唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

椿三十郎

2010年05月31日 | 好きな映画・良かった映画
椿三十郎<普及版> [DVD]

東宝

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面白かったです。
黒澤明さんって何個か作品見たことありますが、それまでは何となく、完ぺき主義で、ガチガチのイメージといいますか・・・みんなが口をそろえてすごい!すごい!と言うし、なんか、黒澤映画を理解できないやつは映画ファンじゃないみたいなイメージがあるじゃないですか。そうかと思うと、お前は黒澤映画のなにを理解してるんだ!と、小難しい見方を強要されて、人をよせつけない感じもあって・・・
本当にいろんな人に影響を与えた人だと思うし、すごい知識を持っているファンは大勢いるだろうし・・・何も知らんと、黒澤映画を論評するな!みたいな空気ありますよね。
だから、何となく観るのを避けてたところもありまして・・・

黒澤さんの映画を見るにはまず、そのハードルを越えなければいけないのです。今回はたまたま友だちがレンタルしてきたので、ハードルを越える心の準備も無く観ちゃったわけですが・・・

観始めたら、そんなヘンな先入観がいつの間にかなくなっていて、映画自体を素直に普通に観れました。
ただ素直に楽しめる映画だったことが驚きでした。

奥方様が面白いです。
いわゆる世間知らずといえばそれまでなんだけど、それだけじゃなくて、度胸が据わっている落ち着き払った態度がすごいのです。最悪の事態でも、動じない、そこのゆとりがすごい。殺伐とした緊張した空気の中で、ぱっと緊張をやわらげてくれる。つかまった人も面白いタイミングで面白い効果を出しています。しかも、それが案外鋭い指摘だったりして。
桂枝雀さんが緊張と緩和といってましたが、そういうことなのかな・・・と思いました。こういう笑えるものを黒澤さんが撮っていたことに驚いたのと、その設定のセンス(なんて言っちゃ失礼だけど)がすごい!思いました。
そういう意味で、今までのイメージがガラッと変わりました。


同時にこれは、イメージどおりのところですが、映画のつくりこみ方がすごいです。(また素人が・・・という感じですけど・・・)(こういうことをいちいちカッコつきで書いちゃうのが黒澤明さんがそういう存在だからです)(「黒澤明が好き」とか言ったら、どこがどんな風に?とか、いちいち聞かれそうですもんね。)(カッコばかりですいません)
ひとつひとつの映像に魂を感じるといいますか・・・いろんな工夫やこだわりを感じます。一番印象的だったのは、最初に椿さんが仕官(?)しに門をたたくところから、門が開いて、馬がぞろぞろ、そのあと、槍を持った人たちがぞろぞろ・・・そのあと、仲代さんが現れて、会話をして・・・という一連の流れをワンカットで撮っていて、その映像に圧倒されちゃいました。カメラの流れとか、全部考えてるんだろうなあ・・・なんて考えたら、このエキストラさんの動きとか、三船さんのウロウロのし方とか、自然な流れで見えるこのシーンもかなり計算しているんだろうと、勝手に想像しちゃうわけです。

椿の流れ方も、1個・・2個・と流れてきて、そのあと、ドバドバっと流れてきて・・・それで、そのあとの大騒動のかたがついたあとにまたぽとっとひとつゆらゆらと流れますが、そういうところにこだわりを感じます。だって、最後のひとつの流れなんて、なにも考えなければ無くてもいい映像ですもんね。

あと、田中邦衛さんが愚かさの象徴みたいにうまく目立ってるのも面白いです。だからといって、いやな感じがしないのは、あの表情でしょうね。ぐにゃぐにゃしてない、普通に話している田中さんを見たのは初めてです。

仲代さん(役名が思い出せん・・・)は椿さんと同じにおいを感じて心を許したんでしょうかね。最初ッから本音を言ってました。だからだまされたときの怒りがたまらないんでしょうけど・・・椿さんにしてみれば、だましたけれども、やはり同じにおいを感じてたたかいたくはない・・・たたかう以上はどちらかが死ぬわけだけれども、もう、さけられない状態になってしまったわけですね。自分の人生設計が壊されたというより、裏切られた怒りなのかもしれませんね。

椿もドバドバでしたけど、血飛沫はもっとドバドバでしたね。これでもかこれでもかというぐらいドバドバドボドボでした。終わったあとにまたスローで観たら本当にすごい量の血でした。鞘の無い刀のような人間の血は、血の気が多いということなのでしょうか。人間の体はほとんどが水分って聞いたことあるけど、何か納得です(笑)。

本当にいい刀は鞘に納まっているもの・・・すごい深いですねえ・・・・

最近リメイクした作品も見てみたくなりました。
この映画をリメイクするっていうのはかなり勇気がいりますよね。
なんで、その気になったのか、実際にその出来はどうなのか。
他の人のレビューを観てると、新旧の作品を比較している人はみんな駄作と言ってます。比較しないで作品単体で観ている人は結構評価が高いのが気になります。

とりあえず、こんなところで。

アダモちゃんおそらく誕生25周年記念DVD 1万台の監視カメラが捉えた衝撃の映像 私はアダモち・・・

2010年05月29日 | 映画 あ行
アダモちゃんおそらく誕生25周年記念DVD 1万台の監視カメラが捉えた衝撃の映像 私はアダモちゃんを見た!!

ビデオメーカー

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題名が50字におさまってません。
アダモちゃんおそらく誕生25周年記念DVD 1万台の監視カメラが捉えた衝撃の映像 私はアダモちゃんを見た!!
という題名です。
いやあ・・・くだらないのを見ちゃった・・・
でも、不思議と観終わった後は気持ちいいです。
ダチョウ倶楽部とのやり取りで、最初は険悪な感じで少しひいてみてたけど、外に出てから、熱湯プールが面白かったです。ハチャメチャで。女王さまが良かった。定休日が水曜日というのも、良かったです。
ダチョウ倶楽部まで我慢が必要かも。

水着の着替えのところは違う意味で面白かったです。

島崎さんって、歌上手ですね。

キャピタリズム~マネーは踊る

2010年05月26日 | 映画 か行
キャピタリズム~マネーは踊る プレミアム・エディション [DVD]

ジェネオン・ユニバーサル

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キャピタリズム [capitalism] ⇒資本主義(しほんしゆぎ)

資本主義
商品経済の広範な発達を前提に、労働者を雇い入れた資本家による利潤の追求を原動力として動く経済体制。資本家が生産手段を私有し、労働力以外に売る物をもたぬ労働者の労働力を商品として買い、労賃部分を上回る価値をもつ商品を生産して利潤を得る経済。封建制に次ぎ現れた経済体制で、産業革命によって確立された。

資本主義というシステムそのものが一部の富裕層の儲けしか考えないということですね。
この映画でやはり涙を誘うのは、家を追い出された人のさけび、立ち上がって抗議をする人の姿。そして、オバマ大統領誕生の瞬間の民衆の喜ぶ姿でした。
オバマ大統領に対する国民の期待が伝わってきます。
政治のあり方を見た気がしました。
国民の願いを背負って政治家は誕生しなければならないと思いました。
そして、その国民の声に誠実に耳を傾け、実行していかなければならないと思いました。
アメリカの純粋な思いが結実した瞬間、国民の希望がかなえられた瞬間だったんですね。
それまでの(知ってる限りでですが)当選と質的に違うと、映像で感じました。
オバマ大統領が今までも、これからも何をして何をしようとしているのか、国民は見続けて行くわけですね。そして、不正や不満には立ち上がれば変化を起こせることも体験してしまったわけだから、これからの国民の力は質的に違うでしょう。

日本に目を向ければ、国民の期待によって誕生した民主党政権がその期待に一つもこたえられず、自民党の政治を受け継ぐ政権であることが日々明らかになる中で、国民は、アメリカと同じように自分たちで変化させた力でまた新しい変化を起こさなければならないのでしょう。
もちろん、その力が雨後のタケノコ新党に行くようでは、日本の変革もまだまだ先ということになるのでしょうが、自民党政治には戻れないし、自民党政治を継続させる勢力では先がないのは目に見えてます。
根本的な変革が必要な時です。

・・・と、話がそれました。
レーガン時代にアメリカの経済体制、政治体制が転換されたんですね。当時日本では中曽根ですか。国鉄の民営化とか、国がすしていた仕事を民間に任せて、今につながる弱肉強食のむき出しの資本主義の体制を築き上げる走りだったのかもしれません。

どうしても話がそれます。

マイケルムーアの観点の鋭さにはいつも驚いちゃいます。
映画という、自分のたたかいの場所を確立して、ずっとたたかい続けているのはすごい。

残念なのは、インタビューが早口で、字幕の意味を理解する前に次の文章になっちゃったりして、理解はあまりできなかったことです。
お金の表示がされてる時も、自分は頭があまり良くないので、いちいち「一十百千万…」と下からゼロの数を数えてたのでもう、わけわからないです。しかも、ドルで書いてあるので、縁に直すと…なんてやってたら余計だめです。「,」が2個ついてたから…もう、パンクです。

字幕も大変です。右に出たり左に出たり下に出たり。最後のエンドロールなんて、歌の字幕が右に出てるのに、画面上でいろんな説明をしていて…2重に字幕が出ていて大変。

あと、面白かったのは、資本主義と民主主義を明確に分けていたところです。けっこう、ソ連があった時は、「自由主義を守れ」なんてやっていたし、資本主義=自由と民主主義、共産主義=独裁みたいなことが言われていましたが、そういう点で、しっかり分けられているところが、あたりまえだけど重要なところだと思いました。
そこに区別がつけば、共産主義の社会でも、民主主義がありえるということがわかるわけで…
実際に共産主義の社会になるには、民主主義の制度をもっともっと発展させなければ実現しないという構図だと思いますが、この映画のここのところの表現は、そこを認識する第一歩だと思います。

今後も活躍してほしいですね。
今度は、軍事同盟についてやってほしいです。日本にも来て、アメリカの基地の実態をとってほしいな。これはすごいドキュメントができると思います。憲法9条のある国でなぜアメリカ軍の基地があるのか…アメリカは日本を守るためにあるのか…なんて、やってくれたら嬉しいけど・・・そうしたらたぶん、最高傑作ができますよ。


サブプライムローン 【subprime lending】

2010年05月26日 | ありがたいお言葉
信用力の低い人を対象としたアメリカの住宅などのローン。通常のローンに比べ,審査基準が低いかわりに金利が高い。

補足説明2006 年 12 月以降,アメリカの住宅ブームが失速し,サブプライム-ローンを取り扱う金融機関が経営破綻したことから問題が表面化。この住宅ローンは証券化され取引されていたため,アメリカ経済のみならず世界経済に影響を及ぼした

プール

2010年05月26日 | 映画 は行
プール [DVD]

バップ

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BGMがない・・・というか、自然の小鳥のさえずりとか風の音とかがBGMになってますね。
のどかな、ゆったりとした時間が全体を包んでいます。
ただ、せりふの淡々としたところは、あまりよくなかったかな・・・
それも全体の空気を出すためだったと思うんだけど、いつせりふが出るかわからない、微妙な感じがいやでした。いらいらする。しかも、核心に入っていきそうで入っていかない。それもこの映画の雰囲気だといいたいんだろうけど、自分はダメですね。

だって、どう考えても、子どもをおいて出て行った母親のことを肯定することはできない。いくら子どもが非難しても、何にも感じてくれない母親。その母親をみんな慕っているのも何となく・・・ね・・・

舞台はタイなのかな?
対の子どももかわいくない。言わされてる感たっぷり。
何もしゃべらせないで、自由に遊ばせてあげたほうが絶対効果あったと思います。

あの娘さんは、最初男の人かと思いました。でも、女の子で、すごく特徴がある顔です。少年のよう。でも、すきですねえ・・・ああいう感じ。また「ろりー」になってしまいました。ろりーを超えて「エロリー」になってしまいそう・・・

自然体 狙いすぎると 不自然体

というところでしょうか。

どうでもいいところはせりふが決まっていなくて、そのままフィルム流しといて、適当にしゃべらせてる感じがありました。それが自然体ということなんでしょうね。でも、そこがなんかいやだった。

ゆったりした時間。のどかな風景。その雰囲気だけを観れただけの映画。そうしたいのなら、もっと、何もしなければよかったのに。その方が芸術点も高いですよ。きっと。中途半端さが出たのかな?中途半端は自然体とは違うってことですね。

ディオが死んだ・・・

2010年05月17日 | 音楽
米歌手R・J・ディオ氏死去、「ブラック・サバス」などで活躍(トムソンロイター) - goo ニュース


5/16ロニ―・ジェイムス・ディオの訃報・・・

びっくりしました。
このまえ、ヘブンアンドヘルとかやって、元気だと思ってたのに…
結構高齢だったんですね。

自分がディオを知ったのは、中学か高校の時にMTVのHMマニアという番組を夜中にやっていて…そうそう・・・・D.スナイダーが司会してて…そこで、ロックンロールチルドレンを聴いた時だったと思います。

そのあと、ヘブン&ヘルを宇都宮で買って…(宇都宮って栃木県です)

ああ・・・バンドエイドやUSAフォーアフリカの後で、スターズってHMの人がやったやつで最初にいきなりDIOの美しい声から始まってましたね。
本当に、声が…素晴らしい人でした。
H&Hは歴史に残る名作です。

ただ、レインボー時代って知りません。ん・・・?レインボーでしたよね?酔っ払っててわからなくなっちゃいました。

あ・・・小さな蜘蛛がちょこちょこ歩いてる。夜の蜘蛛は縁起が悪いらしいけど・・・
ふ・・・不吉な・・・


初めて買ったスクーターがDIOでした。だから、そのスクーターに、ロニ―という名前を付けました。

でも、自分のHNのろにとは関係ありません。

ろには、首つり台のロニ―からとりました。
首つり台のロニ―って???

まあ、書いたところで誰が気にしてくれるわけでもないですし…(涙)

生で見たことなかったな…
生で見たことあって、死んじゃった人は、エリック・カーさんですかね。

柔道篠原監督、亮子出馬に「甘くない」

2010年05月17日 | スポーツ
柔道篠原監督、亮子出馬に「甘くない」(日刊スポーツ) - goo ニュース

篠原監督かっこいい。

谷さんは、なんか選挙に出るんじゃないかとは思っていたけれど、まさか現役で出るとは思いませんでした。

篠原監督の政治も柔道もそんなに甘くないという発言はとてもいいですね。篠原監督が政治家になった方がいいのではないかと思います。

柔道の方は半端な練習じゃオリンピックなんか出場できるわけないのは本人が一番知っているはずです。

だから、手を抜くとしたら、議会活動です。
議員は本気で国民のためにやろうと思ったら、柔道なんてやっている無駄な時間はないはず。
それをわからないところに谷さんの甘さがあるんじゃないかなあ…まあ、民主党の議員は、まじめにやらなくてもいいということの裏返しかもしれません。票のためでしかないからね。

なんか、こっちがバカにされた気分です。民主党と、谷さんに。

カムイ外伝

2010年05月17日 | 映画 か行
カムイ外伝 [DVD]

SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)

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観ていて面白かったところ・・・・

最高に面白かったところは、さめをやっつけた人たちにカムイが、「只者ではないな」みたいなことをいうところです。ここまで只者じゃない感じで登場させといて、今言うせりふかよ!と、笑ってしまいました。
くだらなくて笑っちゃうところは結構ありました。

良かったところは、馬の足を切った男に興味を持った・・・というナレーションです。声はいやだったけど、マンガの言い回しを使ったんじゃないのかな?そこだけがすごく深い感じがして文化のかおりがしました。

あと、さやかちゃんがちょっとヒットでした。物語の中というより、演技が上手な感じがしました。こんな映画で発見したのは残念ですが・・・
大後寿々花(オオゴ スズカ)さんって言うんですね。1993年うまれ。若いですね!映画では、女の子ものがたり、グーグーだって猫である、遠くの空に消えた、バルトの楽園、SAYURI、北の零年に出てるって。
若いけど、いろいろこなしてる人なんですねえ・・・
カムイはいいから、サヤカ外伝をつくってほしいですね。トリミングしちゃえ!白い服の人、たぶんさやかさんです。さやかさんを抱きしめている細長い手は小雪さんです。小雪になりてえ!

マンガを読みたくなったという点でも、いいきっかけづくりになった映画です。

全体的につまらない・・・つまらないというより、くだらないです。
今日本でマンガの原作を使って数うちゃあたる的に垂れ流されている薄っぺらい映画の流れをくむ感じです。ある意味予想通りです。

アニメでみたカムイのイメージは、無口で、息なんか乱れないし、すらっと立っていて、足もキチンと閉じて、隙を見せないという感じで記憶にありますが、これはすごい。よくわめく。息乱れっぱなし。がに股で猫背。隙だらけ。感情むき出し。本当に忍者の世界でなにを修行してきたのかって感じで、そんな奴が抜け忍になってもすぐ殺されちゃうだろうに・・・よく抜ける決心したな。主人公に感情移入できなかったらおしまいですね。2時間は苦痛ですよ。まあ、さやかちゃんの演技とくだらなくて笑えたからシーンがあったからなんとかもちましたが・・・

景色も気持ち悪い。

民衆が馬鹿っぽい。結構ありがちですが・・・よくほえる。何でこんな一生懸命演技(とはいえないよなあ・・・)してるんだろうって感じ。よく監督はOKしたよな。・・・これが監督の采配だったら、この監督はなに考えてるんだろうって感じですね。よっぽど時間がなかったか、才能がないかですね。素人が才能なんていっちゃいけないかな?

殿様も絵に描いたような馬鹿殿です。

なにか、日本の映画って、これでいいのかなあ・・・・
観る側はお金払ってみるんだから、(あ!友だちにお金払ってないや!)少しはまじめに映画作りをしてほしいものです。(まじめに作っていたとしたら、それこそ救いがない。)

今日は、脳の回転がいつもよりいいので、こんな長々とぼろくそかいてしまいました。何か満足です。

パンズ・ラビリンス

2010年05月16日 | 好きな映画・良かった映画
厳しくつらい現実。子どもは大人の都合に振り回されます。

現実から逃げるための空想の世界・・・いや、もしかしたら本当にあるもう一つの世界なのかも知れないけれど・・・。
そこに希望を求めて、必死に生きています。
大人の世界・・・というか、もう牢獄ですね。その世界から必死に抜け出そうとします。

お母さんを助けたい思いとか、弟を守りたい思いとか、メルセデスさんを守ろうとする思いとか、ほんと、けなげで泣けました。

最後のシーンはすごいです。現実の死と魂の開放・・・現実に殺され、空想に生かされたような気もします。でも、そうはいっても死ですからね。

上の写真を見るだけで熱いものがこみ上げてきます。

2008-03-31 23:18:00

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また泣いてしまった・・・
現実の世界はとても生きづらくて・・・
スペインの内戦の中で、時代に翻弄されたひとりの少女の物語です。
ファンタジーという形をとっていますが、なかみはとても現実的で・・・現実の残酷さをリアルに描いています。
どこまでが現実でどこまでがファンタジーか。彼女にとってはすべてが現実だったのです。
最後、王宮に辿りついて、ナレーションでその地を長く治めたという話も、、現実の世界での彼女の運命を考えると、なん何の救いも感じられません。
ただただ重苦しく、涙が止まりません。

ウィキペディアによると、スペイン内戦は、スペイン軍の将軍グループがスペイン第二共和国政府に対してクーデターを起こし1936年7月17日から1939年4月1日まで続いたそうです。
共和国政府を打倒した反乱軍側の勝利で終結し、フランシスコ・フランコに率いられた独裁政治を樹立したとのことで、フランコ政権というのは、1975年まで続きました。

この重苦しい物語は、スペインの歴史の重苦しさかもしれません。
映画とは関係ない話だけど、この前スペインに一ヶ月いっていたという人に聞いたら、スペインの人は底抜けに明るいといってました。この重苦しい物語と、その明るさはどう重なるのでしょうか・・・


パンズ・ラビリンス 通常版

アミューズソフトエンタテインメント

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戦場でワルツを

2010年05月14日 | 映画 さ行
ある兵士の失われた記憶をたどりながら、戦場で何があったのかが解き明かされるといった感じですが、いまいち話がわからないところもありました。(というか、この監督自身の実体験のようです。)

敵とたたかう兵士としての戦争の恐怖もありながら、音楽に乗せてポップに描いているところもありつつ、次第に核心の虐殺へと進んでいきます。最後に実際の映像に切り替わってからは涙が止まりませんでした。

あと、イスラエル=悪という、頭にインプットされたものがあったのですが、もっといろんな角度からきちんとその国の歴史も含めてみなくてはいけないと思いました。
ナチスの時代のことが所々で出てきて、第2次世界大戦のときのイスラエルの傷跡が垣間見えました。

戦場でワルツを 完全版 [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ

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