三木康一郎監督作品だから,少し期待した。冒頭からラストまで妄想世界炸裂の少女マンガ映画である。原菜乃華が顔面演技炸裂させて挑んだ。あそこまですごい変顔をさせてそこに作品世界を象徴化するってなかなかないだろう。感心する。それをやらす方にもやり方にも。ただそれだけで映画としてこれが成り立つというわけではないけど。ということで、とことんあり得ない妄想を全編に展開する。それだけで1本の映画にするなんて普通 . . . 本文を読む
たまたま手にした本だ。同じ日に手にしたもう一冊である古川真人『港たち』から読み始めたのだが、僕には合わなかった。まるで頭に入ってこない。こんなことは滅多にないけど、話が読み込めない。複雑な登場人物が整理できないまま話が進む。しかもストーリーはない。90になる老婆の視点から描かれる彼女の妄想のような出来事の列記。惚けた老女の見た光景が描かれる。お盆に一族が集まっている。それを彼女がぼんやり見ている。 . . . 本文を読む
大盤の写真集だけど、これは楽しい。コロナ禍に離島を旅した記録。80代になられた山田脩二の最新作品集。僕は今日までまるで彼を知らなかったけど、この一冊でファンになった。離島の風景とそこに暮らす人たち。デジカメで撮られた色鮮やかなカラー写真が並ぶ。さまざまな島を旅する。この本の別冊にある「ながらえて、ながーい、プロフィール」を見ると、この人のとんでもない人生が見えてくるのも楽しい。こんなおじいちゃんが . . . 本文を読む
劇団ガンダムを見るのは初めてになる。舞台監督の塚本修さんたちガンダムフリークが結集して愛を込めて作り上げた世界を、たくさんの観客と共に楽しむイベント芝居。開場前のロビーからこのイベントは始まる。今回は「深津篤史没後10年記念企画」と銘打った公演で、会場には深津さんの写真が飾られてある。だけどもちろんこれはしんみりとしたものではなく、深津さんを偲びながら、お祭り騒ぎ。きっと深津さんは苦笑しているだろ . . . 本文を読む