唐茄子はカボチャ

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ベルリン、僕らの革命

2007年03月12日 | 映画 は行
ベルリン、僕らの革命

レントラックジャパン

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「革命」という言葉を、反体制を唱えることがかっこよかった人たちの懐かしい言葉のようにとらえがちです。よく学生運動やってた人たちが、自分の挫折を肯定するために革命をすて、体制になびいて「あのころ私は若かった・・・」なんて懐かしんじゃったりして・・・。だいたい、「僕らの革命・・・」っていう題名が、「若さゆえの過ちでした・・・」と言っているような題名ですよね。

ただ、こういう人たちが考えていた革命なんてものは、そうやって投げ捨ててしまえるようなちんけなものだったんだから、その結果も当り前のように導き出されるわけですね。

でも、それって、結局現実から逃げただけなんだと思います。現実が変ったから思想が変ったんじゃないんだから。思想が変わって,現実が見えなくなったか、もしくは、元々現実なんて見ていない思想だったかでしかないわけですね。

社会の本質に目を向ければ、あの当時以上に革命が必要なわけです。
ただ、革命=ソ連東欧の社会主義=暴力という、使い古された、でも、強力ににこびりついている偏見の中で、真剣に唱えている人は異端児にされてしまうわけです。

この映画のような犯罪まがい・・・と言うか、れっきとした犯罪をして、世の中が変るわけではないわけで・・・このやり方自体が革命を人々から遠ざける気がします。
あの金持ちのオジサンの言っていることのが説得力あります。指し画に挫折しただけのことはありますが、ただのテロです。相手の思う壺です。

体制にとって一番怖いのは、革命が国民に共感され支持されてしまうことですもんね。勝手に孤立してくれれば、こんなにありがたい話は無いわけです。

一時はどうなることかと思いましたが、物語的には、すっきり終わってよかったです。悲惨な最期とか、あのおじさんが最後まで理解者だったら、間の抜けたお話になってしまっていたかも。そこのところはさすがです。

しかし、自由恋愛って何だ?なんでもあり?

革命・・・王子様と革命・・・そうです。王子様と革命です。(私は誰?・・・こわれた・・・)

え?映画のこと何も書いてない?あら・・・

親友の彼女と恋愛しちゃって、ちょっとプールのキスシーンはどきどきしちゃって、それがばれて、そのときに彼女がきちんと「好きになった」と、隠さないでちゃんといったとこが気持ちいいし・・・女の人の性格のよさがにじみ出てる・・・それで、それで振られた男も、縁を切ると思いきや飲んだくれて帰ってきて、3人でいることを決めるという素晴らしいお話です。やってることは悪いけど、最後の方はそれを感じさせない。親友が抱き合うシーンは泣けますよ。炎の友情です。

・・・っていうか、1人で旅行行くのが悪い。