人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

NHKってバカ?・・・ただでさえ需給がギリギリバランスしているのに・・

2012-12-27 02:53:00 | 時事/金融危機
 

■ 金融危機が再発する可能性が30%ならば、リスクヘッジはすべき ■

「人力でGO」では、日本国債はいずれば崩壊すると書いてきました。
しかし、それは可能性の一つであって、本来は日本の財政破綻は好ましい事ではありません。

私はアマノジャクなので、「日本が財政破綻する訳無いさ」と言われると、
日本が財政破綻する方法を色々と妄想してしまいます。

これは、世界経済についても同じで、「金融恐慌など起こらないさ」と言われると、
金融恐慌が起こりうるプロセスをせっせと考えてしまいます。

但し、それらは「確率の問題」であって、起こるとしても30%、
世界が3回同じ状況に陥った時に、運悪く1回破綻する程度だと思っています。
危険性30%を「危険」と判断するのか、「安全」と判断するのかは個人の価値観ですが、
私個人としては危険性30%というのは、リスクヘッジが必要な確率だと考えています。

万が一に備えて、流動性の高い「普通預金」に資金の一部を移したり、
積み立て型の生命保険の積み立て金を少し減らしたり、
出来の悪い子供にムダな教育費を掛けるのを止めたりなど、
資産の少ない40代の方でも、リスクヘッジとしてやるべき事は沢山あると思っています。

■ NHKが国債危機を煽る愚 ■

私の様な経済の素人が、いくら「金融危機」や「日本国債暴落」を煽ろうとも、
社会に与える影響は微々たるものです。

このブログの読者は、新聞などに比べれば圧倒的に少ないですし、
仮に掲示板などに転載されても、コメント欄でケチョンケチョンですから信用は皆無です。

しかしこれが天下のNHKともなると影響力は測り知れません。

NHKは12月23日にNHKスペシャル「日本国債」を放映しました。

内容的には、このブログを読まれている方には「イマサラ」といった感じでしょう。
しかし、普段、新聞やTVのニュースしか情報元が無い方がいきなり視聴したらどうでしょう。

案の定、先日実家に行ったら、普段会話も無い父親が、
「オイ、オマエこれ見たか?」と言って、NHKスペシャルの録画を見せてくれました。

普段、リスクヘッジの必要を説く私に、
「こいつ、頭でも狂ったのか?」という視線をよこす私の父ですら、
NHKスペシャルの内容には、衝撃を覚えた様です。

多分、日本の多く方達が、NHKの番組をご覧になって不安を覚えている事でしょう。

■ NHK得意の、ヤラセ臭いに胸糞悪くなる ■

普段「日本の財政破綻」なんて書きまくる私が言うのも何ですが・・・
NHKの番組の内容は、不安を掻き立てるドラマパートまで挿入して
見ていて、本当に胸糞の悪くなる内容でした。

これはかつて、原爆被害の誇張や、鳥インフルエンザや新型インフルエンザ、温暖化など
怪しい人々のアジェンダをNHKが遂行する時の常套手段です。

■ 日本売りが、世界の経営者達のアジェンダとなったのでは無いか? ■

NHKがあの様な番組を放映した事で、
日本国債はファンダメンタルな危機では無くて、
陰謀論的な危機に今後さらされるのでは無いかという不安がを感じます。

従来のメディアの論調は、「日本の財政赤字は巨大だけれども、持続可能」というものでした。
あるいは「このまま財政拡大を放置すれば、いつかは国債暴落も有りうる」というものでした。

ところが、今回の番組は「日本はこのまま行けば、国家破綻を免れ得ない」という内容です。
一応、「財政規律を厳格に守れば、国債は崩壊しない」という意見も紹介していますが、
あの番組を見た人達には「日本国債が暴落するかも知れない」という恐怖が植え付けられました。

■ 「資産保全」の方法として、外貨預金や投資信託が再び評価され出すだろう ■

これで安倍自民党が、財政拡大に踏み切れり、マスコミが国家破綻をオーバーに宣伝すれば、
資産の目減りを何よりも恐れる老人達は、「資産保全」に奔走するかも知れません。

週刊誌などは「国家財政破綻に備える総特集」なんて企画を組む事でしょう。
「国家破綻に備えた外貨預金」とか「円安で利回りが上昇する投資信託」なんて記事が目に浮びます。

こうして、日本国債を買い支えていた資金が国外に流出し始めるのかも知れません。
その先は、アメリカでしょう。

■ 安倍氏はグルでは無いが利用し易いのでは? ■

安倍政権の成立が、彼らの思惑通りかどうかは私には判断出来ません。
しかし、安倍政権を彼ら利用する事は充分考えられます。

「アベってのが、国債を増刷すいると公約して選挙に勝った」という情報は、
日本経済を取り巻く状況を変化させるのには充分な情報です。

市場は「状況の変化」を利用して利益を確保します。
これまで、「日本売り」は「失敗の投資」でしたが、
空気が一変すれば、「成功の投資」に変わるかも知れません。

いずれにしても、不自然な歪みは、それが解消する過程で、
巨大な利益を一部の人間に提供します。

■ ドル防衛の意味からも日本を叩いておきたい ■

世界の資金は、金利差を原動力としています。

アメリカはリーマンショック前、好景気を背景にした高い金利で、
日本を始め世界中からの投資を呼び込んでいました。

機軸通貨であるが故にFRBが気前良く世界にばら撒いたドルは、
金利を求めてアメリカに還流し、アメリカ人の豊な生活を支えていました。

ところが、金利がゼロに近く、インフレが進行するアメリカでは、
実質金利はマイナスです。
当然、アメリカへの投資も減少します。

ユーロ危機や、日本の震災によって、ドルとユーロと円は均衡していました。
ところが、アメリカはQE3の発動に追いやられ、
財政の崖や、シーリング問題などイベントも盛りだくさんです。

下手をすれば、ドルの一人負けともなりかねません。

ユーロは頃合を見計らって何度も危機を仕掛けられます。
一方、日本は、安倍首相の政策で短期的には景気は回復する可能性があります。

日本との金利差が逆転して、アメリカから日本への資金流出が発生すれば、
アメリカ経済に与える影響は小さくはありません。

ですからアメリカは日本の景気回復をどうしても阻止したいのでは無いでしょうか?
だから、NHKの露骨な扇動番組を使って、日本国民を不安に陥れたのでは無いでしょうか?

■ 流れを読む ■

アメリカの慌てぶりに、「安倍政権の政策は正しかった」、
「安倍さんはアメリカに打ち勝って、財政拡大を成功させて欲しい」。

自民党支持者達は、こう考えるかも知れません。

しかし、私はひねくれているので、
世界の経営者達は安倍政権の財政拡大路線を徹底的に叩いて
日本の拡大したマネタリーベースを自分達の投資に変換すると予想します。

現に、日銀は緩和マネーを海外の投資家たちに配り初めました。

こうして、アメリカとドルを延命させている内に、
次なる世界の形がおぼろげに見えて来るはずです。

今後の注目は「中国」です。
中国バブル崩壊するのか、それによってアメリカ資本に支配されるのか?
あるいは、その逆にアメリカは中国に見切りを付けるのか?

この大きな枠組み中で、日本の財政や金融は語られるべきです。

■ 日本売りは、日本の利用価値が無くなった時発生する ■

NHKの番組の中で語られた様に、ヘッジファンドは日本売りの機会をうかがっています。

一方で日本の過剰貯蓄は、ヘッジの短期国債の売り圧力に充分対抗できる規模です。
ですから、彼らも簡単には日本売りを仕掛けられません。

一方で、日本は20-40年ものの新発国債を大量に発行しています。
これらは、東証の先物市場で売買されます。

長期国債の保有者は生命保険や年金です。
彼らは満期保有を前提にしていますので、
国内での長期国債の売買は活発ではありません。

逆に言えば、日本の長期国債は流動性が低く、
先物市場で売り崩しに合えば、短期的には暴落も起こる可能性があります。

仕掛けは既に終わっているのでしょう。
しかし、日本国債の破綻は世界経済に大きな影響を与えるので、
世界経済がどうにかこうにか運営されている状態では日本売りは発生しないでしょう。

もし、日本売りが仕掛けられるとするならば、
それは、世界経済の破綻が免れ得ないと判断された時ではないか?
そして、そういった類の時限爆弾はドルとユーロにも仕掛けられており、
一気に世界をリセットする事が出来るのでしょう。

■ 空気の変化に敏感であれ ■

市場の空気はいつも一瞬で急変します。

NHKの不可解な番組も、日銀の政策変更も、自民党の復活も
実は奥深いところで、密接に繋がっているのかも知れません。

それらの動きは、「空気の変化」を引き起こしている様に感じてなりません。

学問的な経済論よりも、私達は「空気の変化」に敏感である必要があります。
なぜならば、市場は「空気で動く」からです。

■ 一つ言える事は、逃げ場が無いという事 ■

多分、世界的な金融恐慌が再来するならば、
私達の資産を守る方法は、ほとんど無いでしょう。

外貨預金を、預けた先の通貨が崩壊するかも知れませんし、
投資信託などは、債券の暴落でほいとんど無価値になります。

ではどうしたら良いか。

いつの時代も無駄にならないのは個人の能力です。
それこそ、サバイバル的な世界が出現しても、
身に付けた教養や知識、技術は無くなる事はありません。

もし、世界経済の崩壊が訪れるとするならば、
その最大のリスクヘッジは自己投資なのかも知れません。


私は毎晩ビールを飲んで、
サバイバルに対応する為の脂肪を蓄積しています。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (東澤雅晴)
2012-12-28 14:02:53
どうして日本人はここまでお金を使わなくなってしまったのでしょうか?

今後電気代や、消費税が値上げされようとしています。その事と並行して政府は出費を引き出そうとするインセンティブを与えようとしていますが。多くの人が投資で収入が増えるのが判っていればどんどん借金をします。経済の成長戦略が明確であれば国民は納得するのですが、すでに疑い深い国民に対し、超被害妄想的ニュースをマスコミはどんどん流し過ぎています。庶民に恐怖を与えて目の前の視聴率を上げようとします。特に不幸な人を取材するとたいへん心に響く番組となり、スポンサーも増えます。この事がどれだけ消費を冷え込ませているのか!(自分では正しい事をしていると思っています) 中高年の人々は特にこのような情報を深く信じ、さらに嵐が過ぎるのを待とう!と、いう心境になっています。
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Unknown (人力)
2012-12-28 16:49:46
東澤雅晴さん

デフレの時代は、借金は金利以上の負担になります。企業も個人もそれを分かっているので、必死に借金を返済し、資金需要は減り続けます。これがデフレスパイラル。これをインフレにする為に自民党はインフレターゲットを設定し、公共事業で雇用を作りながら、一方で日銀に国債を市場から買い入れさせて、金利の急上昇を牽制しながら、通貨量を拡大して行きます。これで、消費が回復すれば、資金循環が再び動き出し、増大したマネタリーべースが巨大なマネーストックを生み出します。

いいとこずくめに思える自民党の政策ですが、これまで実行されて来なかった理由があるはずです。多分、資金需要は不動産や投資市場で急激に拡大し、実体経済が回復する前にバブル状態になるのではないかと私は想像します。加熱した市場を冷却する為に金利が上昇する局面でヘッジファンドの日本国債売りが始まり、日銀は金利コントロールの主導権を失うのではないでしょうか。

コレが分かっているから、日銀は不景気政策を取り続けたのでは?強引な力は大きな歪を伴うというのが、自然科学の摂理で、これは社会科学にも応用されるのだと思います。
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