唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

萌の朱雀

2007年11月11日 | 映画 ま・や・ら・わ行
萌の朱雀

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静かで淡々とした空気がいいです。
ちょっと間違えば退屈な映画です。セリフもよく聞き取れなくて、家族構成がいまいちよくわからなくて・・・でも、最後までちゃんと見れました。

見終わった後に自分が思っていた家族構成は、連れ子同志の再婚家庭だったんだけど、説明文を見たら、違うみたいです。まあ、思い込んでいても矛盾はないお話でした。たしかに言われてみればお姉さんが何たらとかいうせりふはあったけど、よく聞き取れなかったし・・・
聞き取れないといえば、トンネルとか、会合での話とかも、それが何を意味するのかは解説文を読んではじめてわかったぐらいでした。でも、それによって何か困ったことがあったかというと、とくにないのが不思議。お父さんの死も電話のシーンがよく聞き取れなくてはっきりとはわからなかったんで、その後登場しなくなったことで死を認識した感じです。なんか、やけっぱちになって警察につかまっちゃったのかも・・・とも思ったし、なにより、死ぬ時に山から(家から)下りていくところで、倒れた奥さんのかわりに働きにいくのかな?なんて思ったし・・・そんな勘違いを重ねながらの鑑賞でした。

それぐらい映画の中身がわからない、セリフが聞き取れない中でも、退屈だとか、つまらないとか、全く思いませんでした。(なんか同じようなことくり返してる?)

家族の中の心の中の葛藤というか、ゆれ動く心が映像であらわれています。人間の生活を包み込んでいる景色に見とれちゃいます。セリフが少ないところにリアリティを感じました。聞き取れない会話もリアルといえばリアルかも。
何より、女の子がかわいい。80年代のアイドルみたいな素朴さがいい!

最後の握手のところは自然と涙がこぼれます。

家族って、幸せの絶頂期もあるけど、次の家族の再構成をしていかないと、だんだんばらばらになっていくんですよね。自分の経験でもそうですが・・・子どものころの両親と2人兄弟の家族を構成していたときの幸せな気持ちは、母の死、自分の上京、父の死によって崩壊しました。あの頃を振り返ると、自分にとっての絶対的な幸せがありました。(今考えればですが)両親に守られていたんだろうと、いまは思えます。愛情を注いでくれる人の存在が確かにあったと思います。それを失ってしまったいまは・・・37歳になってなにを・・・と思いますけど・・・
違う人生もあったはずですが・・・現実はどうも・・・
・・・なんてことを考えてしまいましたが・・・あまり映画とは関係ないかな?

いや、やっぱり、人間の生活の知恵とか、歴史的に積み重ねられてきたものが大企業や政治の横暴によって無残につぶされていくのは嫌だなあ・・・それも歴史と言えばそうなのかもしれないが・・・いや、そんな話ではないんですけど・・・