位置関係にあるそうだ


現在の鳥取は純米酒王国ともいわれるが

上原浩先生の影響だけでなく

このような所にも起源がありそうだ


詳しくは

日置桜 蔵だよりをご覧ください


勉強になります




今日の倉本長治商いのこころ


「商売のうち

一番むずかしいことは、

その店のどこにも

嘘がないようにすることである。」
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