唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

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2012年04月21日 | 映画 さ行
ィやあ、殺すわ殺すわ。気持ちよく人を殺していきます。血は飛ぶ手は飛ぶ足は跳ぶ首は飛ぶ。すごいすごい。

スピードのメリハリと、迫力ある音楽で大量殺人をたっぷりみせてもらいました。

あのころの人間の命なんて、意識としては、そんなものといえばそんなものかもしれません。でも、あれだけ殺す能力を突き詰めていった手に職を持った戦士が死んじゃうのは勿体ないと思いました。そんなことを考えてまた考え直しました。奴隷なら何万人死んでもいいわけじゃない。むしろ悲劇は奴隷の人たちだよなあ・・・自分の意思とは関係なく戦いにかり出されるなんて・・・戦士は戦場で死ぬことを喜びとしているみたいだし・・・


自由のために孤立してでも命をかけて戦う・・・これって、意図的なんでしょうか。自由を奪うペルシャ軍=イスラム、孤立してでも自由を守るスパルタ=アメリカと置き換えると、今は孤立しちゃってるけど、正義はこっちにあるという、アメリカのあがきのようにも見えました。そこまで考えてるかどうかはわかりませんが・・・

アメリカにとっての自由は、アメリカだけの自由であって、アメリカの自由は、他国の抑圧の上に成り立つ自由だから、それは成り立たないんだけど・・・
こういう風に見たのは考えすぎかな?

信念があるのは大事だけど、間違った信念は持っちゃいけないな。
信念をもつにしても、それを持続するには体力もないとね。なんか、よくわかりませんが・・・

しかし、スローが多すぎる。

2007-06-26 22:50:42

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都市国家スパルタ
本名ラケダイモン。

紀元前10世紀頃からギリシャに侵入したドーリア人たちが、先住民を奴隷として支配して築いた国家。被支配民の反乱に備えるために軍営国家の様相を呈し、古代ギリシャ世界最強の陸軍力を誇った。

軍事力維持のために青少年を厳しく鍛え、このため後世に「スパルタ教育」の名を残した。

紀元前431年~紀元前404年のペロポネソス戦争でアテナイを破ってギリシャ世界の覇権を握るが、のちにテーベ(テーバイ)に敗れて衰える。



映像のすさまじさ。首や腕や脚がぽんぽん飛んでいるシーンをゆっくり見せ付けてくれます。殺戮に映像美を求めるという不謹慎さですが、本当なら目を覆いたくなるような残虐なシーンを美しく映像にしているので、目を覆いたくなるとか気持ち悪くなることはなかったです。死体の山を見ても平気なのは感覚が麻痺しているから?

実際にその当時の一人間の存在意義なんていうものはそんなものだったのかもしれません。
戦士というのは、人を殺してこそ存在意義がある人たちですしね。
あんだけ大量の死を目の当たりにして平気な戦士が、息子の死を目の前にしてかなり動揺する。これは矛盾のようでいて真理な気がします。自分の息子と同じようにみんなを人としてみてしまったら殺しなんてでききません。国家や集団が、相手をさげすむことように仕向けて、相手を人と思わせないようにすることで戦争ができるんじゃないかと思います。
自爆テロの死んだ犯人と一緒に記念撮影、旧日本軍も死体を前にして記念撮影しているのが残ってますが、同じ人と思ってたらできない行為です。

スパルタの王様が言っていた「自由」の言葉。市民の中での平等(奴隷がいるにしても)の価値観があったなかで侵略に対して立ち向かう「自由」の意味は重い言葉だと思いました。重い言葉だけど、この映画からそれが伝わってくるかどうかは別ですが。アメリカが戦争の口実によく使う「自由」の軽さをどこかで感じでしまいます。

ランディ・ローズ

2012年04月10日 | 
ランディ・ローズ
ジョエル・マクアイヴァー
道出版


ランディーローズが亡くなって30年が経ちました。
彼が生きた時間よりも長い月日が経ってしまっていますが、いまだにランディーローズという名前は深くみんなの中に刻まれています。そして、2枚のオリジナルアルバムとライブアルバム一枚に出会ってまたあたらしいファンも獲得していると思います。

本を読んでランディローズの音楽に向き合う姿勢とか、人に対するやさしさとか、人間としてとてもすばらしい人だったと感じることができます。

酒、女というかセックス?、ドラッグ、ロックスター・・・だけじゃなくて、その手のバンドが当たり前のように馬鹿騒ぎしてっていうのとは違う世界にいた人なんだなと、あらためて思いました。

ランディローズがHM/HRに与えた影響は、自分が今まで思っていた以上に大きなものがあったようです。写真の中のランディはオジーの横で激しくギターを弾いています。3枚目が作成されたら、どのような作品を発表しただろうかと、思いをはせてみても、もうそれは有り得ないわけで、何度も何度もそれを考えては、それを否定して。何人の人がそれをやったでしょうか。もちろん、身近にいた人が彼の死をどのように受け止めたのかを考えると、それを考えただけで胸が苦しくなります。30年も前の話ではあるけれど、彼はそこにいたんですもんね。

飛行機事故のところでも、そのとき飛行機に乗っていなければ・・・とおもっては、またそれを打ち消さなければいけないという作業を何度も繰り返して・・

何人の人が何回それをやったでしょうか。

いま、ドキュメント映画がつくられているそうです。
これから新しい音源や映像ももしかしたら出てくるかもしれません。
ぜんぜんでていない方が不思議でしたが、無いわけではないようです。
また近いうちに新しいランディローズに会えるかもしれないのはたのしみでもあり、やはりそのたびにまた同じような気持ちになるのはつらいことでもあり・・・同時に音を聞く喜びも大きいものがあります。

自分が死んでもランディの残した音楽は聴かれつづけ、それを聞いた人たちが新しい音楽をまた作り・・・そうやって、ランディは生き続けるのでしょう。

ランディに会いたい。

・・・ところで、ケヴィンダブロウって死んじゃったんですね。知らなかったので、ちょっとショックでした。

ミッション:8ミニッツ

2012年04月08日 | 好きな映画・良かった映画
ミッション:8ミニッツ ブルーレイ+DVDセット
クリエーター情報なし
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


この映画面白いです。
展開が、先が見えそうで見えなくて、絶望しかないなとおもいきや希望で終わってくれているし。
とても満足できました。
それは、役者さんのおかげでもあると思います。
主人公もだけど、女性2人がとても良いです。
2人ともタイプは違うけど、両方好みです。
こんな連続の8分間で劇的な恋愛です。
最後のキスシーンであそこで時間が止まっちゃったところがとてもロマンチックで美しかったです。死に行くものの最後の輝きみたいな美しさです。
しかも、しかも、それで終わらないところがうれしいところです。
最初のどうにもならない絶望感から、こんな展開にしていくなんて。

上の写真、モナハンさんの胸のお豆が気になります。すばらしい写真ですね。

ヘルプ ~心がつなぐストーリー~

2012年04月06日 | 映画 は行
ヘルプ ~心がつなぐストーリー~ - goo 映画

アメリカの人種差別の問題を描いています。
おもしろかったし、泣ける映画でした。

最後に悪役の女のひとが「疲れないですか」みたいに言われてうろたえ涙を流すシーンは印象的です。いなくなったメイドさんの真相も涙が出るところです。母親と和解するシーンでの「ママ・・・」というセリフはとても愛情あふれていて良い場面でした。表情が素敵。もてない女の人とはぜんぜん思えません。
いい映画を見たなあ…というのが観終わってすぐの観想でした。

でも、なんか引っかかりというか、違和感があって、時間がたつにつれ、その違和感がどんどん大きくなってきて。最後のウォルトディズニーという文字もなんか気になって。

何か軽いんですよね。あえて軽くしたんでしょうか。
メイドさんたちの明るさがそうさせたのかもしれません。とんとん拍子に話が進んでいって、困難でありはずの道もなんか簡単そうに見えました。

白人が理解しすぎるのもなんとなく今風な気がしました。感覚的で無知な平等というか・・・。白人でありながら何でそこまで同じ人間として見ちゃえたのか。それはメイドさんのおかげだったのでしょうか。
もしかして、黒人の地位向上の歴史は理解ある白人のおかげ?

最近のハリウッド映画をみてると、黒人3枠、アジア系、南米系1枠みたいな配置の規定があるのかと思えるような役者の割り振りされてますが、その表面上の平等感、白人にとって都合のいい平等がなんとなく見え隠れしている気もします。

悪いのは一部の白人の凝り固まった観念だと描かれているようにも見えます。
当時の社会で言えば、その凝り固まった観念に基づいて行動している白人の方が大多数の白人であり、それが白人の自然な感情だったんじゃないでしょうか。
偏見を理性で乗り越えて理解するものでなければ社会的にはあまり意味がない気がします。そういう点では、主人公をその超悪役の人にした方が実はおもしろい映画がつくれたんじゃないかと思いました。

黒人の方だって、そう簡単に白人を信用することなんてできないんじゃないですかね。その相いれない境界線を結構簡単に飛び越えちゃってるのが観てて疑問でした。

声をあげること自体が犯罪にされ、命の危険もあることをセリフでいっていたけれど、もっと深く、重く、暗く悲惨に描いてくれた方が自分的にはよかったのですが・・・

白人にも黒人にも受け入れられる人種差別をあつかった物語ということなのでしょうね。そうでなければ、アメリカではやっていけない。

おもしろかったのと疑問と、なんか複雑です。

ジェネラル・ルージュの凱旋(上)(下)

2012年04月04日 | 
ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)
海堂 尊
宝島社


ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)
クリエーター情報なし
宝島社


やっぱり、ナイチンゲールを飛び越えて映画化されただけのことはあって、面白いです。
映画を最近見たので映画のイメージに引きずられちゃったところもありながら、逆にそれはイメージする助け舟にもなってよかったです。

そして、映画と違っていることが良かった。

ナイチンゲールと重なるところはいやなことを思い出させるような感じがあったけど、それ以外はナイチンゲールのようなうるささや鼻に付くところもなかったので、素直に読むことができました。

でも、やっぱり、セリフが理屈っぽいかな・・・自然なセリフというのとはちょっと違和感を感じるときがありました。沼田なんかは、悪過ぎなくもうちょっと言葉を選んでほしかったです。あれじゃ、誰が見たって悪モンとして出ていますって感じですもんね。ちょっと小物っぽい。

そして、最後、もしかして、リスクマネジメント委員会のところで終わってしまうような空気がちょっとあった気がして、映画で見た最後の事故のところはもしかして、映画でつくったのかなと、ちょっと思って、そうあってほしいなと思ったら、やっぱりありました。だからと言ってがっかりというわけではなくて、普通に流れで読めたんですが。

映画では、あの査問のときにピコピコ電話が鳴り出してってかんじで、あまりにもできすぎだったけど、今回はそのあまりにもというところは消しても良いかなと思うぐらいのできすぎ感でした。

小説の方が、採算取れない中で必死にやりくりしてあがいてる感じがでてました。佐藤ちゃんも映画ほどいやな感じがしなかったし。あと、看護師さんが小夜と違ってとても好感持てる感じだったのでそれにも助けられました。そして何より、黒崎教授がかっこよかった。

結構小説のいいところを映画は削ってますね。

僕等がいた 前篇

2012年04月01日 | 映画 は行
僕等がいた 前篇 - goo 映画

観たいと思った映画でもないのですがいろいろあってみてしまいました。じっさい、こんな映画を観るのなら、他にもいろんな映画あるだろ!という感じですけど、見てしまったものは仕方がないです。

映画館の客層が若い!学生?いや、高校生?若すぎるカップルや春休みの女の子集団みたいな中に、むさいおっさんは自分ひとり。アウェー感たっぷりで、かなり緊張しました。

でも、映画の中の人たちが高校生に見えないところが驚きでした。コスプレ映画、もしくは舟木一夫の学生服姿のようなもんですね。

映画の内容も、なんというか、恋愛だけが人生!みたいな薄っぺらい映画でしたが、そういう若い子たちには面白いのかもしれません。人生に疲れ果てたおっさんが見るのはちょっときつい映画でした。後半はまだ続くのか、まだ終わらないかと、腰の痛みを我慢しながら最後まで見ましたが、そんな他人の恋愛をこんなに見せ付けられて、面白いのだろうかと率直に思いました。

設定もなんかいやですよね。クラスの3分の2がほれる男(に見えないんだけど)。でも、ほれた女を馬鹿にしたような最初のセリフ。主人公の女の人は私は違う!見たいな設定がもうだめでした。
もう一人の男のが好感持てるんだけど、そっちのがもてるでしょ?と思ってしまって。でも、女の子の立場からだと違うのかな?

とか何とか良いながら、最初の方はなんかウルッと来る場面もあったように記憶してますが、何でそうなったのかは今は思い出せません。

さて、高校を卒業して、このあとどうなるのでしょうか。
ん・・・楽しみですねえ・・・

後編なんて作らないでほしかった・・・
観たくないけどまた観なくちゃいけない・・・

ナイチンゲールの沈黙(上) (下)

2012年04月01日 | 
ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)
海堂 尊
宝島社


ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)
クリエーター情報なし
宝島社


これはなんというか、あまりのめり込めない本でした。

小夜さんという人がまず好きになれなくて。歌で引いちゃって、レイプの話が出てきたところからすごく嫌な女に見えてきて。歌手とその付き人みたいな人も嫌な奴だし、警察が出てきてやたら長々と話を引っ張るし、出てこなくてもいいのに白鳥さんでてきちゃうし、死んじゃう女の子も、戸口さんと交流がもっとあるのかと思ったらなんか中途半端に終わっちゃうし、結局あの人選って何が良いのかさっぱり分からないし。

犯人もだいたいそれ以外にないだろうという範囲内で真実を探してるのでとく謎解きがあるわけではないし。いや、実はあの知己人が怪しいと思ってたんだけど、もし、そうだったら、さやさんはヤラれちゃったんだろうなとと思って、それはちょっと観たくないなと思って、でも、そうじゃなかったら、完全に2人しかいないじゃんという設定ですからね。うーん・・・でも、まあ、いいか。

いろんな人が出てくる割には、それが生かされてなくて消化不良な感じがしました。

あえて殺人事件とか起こさなくても、普通に医療現場の出来事をやってる方が断然おもしろいと思うんだけどな。他がいろいろ絡んでくると、なんかめんどくさいです。

歌の話はホントめんどくさい。なんか、湿ったほこり臭さがぷんぷんする感じがしました。
できることなら、文字で音を奏でてほしかったな。全然音何か聞き取れない。昭和の歌謡曲っぽい臭いがしました。
あ、目で観た文字で音は聞こえなくてもにおいはするんですね。大したもんだ!