唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

独裁者

2007年05月27日 | 好きな映画・良かった映画
独裁者

ジェネオン エンタテインメント

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チャップリンの魂の一撃です。人生を・・命をかけた作品なのかもしれません。
世界征服を夢見、地球儀で遊ぶヒンケルの姿になぜか涙が込み上げてきます。その地球儀を軽く見ている姿は、人間の命の軽さにも通じて、この独裁者の下にどれだけの人間が殺されていったのだろうと考えてしまったのです。映像の表現力というのはすごい。

チャップリンは、それまでかたくなに拒み続けていた「言葉」という表現を、この独裁者では使いました。映像だけでは表現できない、自分のメッセージを伝えたかったからだと思います。

最後の演説は、チャップリンの言葉がストレートに出ています。この言葉を言いたいがためにそれまでのストーリーを作ったのかもしれないし、トーキーにしたのもそのためだと思います。

自由と平和、民主主義を守るためにたたかおうとよびかけます。
今回は、その演説ではあまり感動しませんでしたが、チャップリンの鋭さをあらためて感じました。
差別の問題も、ただ単にユダヤ人の問題だけでなく、どんな人種、肌の色をしていようと、人間は平等で自由だというところもそうですし、テレビやラジオ・・・今ではインターネットもそうですし、急速に情報を伝える時代になって、それは、国民を操るだけの道具として利用されるわけですが、実はそれだけでなく、その中に、国民を急速に団結させる力も内包しているということも感じました。
そして、最後のハンナに対するよびかけです。その時代に世界に希望ある未来を見ているところがすごいです。

その時代からウン十年・・・ドイツではナチスを擁護するような発言をしようものならすぐに社会がそれをゆるしません。それは世界ではあたりまえのことになっています。

じゃあ、日本ではどうか・・・天皇の独裁政治と侵略戦争を美化する勢力が、内閣の中枢を固めているわけです。そして、憲法を変えることを当然のようにいって、国民の合意も得られていない法律を国民のしらないうちに国会の数の力で押し通し・・・よく、いつか来た道に逆戻りしようとしている・・・という指摘を聞いたことがありますが、もう、歴史の逆戻りのレールはしかれ、動き始めているわけです。

「あなたにならいえる秘密のこと」でも思いましたが、この映画を見て、「ナチスドイツはひどいことをするなあ・・・」とか、どの戦争も一般化して、「戦争はどっちも悲劇だ」見たいにしてしまうのがこわいと思いました。
日本人は、「じゃあ、日本はどうなの?」ということが問われなければならないと思います。
日本人が日本人として背負わなければならない事実、真実があるわけで、その真実の前提なしには、日本人は戦争や平和は語れないのです。本当は。そこを知らなかったり、またはゆがめてとらえていたりという事はいけないのです。
靖国神社に平和を願って参拝している若者が結構いたというのをテレビで見たことありますけど、たとえ、善意から出た行動だとしても、論外ですよね。ありえないです。歴史の事実を知らずに平和は守れません。

いまの日本の弱点は、靖国史観を持っている連中が、内閣の中枢に座り、自民、公明、民主が危険な道に日本を持っていこうとするときに、マスメディアは警鐘を鳴らさない。平和運動を抹殺する。口では平和を唱える社民党も、その民主党と一緒になっても平気でいられる。国民は歴史の事実をゆがめて教え込まれる。そうやって、過去の亡霊・・・亡霊というか、生霊というか・・・そういう連中がのさばっている状態を許してしまっている国全体の仕組みです。それは、戦後一生懸命向うがつくってきたものかも知れないですけれど・・・

一方で、チャップリンが世界に希望を見たように、世界の流れや日本の平和運動は、このたたかいの中で新たな発展をするだろうし、そこに自分も希望をもって、平和のためにがんばりたいと思います。

日本では最近戦争映画が多いですが、それを見るときも、歴史の真実を描いているか。気持ちは反戦映画だと思われるものにしても、きちんと、日本の侵略戦争の事実に対してどう向き合っているかをみていかなくてはいけないと思います。つくる側も、そこがと割れると思います。

憲法が変えられようとしているとき、どっちの立場にたとうが、それが国民世論に影響を与えるということを肝に銘じて、責任を持って、つくってほしいものです。

チャップリンは、その時代に、自分の主張に責任をもったわけです。
大いなる力には大きな責任がともなうわけですね。

スパイダーマン3

2007年05月23日 | 映画 さ行
結構長くないですか?
親友と砂の人と黒い自分3つの敵が入り乱れてなんだらかんだら。最初はちょっと退屈しますけど、最後は怒涛のようになんだらかんだら。

白黒・・・赤黒?はっきりさせたいみたいです。スターウォーズにしても「悪」というものと「善」というものがはっきりわかれますもんね。

構図を単純化させるのがアメリカ的だと思いました。

でも、自分自身びっくりしたのは、そんな構図の中、最後のたたかいでスパイダーマンが登場、野次馬が騒いだところで、なぜかジーンときてしまったことです。やられそうになるスパイダーマンにちょっと悲しくなったり・・・

完全にデジタル式の心のスイッチをいいように操られた気分です。

物語がすばらしいとか、そういうことじゃなく、催眠術的というか、人体実験的というか・・・人間は、ここでこうすると、誰でも必ずこうなりますというやり方をドン!ドン!っとぶつけられたみたいな感じで・・・だから、感動の余韻というのではなくて、そういう風に心を動かされてしまった自分がちょっと許せないような感じになってしまいました。

友情。愛。敵と味方。正義と悪。みんなはっきりくっきりと描かれています。

今回のMJは、ちょっときれいだなって思いました。

空を飛べないヒーローはなかなか面白いです。空を飛べない歯がゆさがあります。しかし、MJも、もう一人のきんぱつの子も丈夫ですね。

The Scorched Earth Orchestra Plays Metallicas・・・

2007年05月22日 | 音楽
The Scorched Earth Orchestra Plays Metallicas Master of Puppets
Various Artists
Vitamin

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いやあ・・・勢いというものはこわいもんです。
いま、かなりマスターオブ・・・にはまってまして・・・その勢いでこんなのまで買ってしまいました。メタルの曲はやっぱりメタルですね。音のきり方なのかわかりませんけど、どこか間抜けで弱々しい。やっぱりメリハリがとことんきいている本家本元には勝てるわけがありません。

でも、これではじめて聴いた人ならどうかというと、それはわかりません。違う印象をもつかも。

速い曲は基本的に聴けません。ゆっくりなところや低音でちょっと「むむむ!?」と思うときがあるぐらいです。
映画のサントラっぽい部分もありましたが・・・デパートでかかってる音楽のようでもあったり・・・やすっぽちいカラオケともいえなくもない。

無理して新しいものを探そうとしないで、その元をじっくり聴いたほうがいいということなのでしょうか・・・

メタルが好きなんだから無理しないでメタルを聴きましょう。それで何度失敗したことか・・・

母たちの村

2007年05月19日 | 映画 は行
母たちの村

エスピーオー

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女性性器切除の問題は、何年か前かな?マラソン選手だった有森さんがNHKの番組で言ってました。なんかその関係の運動をしているようです。今でもアフリカのほうではやられていて、それで命を落とす子どもも多いとか聞きました。

この映画は、そんなのやめなさいという映画ですが、そう単純じゃないのは、この映画を見てもわかります。
それだけ遅れた儀式が正式にやられているということは、それだけ女性の地位が低いということでもありるからです。長年引き継がれてきたしきたりが重んじられています。イスラムの教えだという思い込みも話をややこしくします。

そんな閉ざされた村で子どもを守るためにがんばったお母さん。みんなの心を動かしていきます。

鞭を打たれるシーンは泣きました。がんばれ!口を割るんじゃないよ。口を割ったら下も割ることになるよ・・・(失礼・・・)
確かに鞭打たれて傷つきましたが、心はそれでより強くなりました。むしろ、鞭をうった旦那のほうが心に傷を負ってしまいました。兄の言うことにしたがって、やりたくもないことをしてしまった・・・と。
ここからの女性の反乱はかっこいいです。

しかし、こういう社会では、それに逆らうというのはまさに命がけなんですね。

傭兵さんは村人に殺されました。そうでありなら、あの家に駆け込んで、かくまってもらえばよかったのに。そこでお店開くとかさ。

映画としては、なんか、子どものころに見た道徳かなんかの映画のようでもあり、子どものころ見たカンフー映画のようでもあり、素朴な感じがしました。

でも、モスクと蟻塚と、ラジカセの3つの山はなんか象徴的でいい図でした。

死ぬまでにしたい10のこと

2007年05月19日 | 映画 さ行
死ぬまでにしたい10のこと

松竹

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この映画は、よくわからないですね。納得いかないところがあります。

死ぬまでにしてしまったいくつかの罪。
死ぬことを黙っていたのもそうですし、それで浮気しちゃうし・・・浮気じゃなくて本気だった?どっちにしてもダメじゃん・・・
夫が嫌いだったわけじゃなさそうだけどなあ・・・でも、死の宣告を受けてからは、愛を感じなかったなあ・・・若くして家庭にしばりつけられてしまった恨みか?

何故そこまで隠さなければいけなかったんでしょうか。自分にはよくわからない。何故そんな行動に出たのかもわからないです。

10のことって何だったかもわすれちゃった。

自分は死ぬ前にしなくてはいけないことは、部屋の掃除です。

Master of Puppets / Metallica

2007年05月18日 | 音楽
Master of Puppets
Metallica
Universal/Mercury

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ドリームシアターを聴いたからこれをまた聴いたんですけど、やっぱり本家本元です。
かなりすごいアルバムだったんだと思いました。
特に1・2曲目の疾走感というか、攻撃力というか、打撃力というか、なんというか・・・
今聞いてもぜんぜんすごいところがメタリカのすごいところ。わけわかりません。

また、メタルの時代が来ますよこれは・・・でも、来なくっても良いけどね。どっちでも良いという立場がHMとか、R&Rには大事ですね。
そこで妥協すると・・・そもそもその観点がないと、あのころはヒットしたけど、誰も今は聴いていません。見たいになってしまうのでしょうねえ・・・聴くのが恥ずかしくなっちゃうのとかもありますからね。まあ、そういうのは、その当時も拒否しているかもそれませんけれども。

なんか、このアルバムのこと何もかいてないですね。

カンバセーションズ

2007年05月17日 | 映画 か行
「あなたになら・・・」が強烈過ぎて、あまり残らなくなってしまいました。

あなたになら・・・が、映像を想像させる映画とするなら、こっちは想像(記憶)を映像化する映画とでも言うんでしょうか。

簡単にいえば2人の男女の恋のかけひきです。もうちょっと詳しく言うと、女の方は旦那もいて子どももいる。男の方は彼女がいるようです。その2人は昔半年だけ結婚していた関係で、分かれて9年ぐらい立っているわけです。男の妹の結婚式がきっかけで彼女がニューヨークに戻ってきて・・・その結婚式から翌朝別れるまでを描いただけです。

あの2分割映像っていうのはいい表現のしかたと思えない。ずっとそれが続きます。男の視点と女の視点だったり、過去と現在という視点だったり、工夫しているのはわかるんですが、集中できないというデメリットのが大きいと思いました。
最後、別々のタクシーに乗った2分割のべつべつの映像を最後に同じ車に乗せているようにくっつけるというのはよかったですけど・・・

2人の心のゆれとを感じる映画です。

女性のおなかのちょっとしたたるみが逆にリアルでよかったです。

UNITED ABOMINATION / MEGADETH

2007年05月16日 | 音楽
ユナイテッド・アボミネイションズ
メガデス
ロードランナー・ジャパン

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これも来ました。やっぱりHMはいいです。
メガデスのニューアルバムです。

お店には最近の何枚かは忘れてください。メガデスが帰ってきた。みたいに書いてありましたが・・・

いや、たしかにメガデスだろうけど・・・前のアルバムだっておれは気に入ってるぞ。あのときだって、メガデス復活!みたいに書いてなかったか?
まあ、それはそれとして・・・前のアルバムより、メロディはわかりづらいから、まだ一回聴いただけで良いか悪いか、わかりません。

なつかしのメロディに驚いたり・・

聞き込むほどによくなるタイプか・・それとも・・・
また何回か聴いたらかくかも。

MASTER OF PUPPETS / DREAM THEATER

2007年05月16日 | 音楽
お店で視聴して・・
ギターの音が始まり・・来た来た来たー!!と心の中で叫んでいました。寒気がします。
歌が始まりました。・・あ・・・いっちゃった・・・

・・・というわけで、ドリームシアターなんて聴いたこと無いのに、迷わず買ったこのアルバム。
なんでも、メタリカのいわゆる「メタルマスター」のアルバムを完全カバーしたライヴだそうで・・・こういうことをやっちゃうところがすごい。
大音量で聴きたいですね。でも、ヴォーカルが・・・もったいない・・・やる気が無いようにも聞こえるし・・・自信がなさげにも聞こえるし・・・素人のようにも聞こえるし・・・

それにしても・・・バッテリーって名作だと思いました。


コープスブライド

2007年05月14日 | 好きな映画・良かった映画
ティム・バートンのコープスブライド 特別版

ワーナー・ホーム・ビデオ

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見たのは2度目です。
昨日友だちの結婚を祝う会に出席したからというわけではないんですけど・・
なんかやっぱり複雑ですよね。
自分もそんな人生を歩んでみたいものですが・・・

そういう気持ちだったからでしょうか・・・今回は、生きている花嫁よりも死んだ花嫁のほうに肩入れしながら見てしまいました。ピアノを2人でひくシーンはもう、名シーンです。泣きます。

彼女に気づいて毒薬を飲むのを止めるシーンもいいシーンです。泣きます。

男をにらんだ表情がキッとしてて、ちょっと怖くて、それがすごくいい表情です。

前回見たときは、音楽も荒いなあ・・・とか思ったんですけど、結構良いじゃないか。とおもいました。やっぱりダニー・エルフマンですね。泣きます。

精神が不安定だからか・・・よく泣く男だよ。

代々木をぶらぶら・・・

2007年05月10日 | ほか
代々木でぶらぶらしていたら、スターウォーズとか、ナイトメアビフォア・・・とかの人形やらグッズやらがいっぱいあるお店があって・・・

コープスブライドの子どもの人形を買ってしまいました。ナイトメア・・・のやつはあまりにもいろんなところに氾濫し過ぎているので・・・スターウォーズもそうですね。スタートレックとかあったら買いまくっちゃうのになあ・・・(うそ)


スタートレック VGR / 天の精霊

2007年05月08日 | スタートレック
チャコティーも、若かったんですね。父親の思いが理解できなかったのです。でも、大人になってしかわからない大切なものってありますよね。今、チャコティーは、それに気づきました。そして、親のこともそれによって理解するのでしょう。

ヴォイジャーは、無理してないで早くあきらめろよ!って思いました。



ラ★バンバ

2007年05月08日 | 映画 ま・や・ら・わ行
ラ★バンバ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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この映画がヒットして、ロスロボスが歌う主題歌のラバンバも、あのころよく流れていました。その当時の自分に取ってはあまり関心のない映画でした。フットルースとか、ロッキー4や、トップガン、オーバーザトップ、あれやらこれやら、映画に乗じて曲をヒットさせようというのが結構あったので、最初から避けていたというのもあります。(年代違うかもしれないですけど、雰囲気わかるでしょう?)

今でも関心はありませんでしたが・・・DVDで売っているのを見たら、急に見たくなって・・・大ヒットしたんだから失敗はしないだろうと思って買ってみました。

軽いだけのただの青春映画じゃなかったです。実際の話だというのもあるけど、けっこう悲しいお話です。主人公は、17歳で飛行機事故で死んでしまいます。いきなり結末をいってしまいますが、そんな若いのに、成功してほんの何ヶ月か・・・わかりませんが、それで命を失うというのは悲しすぎます。
飛行機事故といえば、ランディーローズとか、スティーブレイヴォーン・・・はヘリコプターでしたかね。ほか、結構なくなっていると思いますが、普通の死と違って、「どうして?」っていう気持ちが大きいんじゃないでしょうか。いきなりですもんね。家族や恋人、友だちのショックは相当なものだと思います。
それをいうなら、飛行機事故だけじゃないですけど・・・

いきなり結末から入ってしまいましたが、有名になるまでの話が面白いです。ドナとの恋模様とか、兄弟の話、母子の話でもあって・・・

お兄さんがいい味出してますよ。にくいお兄さんですけど、最後はお兄さんを見る目が優しくなっちゃいます。
家庭にに縛られたくない人が家庭に縛られてしまったんですね。最初はひどい兄貴だと思いましたよ。勢いでセックスして、酔っ払って子どもができても喜ぶでもないし、一方で、イラストが上手でそれをめざしたい気持ちが、その自分の積み上げてきた人生によって否定され、縛られて、弟のようにチャレンジできなかったわけですね。
そして家族を大事にする弟のほうが外へ出て行く・・・そんな弟を恨めしく思うんだけど・・・だけどやっぱり兄弟ですよね。うちの兄貴は元気だろうか・・・なんてね。

ロスロボスの歌だけでなく、いろんなミュージシャンが参加しているようです。音楽はカルロスサンタナですって。そんな人たちにも影響を与えていたんですね。

彼の走り抜けたその数ヶ月間は、本当に星のように輝いていたんでしょうなあ・・・


シークレットウインドウ

2007年05月07日 | 映画 さ行
シークレット・ウインドウ コレクターズ・エディション

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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ちょっと思い出のある映画です。

映画館で観たとき、スティーブンキング原作ということで、期待したんですけど、それほどのものを感じませんでした。この手の映画結構ありますしね。

でも、今回もう一回観たら、結構楽しめました。
映画館では集中できなかったからなあ・・・

作家が自分ではできないことを、自分の中にもう一人のキャラクターをつくり上げることでその人に押し付けてやらせてしまうというのは面白いと思いました。
メイキングを観ていたら、シューターは作品に対して芸術性や完璧を求めるのに対し、モートは大衆性に妥協をする人間みたいにいっていたのがなるほどと思いました。ただ殺人や悪いことをするだけがシューターの役割ではなくて、根本的には、作品に対する葛藤というか、こうありたい自分の姿なのかもしれないと思いました。

しかも、最後に警察や町の人は完全に彼の仕業であることをわかってしまっているんだけど、それでも平然としているというのも面白いところです。