唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯

2013年02月22日 | 好きな映画・良かった映画
約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯 - goo 映画

現実は残酷です。

50年以上経って、一日も早く帰ってきてほしいと願う母親の願いも虚しく母親は亡くなってしまいました。そして、息子さんも先に亡くされています。事件のあと、息子さんと娘さんはそれぞれ別の親戚あずけられて家族がバラバラにされたまま今に至っているわけです。話の中で子どもたちが面会に来る場面はなかったので、親戚が近づけさせなかったのか、子どもたちが父親と距離をとってしまったのか・・・・。母方の親戚だと思うので、娘(きょうだい)を殺された犯人と思えばそれは仕方のないことかもしれません。

しかし、自白だけを証拠として、他の証拠はすべてひっくり返っているのに、再審することができないのは何ででしょうか。この映画では裁判所のタテ社会を問題にしていますが、事実だけが判断材料にならなければならない場所で、こんなことが今だに許されていることに腹が立ちました。

映画の中で、元裁判官が、「こんなに裏切られても・・・まだ裁判所を信じようとする」と涙ながらに話していましたが、そこは正義が貫かれなくてはならないはずの場所で、庶民は公正に裁かれていると信じるしかない、そこにゆだねるしかない・・・現実はそうなっていない悔しさがあふれたものだと思います。

「しぶとく生きましょう」と約束した面会人の人が亡くなったあとに、「しぶとく生き抜いてやる。死んでたまるか!」と、狭い運動場でほえた仲代さんの迫力はすごかったです。

なんか外の映像がテレビドラマっぽいなと思っていたら、東海テレビで放映されたものらしいですね。

仲代達矢さんと樹木希林さんの演技がすごすぎでこの映画の枠の収まりきらなくて逆に違和感を感じてしまいました。
子どもの言わされてる感満載の演技がつらい。


エル・グレコ展

2013年02月16日 | 博物館・美術館・資料館
テレビでやってたのを見て、行ってしまいました。
テレビで得た知識もあったので、これは初期の作品ですなあ・・・なんて心の中で知ったかぶりをして・・・

ジョジョの様なねじれ方をした天使・・・指の並びがなんか有り得ない感じになってる絵もありました。無原罪のお宿りのマリア様も手首を垂直にまげて胸を押さえている。ジョジョノあのポーズって、エル・グレコの影響なのかも。なんてことを思いながら・・・

色づかいもすごいですね。だんだん太陽の光が失われて、暗闇の中で神(?)の光だけがその人たちを照らしているかのよう。赤と青のエクスタシーですね。じとっとした毒気のある色です。

なんかテレビでも服装にいろんな色をあまり使ってないといってたけど、ほんと、そんな感じでした。
途中見た作品では、3Dのような質感を感じる絵もあったり、ほとんどモノクロの吸い込まれそうな絵があったり、天使の群れというよりは人面岩になっている絵とか・・・とても面白かったです。天に向かって集中線があるようなイメージもあります。人のねじれ方も天にひっぱられてるような感じもしないでもない。天に吸い込まれそう。細くて長いエスカレーターも天にいざなってくれるかのようでした。

そして最後の最後の無原罪のお宿り・・・・でかい!!遠くから見て、近くから見てしゃがんでみて・・・また立って遠くから眺めて・・・圧倒的な存在感です。

外にでて・・・太陽が出ていることになんとなく感謝しました。

もう春ですねえ・・・

2013年02月03日 | 音楽
・・・いいえ。まだ春は遠いです。
品川区のきゅりあんでスプリングコンサートというのをやりまして、また友人と一緒に行ってきました。
そういうことで、心の春を満喫してきました。

出演者:アレクサンドル・ラザレフ(指揮), 安部まりあ(ピアノ), 日本フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)だそうです。

チャイコフスキー「ピアノ協奏曲1番」「交響曲5番」とがっつりと聴かせていただきました。アンコールでは白鳥も湖の4羽のなんたらをあっさりさらっとやって終わってしまいました。
せっかくがっつり生で聴けるんだったら、もっと勉強しておけばよかった。やっぱり途中でうとうとしちゃいました。

たぶんもう来年までコンサートに行くことはないと思うので、もうちょっとクラシックになれておきます。
今は、ヨハンシュトラウスのCDとキリスト教っぽいやつを買いあさっています。