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苦戦する日本のメガバンク

2010-05-13 09:46:00 | 時事/金融危機
■ 邦銀の最近の動き ■

ギリシャや普天間に気を取られていますが、今週は邦銀関係のニュースも多くありました。

1) 三井住友銀行 11月にNY市場に上場
2) みずほ銀行 1兆円規模の増資
3) みずほ銀行 3会長辞任
4) 「三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)」発足


■ バーセルⅢ、自己資本比率8%以上 ■

三井住友のNY市場上場で、邦銀3行がNY市場に出揃います。みずほの増資も含め、日本の3メガバンクの動きがあわただしくなってきました。

これらはBISの新基準バーセルⅢの導入を見越した動きと言えます。BISは現在よりも厳しい自己資本比率8%以上を銀行界に要求する動きをみせています。

自己資本比率=自己資本/総資産です。日本の銀行は預金(他人資本)は多く保有しますが、バブル後の不景気と、ハイリスクの取引を敬遠するので、諸外国の銀行に比べ自己資本が少ない傾向があります。

現状のバーセルⅡでは自己資本比率が8%を切ると、国際金融取引が出来なくなります。(国内では4%を切ると、経営状態が危険と判断されます。)

現状の8%でもやっとの思いで達成している日本のメガバンクは、バーセルⅢに金融規制が強化されると自己資本不足に陥り、国際取引から締め出される可能性があります。

■ 増資で自己資本を増強 ■

3メガバンクは株式を大量に発行して、自己資本を増やそうとしていますが、折からの不況で株価は思うように上がらず、むしろ株式の希釈化による株価下落を招いています。先日のみずほの増資でも、日本の銀行株の株価が下げています。

もし海外の資本が日本のメガバンクの株を安く大量に手に入れようとすれば、現在はまさに好機としか言い様がありません。ギリシシア・ショックで株価が下落傾向にある中で、特定の金融株を売り込めば、増資分の株は安く大量に手に入ります。国内勢が銀行株の低下に嫌気して売り出せば、この動きに拍車が掛かり、海外資本はさらに大量の日本の銀行株を入手する事が出来ます。

NY市場で売り出される日本の銀行株も、売り出し時にかれらが値段を操作すれば、お買い得な株となります。

時価会計の停止hなど様々な詐欺的な手法で、アメリカの銀行は高収益を演出しています。一方、真面目に時価会計を採用している日本の銀行は、不当に低い評価が成されています。そんな状態でNY市場で株式を発行すれば、海外資本に安く銀行を売り払うようなものです。

■ 系列化されるメガバンク ■

モルガンスタンレーやシティーバンクとの関係からも分かるように三菱UFJ銀行は、ロックフェラー系の銀行です。リーマンショックの際に90億ドルをシティーバンクに出資したり、現在も破綻し地方銀行をアメリカの子会社を通じて買収したりと、ロックフェラーの財布状態になってしまっています。

みずほは旧富士銀行などロックフェラー色が濃く、こちらはズルズルと退潮しています。自己資本比率が弱い事から、大幅増資で切り抜けようとしていますが、これは言うなれば外資に喰われているという事にもなります。

三井住友はロスチャイルド系に属しますが、こちらも自己資本増強の過程で、益々ロスチャイルド系の金融機関の影響力が強まっていくでしょう。

■ リアルマネーを貢ぐ日本のメガバンク ■

日本人の預金は、日本人が汗水垂らして働いて稼いだ「リアルマネー」です。一方、欧米の銀行の資本は、賭場で稼いだ「フェイクマネー」です。しかし、お金に印は付いていません。

日本人のお金は、海外金融機関への株式配当や、不自然な出資、危険な市場への投資によって、海外金融マフィア達に収奪されつつあります。
老人達の老後の資金もその例外ではありません。

■ 自分の資産は自分で守る時代がやて来る ■

「自分の資産は自分で守る時代です」などと言うと、一昔前の海外の投資銀行の宣伝文句の様ですが、日本の銀行すら信用出来ない時代に、我々を自分の身は自分で守らなければいけません。

金の価格が確実に上昇しています。言い換えればペーパーマネーの終焉の足音が近付いています。

・・・3メガバンクのうちの何処が生き残るか、生命保険も何処が危ないのか?それとも全て全滅してしまうような本当の危機がやって来るのか?

お金の無い私は気楽ですが、金持ちには不安ばかりが募る日々でしょう。




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