なんだか30年くらい前の映画を見ている気分だ。こういう刑事ものって最近の日本映画から消えてしまった。音楽も重厚すぎて今風でないし、なんだか丁寧には作ってあるが、それが新しい何かを提示するわけでもない。悪い映画ではないがあまりに古臭すぎて、見ていて不思議な気分になる。テンポもゆっくりしていて、事件のほうもあまり展開しないまま予定調和で終焉を迎える。今時2時間ドラマでもこれよりはアップテンポなのでは . . . 本文を読む
久々に佐藤正午を読んだ。相変わらず、途中で投げ捨ててやろうか、と思うくらいに鬱陶しい小説だ。主人公である小説家の、どうしようもない性格が腹立たしくこの男の行動を見てるだけでむかっ腹が立つ。
妻と何年間も浮気をしていた相手であるこの男を、夫の中志郎でなくても殴ってやりたいと思う。気分が悪くなるくらいに女にだらしない男の一人称で語られていく物語は、正直言ってムカムカするばかりで、感情移入なんて出 . . . 本文を読む