唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

シャッターアイランド

2020年01月24日 | 映画 さ行
前に映画館で見たことあります。
大筋はなんとなく覚えていましたが、ほとんど初めて見たような感覚です。

特に、ナチスの収容所のところなんか、全然覚えていませんでした。そこがとても強烈なインパクトがあって、そのトラウマで精神的に追い詰められていったのかと思いきや、すべてが妄想だったとは。強烈に印象付けられたので、びっくり。

だんだんディカプリオさんの顔がおかしくなっていくところもすごいですが、そのうえで、主人公の思っていることは、真実なんじゃないかとまたまた、主人公に心を寄せてしまいます。一度見てるのに。

そして、最後のネタ晴らし。そのまま素直に受け止めていいのかもわからないまま、話はその方向で進んでいきます。

もう、主人公以外のところでは、すべてが仕組まれたレールのようにも感じます。

たぶん、最後に、自ら治っていないように見せて手術を受け入れたのは、ささやかな抵抗だったような気もするし、あの時のシーンだけが本当のシーンな気もしました。

よくわからない話だけど、物語自体がわからない話でなく、映像がきれいなので、最後まで引き込まれました。

赤毛のアン グリーンゲーブルスへの道

2020年01月13日 | 好きな映画・良かった映画
ブルーレイで鑑賞。劇場版で、前に一度見てますが、総集編的かと思ったら、贅沢にも、アンがグリーンゲーブルズにおいてもらえるまでという短い時間を濃密に描いています。

だから、ダイアナもギルバートもまだ出てきません。

それなのにそれなのに、なぜこんなにも感動するのでしょうか。なぜこんなにも泣けてしまったのでしょうか。

映像が素晴らしい。アンの気持ちを映像にしています。
あとは、もう、アンのおしゃべりで進んでいくのですが。映像を見ると、すごく丁寧に表情の変化を描いています。アンが話していないときの表情が素晴らしい。普段、喋ってばかりだからなおさら無言のときにその表情に集中してしまうのかもしれません。

TVアニメのを見たばかりだったので、どうかなと思いましたが、なんか、全部作り変えたんではないかと思うような濃い映像でした。

ほんの最初の部分だけを映画にするという、この割り切り方、決断は素晴らしい!

かぐや姫の物語

2020年01月11日 | 好きな映画・良かった映画
久しぶりの鑑賞となりました。観るのがなんとなく重くて。
成長する過程の中で強烈に感じる性。生きることと性というのがイコールのように感じます。たけのこの体から性があふれてる。

ところが、都に入ると、それがぴたっと止まります。生きるエネルギーを抑えられてしまいます。
まわりのかぐや姫への見方が、かぐや姫を苦しめます。「女の幸せとは…」金と権力が物を言う男社会の中での女性のあるべき姿。

本来の生きるエネルギーをおしころし、顔をぬりたくり、きれいな服で着飾り、いろんなスキルを身に着け、身分の高いものにお嫁に行くことが最高の幸せと言う価値観にいよいよ追い詰められたとき、この世界を嫌いました。

そして、自分が憧れていた、そしてそこにあった、生きる喜び。あらためて気づいたときには、月に帰らなくてはいけない。

月のモノクロの、心ざわめくことのない、無の世界(?)に戻るとき、振り返ったときに映った地球の姿。かぐや姫にはどのように映ったのでしょうか。

今回みて、アルプスの少女ハイジが重なってきました。
大自然でのびのびと楽しく暮らしたたけのこが、未練を残しながら大都会へ。そこで心を病んでしまう。やはり、彼女にとっての心の故郷は、生命があふれる山々だったり、友達だったり、あたたかい家族だったりするわけで、そういうところが重なりつつ、ハイジが嬉しそうに服を脱ぎ捨てていくのに対して、怒りを獣のように走りながら脱ぎ捨てていくかぐや姫。そんなのを重ねると、教育係の人は、まさにロッテンマイヤーさんだなと思ったり、なかなか面白い関係です。

青い地球…今まで、いくつもの人生が、その時の社会のために犠牲になってきたのか。その重なりの上に今の到達点がある。そして、これからも、そういった犠牲の重なりの中で、人間の意識は発展していくのだろうと、考えました。
月は、時間も思考も何もかもがフラットになって発展もない世界のように感じます。

そして、実は人間の意識なんて関係なく、この地球の生命の営みは、激しく、優しく、美しく回転し続けるのだろうと感じました。

そんな話だった?

この世界の片隅に

2020年01月06日 | 好きな映画・良かった映画
いくつもの片隅にを観て、気になってBlu-rayで見てしまいました。
「いくつもの」で、最初の流れがポンポン行って、カットしてるように感じたのは自分の気のせいでした。
「いくつもの」を観たあとだと、このシーンは、こうつながっていたんだ〜と、シーンの持つ意味がふくらみました。
りんさんの出番が少なかったことに驚きました。
りんさんの回想シーンの一コマも、最初の作品からでは、意味がわかりづらくて、もともと、もっとあったものを何らかの理由で削らなくてはいけなくて、それで出来上がったのが最初の作品で、大ヒットのおかげで、最初の構想どおりフルバージョンで出したのが、さらにいくつもの片隅にだったのかもしれないなあ…と思いました。

そして、あらためて、さらに…を見たときに、料理の工夫しているあたりは完全に寝てたこともわかりました。

ちょっと前にサンタさんって、いつ頃から日本で定着したのかちょっと気になったことがあって、もしかして、戦争が終わったあとかな?と思ってましたが、さらに…をみたときにサンタさんのかっこした人がいて(最初のとき気づかなかった)、戦争中も、クリスマスもサンタも一般的だったのかと思いました。

この時代の生活は、「戦争」で一括に考える傾向がやっぱりまだ自分の中にあって、サンタは敵性語で当時無いかもという思い込みがありました。ローマ字も出てきたり、ウエハーのついたアイスクリームだってそうですよね。当時の生活がどのようなものだったのか、じきと、場所で違うことをもっと考えなければいけません。関係ないけど、母べえでは、ガスコンロ使ってたのにおどろきました。

人の思い込みは、いろんなことを勘違いして記憶してしまいます。
あったはずの映像がなかったり…なんて言うのも、勘違いでした。
もう、マンガでみたからなのか、いくつもの…を見たからなのか、何がなんだかわからないですが、また観れば違う何かを感じるかもしれません。
この世界のさらにいくつもの何か

あらためて、この映画の中の戦争について考えました。ここにいる人にとって、最初は戦争は外のことで現実感はなく、空想の世界だったんだろうと思いました。鬼いちゃんの戦死も、まだ現実と遠いところの話に感じてしまっていて、石ころだけじゃ死んだなんて感じられない状態でしょうし。

空襲が激しくなってくる中で、初めて現実のものになり、戦争が大切なものを奪っていく。
原爆も落とされたときはまだ、現実とはかけ離れた認識でポカーンとしていて、だんだん何があったのかがわかってきて、そしてその現実が、すでに大切なものを奪っていたことがわかってくる。

お父さんとお母さんが原爆で死んだことも、話で聞かされるだけなので鬼いちゃんの死と、重なりますが、これまでの体験と破壊された広島をみて、空想でなく現実を目の当たりにする中で、妹の体験を想像しながら「早く来れなくてごめん」(?)という言葉につながっていったんですね。

最後に原爆のシーンで子どもを登場させて、現実の瞬間に何があったのかをちょっと見せる。(あそこだけすずさんのみた世界と違うことに気づいたけど)いろんなものが重なってきます。

多くのものを奪った戦争が終わり、また、大切なものを育む生活の始まりの予感で終わるわけですね。

座敷わらしがりんさんだったこと、最初に観たときに気づきませんでした。終わりのあの絵も、全然記憶になかった。今思い出したけど、なんの昔話が始まったのかな?程度に疑問符で終わってたような気がします。

また長々と…失礼しました。

浅草演芸場で落語三昧

2020年01月03日 | 落語
第3部の時間に合わせて浅草演芸場に行ってみたら、なんかテレビ中継(か録画だか知らないですけど)やってて、なんかそれで人だかりができていりぐちにいけない!テレビ優先かよ!と思って東洋館側の横のほうから入ろうとしたら、札止めで入れませんって。ずっと待たされました。
「こうなったら絶対頑張って中に入りましょうね」なんて、知らない方と励まし合ったり…

待ってる間、噺家さんや芸人さん(たぶん)が「あけましておめでとうございます」なんて、正面からすーっと入ってきたりして、それがとてもいいですね。なんか、お客さんとのこの距離感。

結局、テレビが撤収したら入れますっていうことで、三十分待ってやっと入れました。運よく椅子にも座れて。

昔、抜け雀をみて大好きになった古今亭志ん橋さんも見れました。「バカな家族」のバカ話をしていました。じっくりまた抜け雀を聞きたいものです。
なんでも、新年は顔見世興行だとかで、一人一人の持ち時間が少ないそうです。
そんな中でも、春風亭一之輔さんの初天神はとてもどぎつくて面白かったです。一番みんな大笑いしていたと思います。
最後に林家正蔵です。ネットで調べたら、「西行鼓ヶ滝」という演目だそうで、じっくり聞かせながら笑いもとるとてもいいお話でした。何より、テレビタレント的な方が、落語をきちんとしている(と言っては失礼ですが)のがよかったです。
他のも、お正月って感じでみんな笑っていて、とても面白かったです。

今気づいたんだけど、もしかして、テレビのせいで、第3部は最初の30分番組が吹っ飛んでしまったのでしょうか。
中継車にたむろしてるスタッフなんか、たばこぷかぷかしてるし。NHK感じ悪っ!
でも、こうやってテレビでとりあげてくれるのはNHKだと思うと、演者にとってはありがたいことだろうし。
NHKはぶっ壊すのでなく、立て直せばいいだけのはなしです。


田舎から帰ってきて、浅草で正月三昧

2020年01月03日 | My旅ネタ
田舎から帰ってきて、その足で浅草寺へ。すごい混んでる。世界よ!これが日本の正月だ!
…なのかはわかりませんが、普段人込み嫌いな私ですが、年始のホンワカした雰囲気のおかげでしょうか。人込みにワクワクしました。和服来てるお嬢様方も素敵ですしね。神とも仏とも無縁な私ですが、一応お賽銭入れました。何をお願いしたかというと、「一年間何とか乗り切れますように…」でした。言っちゃうとダメでしたっけ?
そんなこんなで、そのあと、手ぼうき買ったり、浅草演芸場で落語を見たり、傘を買ったり、なんか、正月しちゃいました。