純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

質問・・・純米酒開栓後の保存方法は?

2014年01月12日 | 純米酒
当店ホームページより「日置桜」をご購入いただいたお客さまから

メールにて次の様な質問を受けた


「開栓後の保存は、やはり冷蔵庫が良いのでしょうか?
それとも、もしかして今の時期なら常温も可なのでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示頂けると幸いです。」


(私の回答)

さて保存の際の温度についてのご質問ですが

そんなにナイーブになる必要はありません。

夏でも冬でも常温で放置してください。(笑)


(熟成度合=積算温度×時間)

熟成は、時間が経つほど、また気温が高いほど進みます。

日置桜を醸す山根酒造場の山根社長は

外の吹きっさらしのタンクで

純米酒を3年以上熟成させる実験をされております

夏は30度以上、冬は氷点下という過酷な状況を数年間経ても

とてもきれいな熟成酒になるのが「日置桜」の凄さなのです

熟成後にはタンクの底に数十センチの滓(おり)が溜まり

この滓もまた美味しいそうですよ。

ただし、このような熟成に耐え得る強い純米酒であるためには

醪(もろみ)の中の酵母が屈強で

自ら生み出すアルコールに負けずに最後まで「完全発酵」する必要があります

酵母が元気に活動している途中で

醸造用アルコールや糖類、酸味料を添加して酵母の働きを止めたような清酒は

酒質が弱く、熟成は無理です


長々と書きましたが、要は開栓後でも常温で保存していただければ結構です

日置桜のように完全発酵の強い作りの純米酒の場合

開栓したてでは

味が開かず渋い場合がありますので

そのようなときは

なるべく純米酒を空気と接触させてやるために

1週間ほど放置プレイ(瓶に栓をせず、ガーゼなどで覆って常温放置する)

したりして、いじめてください

これにより劇的に味が開いてきます

冷蔵庫に入れておくと熟成(味が開くこと)が

遅々として進まないのでお奨めできません


以上、完全発酵の純米酒の開栓後の保存方法でした



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