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電気代の請求は後でやって来る・・・テールリスクをどう評価するか

2013-01-04 00:59:00 | 時事/金融危機
 

■ 財政拡大はエアコンと電気代に似ている ■

私は財政拡大の危険性は、真冬のエアコンと電気代の関係に似ていると思います。

① エアコンの温度調節を上げる
② 屋外の気温が低く効率的では無いが、室温が少し上昇する。 
③ 電気代の請求額を見てビックリ
④ エアコンどころか、電気ストーブも止めて寒さに打ち震える・・・


・・・何だか例えは悪いのですが、
ヒートポンプの効率とは全く違う系の介入が発生する事が問題となります。
それも、電気代は、1ヶ月毎に請求されます。
さらに、過去に使用した電気量に見合う額が請求されます。

普通はエアコンを使い過ぎると電気代が高くなる事を知っていますから、
必要以上にエアコンを使用せず、厚着をしたりして凌ぎます。
しかし、あんまり寒いと、やっぱりエアコンを付けてしまうのが人間の行動です。
後からの電気代を心配しながらも、まあ、イイカとなる訳です。

ところが、実際の電気代が上がると急に我に返る事になるのです。

■ 金利上昇とは一ヶ月遅れの電気代の請求みたいなもの ■

国債の需給バランスの悪化による金利の上昇は、
実際に金利が上昇を始めるまでは、軽く見られがちです。

ほぼゼロ金利で提供される資金を
国債で運用するだけで利益が出るのですから
銀行は利益を手放す事が出来ません。

しかし、度を過ぎれば銀行を仲介した国債のマネタイズと市場は判断し、
ヘッジファンドを中心に国債を売り浴びせるので、
国債金利がポンと跳ね上がる原因になります。

現状は国内銀行の「貯蓄超過」が「国債買い」に使われて暴落は防がれます。
国債が値下がりしたら、国内銀行が困るからです。

しかし、「国債売り」の次は「円売り」が発生します。
円安は、輸入財の価格を押し上げますから、インフレが発生します。
但し、企業はリストラや利益を削って、販売価格を抑えようとしますから、
輸入物価の高騰が、国内物価を上昇させるにはタイムラグがあります。

しかし、どこかの時点で企業は輸入品の値上がり分を価格転嫁する必要性に迫られます。

この時点でインフレ率が2%で止まるかどうか・・・。
もし、インフレが3%、5%と進行すれば庶民の生活は苦しくなります。
日銀は、金利を引き上げざるを得ない局面となりますが、
これでは、国債運用で、逆ザヤが発生する可能性があります。

これこそが、1ヶ月遅れの電気代の請求に他成りません。

尤も、ドルもユーロも元もダメダメともなれば、
円安の進行が抑えられるかも知れませんが・・・・。




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