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映画・演劇のレビュー

『サッド・ヴァケイション』

2007-09-23 21:08:05 | 映画
 青山真治の新作は「Helpless』『ユリイカ』に続く北九州サーガ3部作の完結編、らしい。だが、映画としては前2作とはかなりタッチが違い、幾分軽い。前2作との関連はあるが単発の映画として充分理解できる。  これはとんでもない母親(石田ゆり)の世界に取り込まれてしまう哀れな息子(浅野忠信)の物語。5歳の時、自分と父親を棄てて出て行った母親に偶然、再会した彼は復讐のため、彼女が今暮らす生活の中に入 . . . 本文を読む
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『キングダム 見えざる敵』

2007-09-23 20:30:05 | 映画
 こういうタイプのアメリカ映画は『ランボー』みたいなものになることが多々あるが、これはマイケル・マン製作の社会派映画。一応は娯楽作品の衣装を纏っているが、単純アクションではない。  冒頭のテロのシーンが凄まじい。いきなりで、あっけに取られる。しかし、その後の映画前半部が少し長い気がした。主人公(ジェィミー・フォックス)はなかなかサウジアラビアに行かない。(行けないのだが)しかも、ようやく現地に行 . . . 本文を読む
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Zsystemプロデュース『夜明ケノ始マリニ、僕タチハ嘘ヲツイタ‥』

2007-09-23 19:56:49 | 演劇
 幕末の志士、坂本竜馬と高杉晋作が140年後の現代にタイムスリップしてくる、なんて話はたぶん今まで何度もいろんなところで作られてるのではないか?記憶にはないがきっとありそうだ。それくらいに新鮮味のないお話なのである。  なのに敢えてそんな素材に取り組んだのはなぜだろう。この芝居の仕掛けは彼らが、迷い込んだところが小劇場の芝居小屋で、竜馬、晋作を主人公にしたお芝居の公演を1ヶ月後に控えた現場である . . . 本文を読む
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浪花グランドロマン『沈丁夏』

2007-09-23 18:47:55 | 演劇
 今回はいつもの浦部、安部のオリジナルではなく、新しい作家を台本に起用して、従来のNGRとは一線を画す舞台を見せてくれる。全体的には、とてもさらりとした感触の残る舞台に仕上がっているのもいい。いつものような粘っこい突き詰め方をしていかない。軽やかに流してしまう。もちろん、それでもNGRなので、必ずしも美しいだけでなく、ベタベタの展開もある。それでなくては、納得しない観客もいるのだろう。横道にそれて . . . 本文を読む
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