唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

プレデターズ

2011年01月26日 | 映画 は行
プレデターズ [DVD]
クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


最初のプレデターの雰囲気はありますが、どうも最近、こういう映画を集中して見れません。
歳のせいなのか…見慣れ過ぎたせいなのか…ただ、ドンパチやって人が死んでいくのは、だいたいパターン化されてるし、そこで独自性を出すといっても、なんか変な日本人が出てきたり、内部に本当の悪者を入れるくらいしかできないのかもしれません。
あのまま、主人公の人が、宇宙船に乗って爆破されて、あのわるいお医者さんはまあ、悪い人だからあのまま殺されてしまって、女の人は体がしびれて動けなかったおかげで助かっちゃいましたみたいな感じを想像していたので、予想通りではなかったけれど、まあ、結果がわかったあとでも、驚きはない感じです。大したひねりではないですよね。
まあ、そのお医者さんを最初に言った通りにおとりに使うところは、なるほどとちょっと思ったけれど、ハリウッド的「悪人には非人間的な対応」もなんか、うんざりな感じです。

ひとりひとりのキャラクターの色の出し方が、中身から出てくる個性でなくて、与えられた表面的な性格付けって感じです。その結果日本のやくざが選ばれ・・・日本刀を使うというだけで選ばれてるけど・・・かなり過大評価されていることにもちょっと驚きです。

モーフィアスさんの登場が新しい局面打開になるのかと思いきや、悪い意味で裏切られ、同じ流れがまた続きます。わざわざ勝手に登場しといて、邪魔だっていうのは変な話ですよね。そのままひとりで隠れてりゃ良かったのに。

プレデターズって言うほどプレデターズじゃないのも残念。

いっそのこと、どっかの軍隊を丸ごと拉致して、集団で戦争させた方が面白いのに。そうだ!普天間基地をそのまま丸ごと移動させられれば、沖縄の人のためにもいいから、それで普天間基地の米軍対プレデターズとかいって、どっかの星でドンパチやったらほうがいいよ。そうですね。そういう映画のがいいですね。

古い日本刀も出てきたから、ラストサムライ対プレデターズとかもいいかも。

あの日本のやくざ、英語がしゃべれるかより、日本語を話せるのかが心配でした。

プレシャス

2011年01月20日 | 映画 は行
プレシャス [DVD]
クリエーター情報なし
Amuse Soft Entertainment =dvd=


目つきと体型のすごみに圧倒されます。忘れてしまいそうになりますが、16歳って言ってましたよね。その年の女の子が憧れるようなミュージシャンやモデルや女優さんになることを妄想するし、男の子との普通の恋愛も想像していただろうし・・・将来の可能性をもった女の子なわけですが…

ところが、現実の社会というものは、そういうことを考えることを許してはくれません。
2人目の子どもがおなかにいるとわかってしまい学校を退学させられ、家に帰れば、母親にきつくあたられて・・・自分の居場所なんてどこにもないないわけです。
フリースクールがプレシャスの居場所になって、希望の場所になるわけですが・・いろんな事情があって、学ぶことができない子どもたちがたくさんいるんでしょうね。貧困が学力を低下させ、社会を荒ませていくのかもしれません。社会のゆがみは子どもの環境にも容赦なく襲ってきます。

プレシャスの体型自体が、そういった社会のゆがみをあらわしている気がします。

子どもは、実の父親にレイプされてできた子どもです。小さいころから性的虐待も受けて、男をとられた母親にも冷たくされていたんですね。

2人目の子どもを連れて家に帰ってきたときの母親とのぶつかり合いは、本当に愛情のかけらもない、憎さだけを感じて怖いです。赤ちゃんよく死ななかったよなあ…

プレシャスがだれにも愛されていないと泣くシーンはちょっとグッときますが、それよりもグッと来てしまったのは、最後の母親の告白です。プレシャスが生まれたとき、彼女にどれだけ愛情を向けていたの化も感じました。プレシャスの名前に込められている思いも感じました。
でも、自分の愛した男をとられてしまったことの恨みが、この後の彼女を苦しめ、プレシャスをいじめ苦しめてしまったんですね。

行為はひどい行為で許されないとしても、彼女もまた被害者なんですね。

社会のゆがみ、貧困がこういうふうに家庭の崩壊をつくりだしていっている。アメリカだけの問題じゃなくて、日本もこれからどうなってしまうのか・・・

あと、遊び友達の女の子は、自分がつくりだしたものだったんですね。あの女の子の存在が結構ボディーブローのようにきいてきますね。

2011年01月10日 | 映画 は行
恥 (特別編) [DVD]
クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


元バイオリにストのヤーンとエーヴァは戦争を避けて街の中心地から離れた小島で静かに暮らしていた。しかし、内戦が激化し、敵軍が島へ浸入してきたことで戦禍を被る。気が付けば両陣営が2人の家に乱入し平和な生活はすっかり破壊されてしまう。凄惨な争いを目の当たりにしたことでヤーンとエーヴァも変わってしまっていた……。

「恥」という題名の由来はなんだろう・・・映画を見てもなんかしっくりこなかったです。「shame」
とは、恥ずかしさ,羞恥心だそうで、恥というより、羞恥心という表現であれば、何となくわかります。といっても、確かなものがあるわけではありませんが。

いきなり、おっぱい出したまんま部屋を闊歩する奥さん。いきなりの羞恥心のない日常からはじまるのもなにか意味があってのことでしょうか。

市長さんとお金で体の関係になってしまったりとか生きるために若い脱走兵を殺してしまったりとか、戦争によって、2人の心がかわってしまうというのが物語の中身のようですが、正直いまいちわかりませんでした。

不思議な感じだったのは、いつの時代で、どこの世界の話なのかがわからないんです。この映画の知識がないからかもしれませんが、それだけなのかなあ・・・
ヴァイオリンの話をするときにポーランドのなんたらとか話してましたが・・・
でも、自分の印象は、宇宙人の侵略の話のような、ここの世界の話とか、一定のどこの話とか、そういうふうには感じなかったのです。
2人の夫婦にも、生活感があるようでない感じがしたので、そう思ったのかもしれません。
敵が何なのかもよくわからなくて、内乱というのはわかったけど、どっちも敵であり、どっちも味方な感じもするし。
普通の生活をする人にとっては、その生活を脅かすものが敵ということなのかもしれませんが…

あと、おもしろかったのは、舞台の上での話にも見えました。2人のやり取りがそう感じさせたし、家にの中のシーンが多いというだけなんですけど。

うとうとしながらみてたので、もしかしたら途中で寝てしまっていたかも知れません。

ハート・ロッカー

2011年01月01日 | 映画 は行
ハート・ロッカー [DVD]
クリエーター情報なし
ポニーキャニオン


爆発の映像がきれいです。だからどうのこうのはないんですけど、ただ、きれいだなあ・・・と思ってしまいました。

反戦というわけではないのかもしれません。戦争を美化しているわけでもないみたいだし。だからと言って、客観的かと言えば、やっぱり、アメリカの視点からみたものであることは間違いないわけです。だって、「敵」と向き合ったときにやっぱり、アメリカの側に立ってしまいますもんね。それを感じたのは、遠くからにらみ合っていた時です。どうしても見えない敵よりは身近な人を応援してしまうと思います。
だからと言って、反戦=アメリカが敵みたいな簡単な図式も違うとは思うんだけど、何かが物足りないです。

イラクを下に見ている感じがしてしまうのは、自分がそう思っているからなのか、映画がそうだからなのか。聞きわけのないうるさい連中は現地の住民っていう感じが何となく嫌だった。実際にそうなのかもしれないけれど…

アメリカ兵のすぐに怒鳴り散らすのが余裕がない表れにも見えてそこは面白かったです。

あ~!頭いてっ!
新年早々、嫌だね。


ベスト・キッド4

2010年12月23日 | 映画 は行
ベスト・キッド4 [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


悪い人たちが、つくったように悪いのがこのシリーズです。理由とかなくて、ただ悪いって感じ。
あのお坊さんたちは、何だったのでしょうか。
いろいろ理解できないことがあります。東洋の神秘は、日本人の私にもわからないです。

でも、3よりはよかったです。

ダニエルさんは出てこないけど、登場したら、また太っていたかな?

今度ベストキッド5をつくって、ダニエルさんがいい歳になって、みやぎさんの代わりをするしかないですね。

それより、ジャッキーチェンのシリーズ化のが現実的かな?

ベスト・キッド3 最後の挑戦

2010年12月18日 | 映画 は行
ベスト・キッド3 最後の挑戦 [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


がっかり。ダニエルさんが別人のよう・・・
ラルフマッチォが別人みたいと言うか…
顔がむくんでいる。太ったのかな?そういえば、裸のシーンもなかったな。
女の人も中途半端に出演させて、よくわかんないし、青春っぽいところが売りの映画だと思っていたけど、これは違ってます。

なんか、ちっちゃいところで大きな陰謀が渦巻いても、ちっちゃい話でしかないんですよね。
あの社長さんに何か傷がついたかというとそういうことでもないし…

物足りなさすぎる。

・・・期待しちゃだめだったかな?

ベスト・キッド2

2010年12月17日 | 映画 は行
ベスト・キッド2 [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


はじめてみたときにも、最後のでんでん太鼓は思わずわ笑ってしまいましたが、こんかいも、笑わせてもらいました。
急に来る嵐がすごいし、それで鐘を鳴らすのが女の子っていうのがすごいし、嵐の中でずっとあそこにいて誰も気づいてあげられないのもすごいし…なにより、みんなの日本語がすごい。ロケ地はどこなんでしょうか。

米軍基地に簡単にはいってしまうのもすごい。

1の時にみやぎさんが涙を流した亡くなった奥さんと子供のことは全く関係ないみたいロマンスもすごい。その点は、弟子も負けじとすごいけど。

日本とか沖縄を勘違いしているというだけでなくて、普通考えてもおかしいでしょう!と思うところもありますよね。

でも、ダニエルさんと久美子さんは良かったですよ。

ラルフマッチオの声が好きです。
クロスロードをまた見たくなったな。

沖縄での戦争や米軍基地のことにふれているのは良かったと思いました。

このさき、3と4があります。ここからは、未知の領域になります。
さて、今度はどうなるのでしょうか。

プロポジション ー血の誓約ー

2010年12月10日 | 映画 は行
プロポジション ー血の誓約ー [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


なんだかよくわからなかったです。

オーストラリアと言われなければオーストラリアとは思いませんでした。あれ?オーストラリアだよね?よくわからないや。
西部劇だと思って借りたし・・

胸にやりが刺さったところ、その直後の頭が吹っ飛ぶところはすごかったです。

眠いのを結構我慢しました。早送り機能の仕方をもっと早く知っていれば・・・
残念・・・


ベスト・キッド

2010年12月08日 | 映画 は行
ベスト・キッド コレクターズ・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


みたのは、20年近く前になるかもしれません。
女の子が健康的で、その頃の青春映画って感じがちょっと恥ずかしいけれど、なかなかおもしろかったです。音楽も恥ずかしいです。
リメイクのやつもかなり、これを基本にしてつくっているのがあらためてわかりました。

お箸でハエを捕まえるのとか、修行のところは、リメイク版を見たときも、同じだと思っていましたが、それだけではないですね。いたるところで共通点があって、舞台は変わったけれど、基本的に同じであることで、リメイクの方もまた好感を持ちました。

ラルフさんは今どうしているかな?
この映画の彼はかなり声も可愛くて、セリフとかの自然な軽さがとてもいいですね。
みやぎさんは・・・どうでしょう。

今日は、太平洋戦争が始まった日ですが、こんなシーンがあったのかと思ったのは、みやぎさんがアメリカの兵隊として、日本兵を殺した(らしい)ことです。戦場にいるときに、奥さんとおなかの子供が亡くなったらしいのです。こんな設定だったとは、全く覚えていませんでした。

それは沖縄に帰れないわなあ…
傷ですね。

ポセイドン

2010年10月23日 | 映画 は行
次から次へとパニックの連続。
自分は泳げないのでとても恐い映画でした。あんな長くもぐってられないよ。ためしに一緒に息を止めてみたんですが、やっぱりだめでした。息が切れて途中でパニクってお陀仏だったでしょう。まあ、もっとも、そこまでたどり着けるかどうかも微妙ですが・・・
海は恐い。

2006-10-27

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巨大な横波がきたときの船の中の映像はすごいですね。船の中のプールの水がわっと流れ出すところは大迫力です。水の上に浮かんでいるのに、水のたまり場があるって変な感じですね。

最後のカートさんの死に様がリアルでした。
あのおぼれ方、よかったなあ・・・
俺も経験あるけど、あがき、もがき、あんな感じですよね。水の抵抗もあるから。

でも、女の人が、誰が誰だかわからないとろろがありますね。

最後のほうで死んじゃう女の人、閉所恐怖症なんでしょうね。あのパニック振りも結構リアルな気がしました。

一人ひとりにドラマがありそうでないのがちょっと残念ですかね。
それより、テンポよく、次から次へと襲ってくる難関を切り抜けるほうを選択したんだろうと思います。
しかし、何で子どもはあんなところに!
結果危機一髪だったわけですね。そこもちょっとタイミングよすぎな気はします。

他の人はみんなあのまま死んじゃったってことですかね。
合掌・・ナンマンダブ・・・ナンマンダブ・・・

今回の教訓をいかして、さかさまになってもたえられる、もしくは、脱出できる設計にしてほしい・・

あの歌手も死んじゃったのか・・・

光る眼

2010年09月27日 | 映画 は行
光る眼

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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謎の集団失神、そして、集団妊娠、集団出産。
生まれた子どもたちは、白い髪の毛で頭がよくて、感情がなくて、同じ行動をとる。
そして、目が光ると…

何度見ても面白いです。
子どもたちの冷静ぶりが不気味で、ほんと、こんな子供たちいたら、怖いです。
みんな整った顔立ちをしているので、その子らに無表情でにらまれると、ほんと、怖いですね。
煮立った鍋に手を突っ込まされるシーンとか、胸をメスで切らされるシーンとか、見せ方というか、見せな方(?)がいいです。心臓にちょっとぎゅっと来ました。
見せないでも十分、見せることができるんですね。

最後のだるまさんが転んだ状態も面白かったです。
爆弾置いて、逃げる準備をしてくるとか言って、逃げちゃえばよかったのに。とは思いつつ…

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ジョンカーペンターと言うと、ちょっと間が抜けたような感じの印象があるんですけど、この映画はいい意味で普通です。

「白人の村」という感じの空気もよく出ているように思いました。

子どもの無表情さがこわい。並んで一緒に歩いている姿は本当に心が無いように見えます。

最後はだるまさんが転んだで勝利!

しかし、よく考えてみると、クリストファーリーブとマークハミルの共演ってすごいですよね。
あの、最後におなかを裂いちゃう女の人、オースティンパワーズに出ていたイヴォナなんだかか(?)に似ていたなあ・・・チェスのこまをなめまわすワイルドな人。

これで999円(DVD)はお徳ですよね。

2006-11-29


ハナミズキ

2010年08月27日 | 映画 は行
友達が観たいって言うから・・・と、言い訳っぽくなってしまいますが、観ちゃいました。

新垣さんは可愛いですね。
80-60-80ですか・・・60よりももっと細いんでないかい?

お話は長いですね。
そして、最後はみんなおさまるところにおさまってハッピーエンド。
しかし、実は傷ついたり、死んじゃったりしている人もいるわけで、そんなパズルみたいに最後はめ込まなくても・・・はめ込むために殺されちゃった人は哀れではあります。でも、キャラクター的に、何もない、やなやつが死んだから、まあ、それはそれでいいかな?ああいうかっこつけは好きになれない。中身もないのに、何をいきがっているのかと思ってしまうのです。まあ、それは、作る側の浅さから出てくるんですけど。もっと芯の部分の思いが見えてこないから、ただのきざな若造になっちゃうんですよね。

傷ついた女の人は、けっきょく、寂しさをまぎわらすために利用されただけに見えるし、やっぱり、結婚までしたんなら、愛し合って欲しいわけです。まあ、それをしってて女のほうもくっついたんだろうけど。一回くっついたんなら、それに責任を取るべきで、その辺の展開が、ただの恋愛ドラマになっているから、2人のことだけ考えれば、なんっとなく都合よく終わっちゃうんだけど。
男はつらいよのぼたんさんの話の偉い絵描きさんのように、老後に再会したときのあきらめたんだけどあきらめきれない心残りみたいにしたほうが、自分は好きだなあ・・・
離れていた期間が短いと、軽くなってしまうんだよな・・・

空からぐるぐる回って取る撮影法はみんなやってるから、もう効果ないですね。

でも、新垣さんが可愛かったから、いいか。
外国のシーンが自分的にはちょっときついです。なんか恥ずかしくなってしまう。これは、外国に対するコンプレックスからなのか、外国映画と見比べての違和感からなのかはわかりませんけど。

あと、男の人も、キャラクター的には好きなキャラだったけど、だからこそ、その選択はないだろうと思ってしまうわけです。

時代の流れの中で、就職難とか、漁師の生活とか、9.11とか出てくるけれど、とってつけたようで残念です。漁師の生活自体は、絵としては良かったんだけど、何か入ってくるものがないんだよな。つらさもあまり伝わってこない。俺が鈍感なだけかもしれないけれど。

9.11を取り上げる場合に、どういう立場から取り上げるかが気になっちゃうので、あれが契機になって、気持ちが固まったといわれても、それ以上深いものがないから、やっぱり残念!になっちゃう。

まあ、詰め込みすぎなのかな?


フランケンシュタイン

2010年08月24日 | 映画 は行
フランケンシュタイン Hi-Bit Edition [DVD]

ポニーキャニオン

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最初にどうでもいい話から。
演技や演出がが激しい!ものすごい勢いでバンバンみせる感じは何でしょうか。ちょっと激しすぎるきも。もしかしたら、舞台的な演出なのかもしれません。
でも、その雰囲気が映画全体を包んでいるんだから、どうでもいいということではないですね。
激しいテンポのおかげで、2時間を一気に見せてくれるのかもしれません。自分自身はあれが西洋的会話なのかと、ちょっと戸惑ってしまいましたが・・・

怪物の誕生シーンも、はい、はい、はい、はい、はい!って感じで一気に作業工程を見せてくれます。ふつうなら、じわじわと、ほら・・・ほら・・・怪物が誕生しますよ・・・という感じで、盛り上げていくと思うのですが、そうしていません。怪物の話ではなくて、あくまで人間の話であるというこだわりのあらわれなのかもしれません。

本題に入ります。

この話は、まず、(何が「まず」なのかわからないけれど)子育ての話だと思いました。
怪物が「感情もあるが、その扱い方を知らない」といっていました。
フランケンシュタインは、命を誕生させながら、その行為自体が恐ろしくなって、そのあたらしく生まれた命を放棄してしまうのです。
先のことを考えず、できちゃったからと子どもをひっておきながら、責任が取れず、放置してしまう・・現代社会でいろんな事件がありますが、それと重なってきます。
よく、夜中のラーメン屋や飲み屋で、子どもずれの家族がいたりしますが、それも、ほんと、恐ろしく感じます。自分の時間のほうが子どもの時間よりも大事という感覚が理解できません。

そして、当然、命の問題。命をどう扱うかの問題もあります。
医療の発展は、死そのものを遠ざけています。脳死の状態でも、本人の意思とは関係なく、延命させることができます。それは、同時に、人の死を、受け入れがたくするということにもなるのではないかと思うのです。
この前の映画「禅」では、身内の死を受け入れることを諭すシーンがありますが、人間の生への欲望から、さまざまな延命させる技術を生み、その結果、死を受け入れがたくさせるということにつながっているのではないかと。天皇の最後は、体はもう、死にたがっている野に、無理やりロボットのように命を永らえさせたけれども、あんな無様な死はないでしょうね。死ぬことさえ、自分の自由にならなかった。天皇に対して、ろくな感情はもっていないけれども、そこのところに関しては、かわいそうな人と思いました。

死人を生き返らせるということは、その人にとって幸福かどうか。自分の命でさえ他人の意向で決められてしまうというのは、とても不幸なことだと思います。
理不尽に殺されるのと同じぐらい、理不尽に生かされることも不幸な気がしました。
フランケンシュタインが死んだ自分の妻をよみがえらせてしまいます。そのことを感じ取ったときの奥さんの表情がなんともいえなかったですね。愛が深ければ深いほど、その行為は、その愛を傷つけることになるような気がしました。
そして、彼女は自ら命を絶ちます。

それと、差別の問題。
これは、このての映画にありがちなテーマではありますが、フランケンシュタインは、そのさきがけなのかもしれませんね。
怪物というレッテルは、まず、その見た目で判断されます。
心の中がどうであろうと、その判断が、排除につながっていく。肌の色や目の色で俺の何がわかるのかという歌がありましたが、まさにそれも重要なテーマですね。
そこで不思議だったのが、最後の船長さんが、その怪物に対して、とても同情的だったところでです。まあ、あんな話を聞かされれば、誰でもそうなるかもしれないけれど、船に乗せようとするところは、あるいみ、自分が一番「えっ!?」と思ったところだし、変な感動がありました。その些細なところがすごく気になったところでした。

そんなこんなで、とてもいろいろ考えさえられる映画だったと思います。