唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

IT THE END

2019年12月11日 | 映画 あ行
強そうで弱い、弱そうで強い。こっちがビビってると強くなりこっちが強気だと弱っていく感じでしょうか。

わざわざやられるために呼び寄せたのか。もしかしたら、自分の死に時を悟ったのかも。それとも遊び相手が欲しかっただけとか。
…なんて、話ではありません。

無駄に怖く、以外に死なない。人をびっくりさせて喜んでるだけ。子どもにはめっぽう容赦ない。昔からそうか。

子どものときのが、面白かったような。大人がやってると、ちょっと苦笑い。

すいません。ちょっと寝ちゃいました。






アトミック・カフェ

2014年08月20日 | 映画 あ行
アトミック・カフェ [DVD]
クリエーター情報なし
竹書房


アメリカが核兵器をどのように扱ってきたのかが良くわかります。
核兵器に対する認識の甘さ。核抑止力という、観念的な安全神話。核兵器をつくり使用したことに神に感謝までしてしまう。
朝鮮戦争で核兵器を使うかもしれなかったことに今更ながら恐怖を感じました。そしてビキニの核実験(ゴジラを倒すためのものだったとは!!)でも3たび日本人を被曝させ、周辺住民も犠牲にして、多くのアメリカ人自身も犠牲になっているのに、それでも、正義のために、国を守るために核兵器に固執する。

核兵器廃絶を本気になって取り組むには、核兵器の本当の姿をきちんととらえなければいけないと思いました。爆弾の大きいやつといった、そういう延長線上でとらえてはいけない。

と、そんなこんな考えましたが、今回みたのは2度目で、前ほどの印象はなかったのが正直なところです。でも、そんな中、最初のところで思わぬ映像が飛び込んできてびっくりしました。

広島の被爆者の映像の中に、この前みた「アオギリにたくして」のモデルとなった、沼田鈴子さんが写っていたのです。着物を着て切断されてなくなってしまった足を見せている映像。まさに、それが映っていました。
10フィート運動の映画って今どうなってるんでしょうかね。

映画の話に戻りますが、今回あらためて見て、アメリカが核兵器をどう扱ってきたのかはわかりますが、日本人だからこそ、そのひどさに気付くというのもあるかもしれません。この映画自体も、核兵器の本質(自分がどこまで知ってるかはとりあえずおいといて)の部分まで突っ込んでいるかというとそうでもなくて、とりあえず、変な認識の甘さは取り除いたけど、その入口のところからちょっと中を覗いたところまでで終わっています。テーマが違うんですね。

最後の爆発のシーン、もっと激しくても良かったし、それこそあのあとにヒロシマナガサキの被爆者の映像をずっと映して終わっても良かったのではないかと思いました。

大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院

2014年07月23日 | 映画 あ行
11時30分のは満席で見られないっていうんで15:00のチケットを買って、そのままマーニーを見てきて、14:30ごろついたらなんか階段ずっと並んでて。やっぱり満席でした。たぶん、関係者なんでしょうね。

寝てしまいました。

興味半分で見て失敗してしまいました。はしごしてみる映画でもないし。
関係者には深い感動があるのかもしれません。
自分にはただ垂れ流される映像はきつかったです。
ドキュメントすぎるドキュメント。長い長い、ながーい沈黙。

敗北感を味わいながら途中で席を立ちました。
外に出て、なんて明るい世界なんだろうと思いました。

同じ人間なのに、こうまで生き方が違う人がいるんですね。究極の断捨離です。しかし、心が豊かになるとかいう次元の行動でなく、一心に神に身をゆだねる姿にみえて、人間臭さを感じない姿でした。いや、普通に喋っていいときは普通に喋ってましたけど。もっと、大自然の中で社会と断絶した状態で生きる人の映画って、もっと生き生きとしててみたあとに、こんな生活もいいかもと思わせてくれるようなそんな映画だと、暑い夏に避暑地的な役割を果たしてほしいと、勝手に思い込んでいたので。社会と切り離されるというのは、こういう大変(そうな)な状態なのかと。絶対こんな生活はできません。それができるのは、本当に神という存在(そにひとにとっての観念的な存在という意味ですが)がなければ出来ないし、やる意味もないんでしょうね。

映画「永遠のゼロ」

2013年12月26日 | 映画 あ行
小説を読んで真美出し手…でもどこか違和感があって、考えれば考えるほどその違和感は決定的な溝になって、今では最低な小説とおもえるまでになりましたが、映画についてはやっぱり映画を見てからどうのこうの言うべきと思って2回目のゼログラビティを見終わった後についでに見てみました。

小説に書かれていた戦争の悲惨さのカモフラージュも必要ない、もっと露骨に愛のために生きようとした男の生きざまが書かれていました。あの時代に一人空から降りてきた宇宙人のように浮いた存在でしたが。
映画という限られた時間がこのお話の本質をもっとわかりやすくしてくれたということでしょうか。

周りで鼻をすする音も聞こえてきたので泣いていた人もいたと思います。もしかしたら、小説を読んで心構えがなかったら自分も同じ落とし穴に落とされてたかもしれません。おかげさまで泣けるシーンは一つもなく、演技のどんくささも手伝ってあきれて退屈に最後まで見させていただきました。

こんな映画が反戦映画だろ言われるようになったらおしまいですね。まあ、作者もそれを望んでいないだろうけど。

エクスペンダブルズ2

2012年11月10日 | 映画 あ行
エクスペンダブルズ2 - goo 映画

オープニングの大騒ぎに度肝を抜かれ・・・
しかし、あれだけの銃撃戦でやられるのは敵だけというわかりやすい映画で、まるでゲームを見ているようでした。
あまりのめりこめずにみてしまったのは、キャラが薄いこと。キャラの設定が映画の太いところに流れているのではなくて、人間はただドンパチやるためのコマのようなものなので仕方がないことなのですが、そのせいで、物語の主人公たちの行動でなく、スタローン、ブルースウィリス、シュワルツェネッガーがやり取りしている。という風に、話の筋から離れたところでどうしてもみてしまいます。敵がジャンクロードバンダムなのも、中途半端さをつくってしまったかも。だって、殺すにしてもそれなりの敬意を払わなければならなくなってしまう。男と男の戦いみたいにしてあそこでバン!と一発撃ち殺しちゃった方が面白かったけれど、それはスタローンはできないでしょうね。それができないのは、スタローンのいいところでもあるのかもしれないけれど。

戦いの悲惨さというのはなく、無敵キャラが敵を撃ち殺す。無人戦闘機なんていうのが今問題になってますが、あれみたいなモンですね。自分は傷つかない。敵を殺すことはハッピー。それを見せるためにとってつけたストーリー。

ブルースウィリス、シュワルツェネッガーの演技が下手というか、完全に浮いてしまっているように見えたのはやっぱりアクが強い人たちを並列で並べても必ずしも3倍にはならないことをいたい形で出してしまいました。大物たちへの気遣いが話をつまらなくさせている。

でも、そんな中でチャックノリスはなぜかかっこよかった。自然体で、うまく調和していた気がしました。

唐突な登場も驚きで、何でってところもありますが、その前から彼らに協力するためにすでに雇われていたとすれば話のつじつまは合います。

そんなこんなで、やっぱりランボーを見たいという結論になりました。

悪人

2012年01月29日 | 映画 あ行
悪人 スタンダード・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
東宝


「悪人」ってなんだ?というのを考えちゃいます。
いわゆる「善人」といわれる人だって悪いことを一度もしたことがない人はいないでしょう。
主人公は人を殺しました。そういう意味では「悪人」です。でも、だからといってすべてを否定されるようなことではないわけですね。
同時に人を殺さなかった学生さんの方が印象としては「悪人」です。
殺された女の人だって、そのセリフから出てくる「悪人」ぶりは相当な悪です。
一緒に逃げた女の人もそれ自体が悪いことをしたことになります。
犯人の家に群がるマスコミのくずどもは、一般的には悪者ではないわけです。

人間には良い心と悪い心が両方あわせもっていて、それははっきりと分かれているものではなくて、連関しあいながら一体のものとして内包されているのでしょう。

犯罪なんかを第3者が判断する場合には、基本的にその行いそのものが悪いかどうかという断片をみるわけで、個々の問題の判断に対しては、その行為がどのようなものか、社会的な基準、人間としての判断基準に照らして結論付けることができたとしても、それを人間そのものを白黒できるわけではありません。

考えさせられる映画でしたが、もうちょっと、一人ひとりの内面に踏み込んで描いてほしかった気がします。かなりわかりやすく「悪人」の印象を観る側に押し付けてくれるので、ちょっとっそこが薄っぺらな感じがしました。

殺人まで発展してしまう過程もなんかもうちょっと必然性が乏しい気がしました。
とはいっても、実際の犯罪だって、説得力ある動機が結果に結びついたわけではないと思うので、そこはそれでも、そうしてしまったということでそこにケチをつけてはいけないのかもしれません。

本当に殺そうと思っていなければ、首をしめるなんていう行為は普通にはできない気がします。あの時犯人の人も言ってたけど、あの女は死んでも当たり前という気持ちがあったからこそ首をしめることができたのだとしたら、成り行きでというものじゃなくて、殺そうという能動的な力が働いている気がします。
それに、それまでも金で関係を持っていたのだから、そういう女だという認識はもっていなければならないし、自分の約束を反故にして他の男の車に乗ったことはそんなに腹を立てることじゃないと思います。なぜ、そんな女に執着したのかがよくわからないです。

そういう点ではもう一人の男のほうがまともだったといえなくもない気がします。車からけりだした行為はありえないですけど。結果的に殺人事件にまでいってしまった最初の原因は餃子だったとは!

最後の方のお父さんの話は、この映画の問題提起なんだと思います。でも、人間の関係は希薄になったのかな・・・本当は人間が求める絆みたいなものがウン十年でそんなにかわるわけじゃないし、もっと昔には、ある意味すごい人権侵害も平気で行われていたわけだし。
やっぱり、根本的には生活の土台を崩している今の社会に問題を求めていくべきなのだろう・・なんて思いながら・・・

ふかつえりさん、薄幸そうな愛を求める役がぴったりはまってます。

宇宙人ポール

2012年01月04日 | 映画 あ行
宇宙人ポール(サイモン・ペッグ、ニック・フロスト出演) [DVD]
クリエーター情報なし
メーカー情報なし


笑いどころがたくさんあって、一緒に行った友達も面白かったと言ってました。声を出して笑える映画です。
でも、この映画の笑いどころのたぶん半分ぐらいしか自分は笑っていないと思います。それは知識があるかどうかもあるし、前から2番目に座っていて、その前にいた男の人が背が高くて、字幕が観えないときがあったこと、途中で腰が痛くなってきたことなどが重なったし、最後の方はちょっと疲れてきてしまっていたので…なかなか集中できませんでした。

一番つぼにはまったのは、神を信じきっている、いかにもアメリカって感じの女の人が讃美歌を歌いだしたこところですね。アメイジンググレイスもこうやって聴くと笑える歌なんですね。この先、アメリカを敵にしないかちょっと心配ですけど…(笑)ダーウィンを撃ち殺してるTシャツもアメリカを象徴していておもしろかったです。

家が爆発して吹き飛んでたおれたお父さんに駆け寄っていくシーンも笑いどころでした。
ああいう、知識がなくても笑えるところは大好きです。

シガ二―ウィーバーが出てたと、あとで友達から聞いて、ああ、そうだったのかと思ったんですけど…たしかに、ババーンと登場したときにまわりが「おおっ!」ってなった気がしましたが…そのせいだったんですね。
大騒ぎアクションの途中で胸のところをぎゅっと直したところがすごいと思いました。あれをやったのって誰のアイディアなんですかね。女ボスのプライドというか、気高さというか、なんかよくわからないけど、そのしぐさが何かを語っている感じがして格闘シーンと関係なく引き込まれるシーンでした。

笑えるし温かい気持ちんいもなれるし、なにより、観ている周りの人が笑っているのを感じるって案外幸せなことかもしれないなあ…なんて思いながら、観てました。男はつらいよってたぶん、そういう映画だったのかもしれませんね。話が変わっちゃいますが…






X-MEN:ファースト・ジェネレーション

2011年09月29日 | 映画 あ行
X-MEN:ファースト・ジェネレーション 2枚組DVD&ブルーレイ&デジタルコピー(DVDケース)〔初回生産限定〕
クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


オープニングが1作目に回帰していてそれが良いです。
たしかに、あのオープニングは、この物語にふさわしいオープニングだったかもしれません。
2回使っても問題ないくらいのいいオープニングだってことすかね。

プロフェッサーさんとマグニートの出会いから別れまで、その中で、お互いが信頼しあっているのかもわかって、その関係の深さがこの後のXメンのストーリーに厚みをつけてくれるわけですが、だったらなおさらもっと深い関係を描いてもよかったのかなとも思います。
ハリウッド的映画って、深い友情をあらわすには「お前を信じてる」とか言っとけば深い友情になるし、深い愛情を表すには「誰よりも愛してる」といっとけばいい。悪い人には悪いセリフを言わせておけばいいって感じで、言葉で言い表すだけで説明しようとするかんじがあってすごく薄っぺらなんだけど、これも、少しそんな感じを受けました。

キューバ危機とミュータントの野望を結びつけたのは良いんだけど、歴史的大事件を米ソ対立だけで単純に描いちゃっていて、キューバの事情がないところはまあ、アメリカが作った映画ですからね。仕方ないところかもしれません。
しかも、その進み方がミュータントの仕業なんてなったら、米ソの外交がちゃちく見える。

ミサイルを向けられたときに米ソの司令官みたいな人が言うセリフもちゃちい。ただ言わしておけばいい的なハリウッド的棒読みセリフみたいでそれがいやでした。

ミュータントの能力にすごく差があるのがかわいそう。
トンボの羽じゃ・・・ねえ・・・。だから変なの出す設定にしたのかもしれないけれど。
ただの寄せ集めじゃちょっと抵抗できないんじゃないの?って正直思っちゃいましたしね。

ウルヴァリンにおととい来いといわれてさっと引き下がるのは、あまりにもやる気がなさ過ぎる。プロフェッサーが心を読んだから諦めたと後付の理由付けはできるかもしれないけど、ちょっとしたサービスのつもりかもしれないけど、なんか間抜けになっちゃった気がします。

でも1作目をみたときに近い面白みを感じました。ウルヴァリンのやつより数倍いい出来です。


 



エリザベス:ゴールデン・エイジ

2011年09月22日 | 映画 あ行
エリザベス:ゴールデン・エイジ 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】
クリエーター情報なし
ジェネオン・ユニバーサル


ケイト・ブランシェットさんの魅力がたくさん詰まってます。
強いだけでなく、心の乱れとか嫉妬心とか、人間的な部分を出すことでエリザベス1世の高感度がアップします。

王という地位は神から与えられたもので暗殺の首謀者とはいえ、自分が「王」と肩書きがついている人を殺す命令を出すということが神への冒涜となり、実際に、それを攻撃の口実にされてしまうわけです。結局2人とも謀られたっていうことでしょうね。
宗教の争い、そしてそれが侵略の口実になり、略奪するのもとされるものの図式が世界の当たり前の図式になっていた時代です。

君主制自体が正しいとされている時代の正義のあり方というのは、いまの正義の形と違うのかもしれません。それをお魔の人間の考え方にあてはめようとするのは結構大変でしょうね。

そういう点では、あまりその辺が胡散臭く感じなかったのも、この映画の優れたところなのかもしれません。

なんというか、登場人物に共感したり、そこに入り込んだいはしなかったけれども、負ければ自分が首を切られるような自体の中で、数の上では負けるたたかいで、死を覚悟して立ち向かう決断をする。しかも、自分の命だけでなくて、国の人々の多くの命も奪われる。そんなときに、どんな決断をするのか。大きな責任がある決断です。まあ、勝ったから良かったようなものの。その決断は自分にはできませんね。
しかし、実際に、こういった偉い人たちが、国民のことを思っているかというと、実はそうではないわけですけれども。この映画は、そこを人間エリザベスというものを押し出すことでカバーしているのかもしれませんね。

アデル/ファラオと復活の秘薬

2011年09月09日 | 映画 あ行
アデル/ファラオと復活の秘薬 ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)


あり得ないことばっかりなのにそれをすんなり受け入れられるのはなぜでしょうか。
ハチャメチャぶりもなんとなく、すっと入ってくるのが不思議です。
映画全体の軽さが観る側を気楽にするんでしょうね。
アデルさんの顔が生意気そうでいいですね。きれいです。普通に裸になって、ちょっと驚き。
そのあとがとても気になります。

イップ・マン 葉問

2011年09月02日 | 映画 あ行
イップ・マン 葉問 [DVD]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)


日本がいなくなったと思ったら、イギリスがいたんですね。中国の複雑な歴史がここにもあります。

サモハンキンポーがかっこいい。
ドニーイエンもかっこいい。
奥さん役の人も出番は少ないけど美しい。

でも異種格闘技はみたくなかったな。相手はボクシングでグローブはめてますからね。
猪木対アリじゃないけど、違うルールのスポーツが対戦するときに公平なルールってありえないですもんね。

そして、この映画を見てると、カンフーよりボクシングのが強いの?と思っちゃうぐらい、達人2人がぼこぼこに殴られてダウンとられてますからね。なんとなくカンフーの一撃一撃が弱弱しく感じてしまいました。

キックもつかんだり投げたりもできるのに、ボクシングにあれだけ劣勢になっちゃうと、本当に中国武術の不名誉になってしまいます。

洪拳の人・・・サモハンさんの役の人は、基本イップマンさんと同列という扱いだったから余計に何かハンデが必要だったと思います。病気だったという設定だったのかもしれないけど、それならイップマンがやられすぎ。今までの美しい舞とはちょっと違ったかな? やばいからキック無しと途中でルール変更されたけど、それははじめからそのルールにすべきでしょう。

イップ・マン 序章

2011年09月01日 | 映画 あ行
イップ・マン 序章 [DVD]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)


切れ味鋭いカンフーアクションをずっと前に見たときから気になる存在だったドニーイエンさん。知らないうちにというか、気になるといいながらぜんぜんチェックしてないうちにいろんな映画に出ていたんですね。
この映画でもすばらしいカンフーアクションをみせてくれます。

実在した武闘家、詠春拳のイップ・マン(葉問)さんという人のお話です。ブルースリーのお師匠さんだそうで、この映画にも、変な木人みたいなやつが出てきます。テレビで少年隊の人がそういえばこんなのやってたなあ・・・なんて、思いながら見てましたが、淡々と、軽やかに、すごいスピードで棒と戯れてます。

劇中で、創始者は女性だったといってましたが、なるほど、やわらかくしなやかな拳です。相手をひらりとかわして連打を浴びせるみたいな・・・ほんと、百烈拳のようにバタバタバタと拳をあてます。力強さというよりはほんとにバランスがすごいと思います。相手を倒すのも相手の重心や力点を計算に入れたような身のこなしというか、そういう計算されたアクションの美しさを感じました。

アクションが美しいだけでなく、そのイップマンさんが生きた時代、日本に占領されていた時代の民衆の苦しみが見えてきます。
軍人の武闘家が、いくら純粋に武闘家を気取っても、その人の行い、侵略して民衆を苦しめる行動そのものが武闘家としての生き方が問われるわけで、ただ、強いか弱いかを競うことが武闘家ではないという信念が伝わってきます。

武闘家とはその人の生き方なんですね。

強いからこそ、人にやさしくならなければいけない。
強いからこそ、命を賭けて正しい道を進まなければいけない。
勝っても負けても殺されるかもしれないという状況で、正しい道、中国人としての行き方を貫いた姿は感動的です。

あと、奥さんがすごくきれいな人なんだけど、映画は初めてのようです。誰にでも初めてはある。まさに、そんな中で輝いていた女優さんですねえ。そして、今まで家庭を大事にしてほしくて、だんなさんの武闘家の仕事?を嫌って、応援してこなかった。彼の大切なものなのに・・・そして、これが最後の試合になるとしたら、応援できるのは最初で最後になるというところは泣きました。

あと、警察のひと、生きるために、日本軍に従う道を選んでしまうわけですが、その生き方も完全否定するのはかわいそうですね。だって、そうでもしないと、彼や彼の家族は死んでしまうわけですから。そして、彼も命の危険を冒してイップさんをかくまうわけですからね。

北の武闘家も力を誇示したり山賊みたいなことをするのは、飢えたくないから。そういう点で、ああなった背景があるところがいいです。

日本人の描き方が弱いところは残念だけど、それでもよくがんばったんじゃないかな?

面白かったです。

インセプション

2011年08月27日 | 映画 あ行
インセプション [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ


新しいバットマンのシリーズ、あまり面白くなくていつも退屈で途中で寝ちゃってたので、あまり借りる気なかったんですけど、ブルーレイの映像を見てみたかったので、借りてみました。

最初は予想通りのちょっと退屈モードでしたが、途中からだんだん面白くなって、最後のいくつかのそうの夢で同時進行するストーリーは見ていて楽しかったです。

いちばん面白かったのは1層目の車がぐるぐるまわるところで2層目のホテルがグルグルまわってそこで格闘するシーン。しかも、あれ、実際のセットで撮影したんですね。あれを映像化しちゃえるってすごいです。

あと、パリの街がぽんとはじけるところの花火っぽいのが、爆発の迫力というより、お祭りの祝砲みたいで面白かったです。

ストーリーも、最後はジーンとくる、いいお話でした。コマが少しぶれだして現実なんだと思わせて、最後のコマが倒れるところまでみせない引っ張り方がまた、この映画にふさわしい終わりのような気がしました。あれだけぶれだしたら、もう倒れるのは当たり前だと思わせといて、最後まで見せないんだから。いやらしい終わり方。現実の世界が大事だというメッセージとともに、その現実と思ってるのは本当に現実なの?という含みを残します。

撮影のこだわりがすごい。最初にCGありきでなく、実写にこだわって、そこを補うCGという感じはとても好感が持てます。役者さんと課美術さんとか、カメラもそうだろうしみんながプロ意識でこだわってがんばったんだろうなと。そんなことを感じました。