人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ケインズ VS ハイエク ・・・ 規制と自由

2013-01-03 03:05:00 | 時事/金融危機
 



「ひろのひとりごと」さんで色々と教えてもらっている途中で見つけたこの映像、
現在の日本で繰り広げられている論争を象徴している様で面白い。

ケインズの主張する「政府の介入」も長期的には「死」が約束されているし、
ハイエクの主張する「自由」の果実は、毒入りだし、
両者の間を埋める様な理論が無いのかな?

ポストケインズ学派というのがあると教わりました。
複雑系である経済や社会を、複雑なまま扱おうという意欲的な学派だそうですが、
どうも、学問体系にまでは昇華出来ていない様です。

リーマンショック以降の現象を観察していると、
経済には慣性の法則と、スレッショルドが存在している様です。
力学における、慣性と摩擦の関係と考えれば分かり易い。

人々は潜在的に「現状維持」を望みますから、
経済はちょっとやそっとのストレスでは崩壊しない。
これが「慣性」。
止まった物体は、静止し続けようとします。

しかし、外部から加わる力がある閾値(限界値)を超えると、
経済は急激に変化します。
これが、外部からの力が、摩擦力に打ち勝った閾値。

そして、その限界点が予測不可能なのは地震に良く似ています。

リフレ派の主張は、多分、この限界点までは正しく、
財政均衡派は、景気回復を犠牲にしても、
この限界点を可能な限り先延ばししようと試みます。

但し、アメリカがドルを無節操に刷り散らかす限り、
日本よりも先に、アメリカが限界点に達する可能性が高いと私は予想します。

そして、ドルの「一人負け」を先延ばしする為に、
日本はリフレ的政策に舵を切ったのでは無いでしょうか?



私個人としてはオーストリア学派の過剰な自由には抵抗を覚えますが、
「財政拡大」が将来的なインフレを生む事も看過できないと思っています。


住宅ローンを掛かる身としては、デフレは辛い。
一方で、子供の未来を考えると、将来世代にツケを残したく無い。


結局、誰かが損をする事無く、現状を打破出来ないのですが、
どうも世の中は、「持たない者」に更なる負担を強いている様で納得出来ない。

まあ、納得できないと言えば、先の選挙結果が・・・・・。

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2 コメント

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Unknown (高橋)
2013-01-03 21:37:06
ついにアベッチは、日本国の、メフィストフィレス、
になったようだ、竹中、再登板である。
さて、とりあえず、2カ月程は、バブル、です。
ドルは昨年のユーロの真似事を始めました。
狼少年は世界を彷徨っています。
世界の中間層の給与・資産は、
規制緩和とグローバル経済化によって、上のクラスの
連中に搾取されてしまいました。搾取されたお金で、
戦争を始められたら、貧民・国民は、本当に世界の奴隷です。
アッソー、ミャンマーへ、お金上げます。
悪いことではないのでしょうが、それは日本国民・貧民の税金からです。
そのお金で、日本の大企業はミャンマーへ行き、日本より安い賃金で、日本に向けて、安い商品を輸出します、アレ?デフレ脱却は?
3月に向けて円売りドル買い、で、一気に100円近くまで、いくかも知れません、知れませんが、
それで上がる輸入品の価格、石油に食料に様々ですが、
それらは当然、人件費の削減で、企業は対処します、
だつて、値上げは出来ませんから、この不景気で。
デフレギャップ、何兆円、とかいいますが、それらは、
規制緩和とゼロ金利で増えた坪売上の上がらない売り場面積、そのものでしょう。
売り場面積の増加により、増えた固定費、でも売上が上がらなければ、減らされるのは人件費、売れない売り場は面子と株価の為にも、縮小出来ません、でも電気代はかかります。
アベッチ内閣の家庭教師・竹中と同じく米国の代理人
ハマダは、アベッチに、3%のインフレで行きましょう、と、言ったのだが、さすがにそれはまずいと、
官僚から言われたのか、まあ2%を目指す、
ということになったのですが、それでも正直、
本当にそうなったら、日本国債が危ないです。
1%のインフレが本当は限度でしょう。
せいぜい出来る財政出動は10兆円ほどが限界。
そして銀行は、それでも日本国債の金利で儲けているのですが、その金利は所詮、国民の税金での支払いです。
戦争の匂いがしてきたのか、また、金、が騒がれるでしょう。

ケインズやハイエクが何を言おうと、世界を動かしているのは、その興行主、です、ね。
騒ぎ立てるマスコミも、興行主のなすがまま、そして見守る観衆は、興奮と欲望について、考えない。

今年も宜しく。
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Unknown (人力)
2013-01-03 21:55:01
高橋さん

安倍政権のバケの皮が剥がれてきましたね。ケインズ主義と見せかけて、新自由主義の亡霊を担ぎ出してきた。

中央銀行は市場に資金を供給し続けていますが、政治的混乱や通貨不安が続く限り、乗数効果は発揮されずインフレにならないで済みます。インフレを目指すと口では言っておきながら、実はデフレ政策を採っている様なもの。何故なら、金利上昇局面で債権バブルが崩壊するから。

アクセルとブレーキを同時に踏む限り、車は暴走しませんが、いつかブレークが壊れるか、エンジンが壊れる。

リーマンショック直後は世界の負債を正視して震撼した人々も、危機が遠のくにつれて危機の本質から目をそらしてしまった。危機の本質が解消されない限り、世界は再び成長軌道に乗れないのに、それを無視して振舞っています。

最後は各国で国債金利が上昇し始めるのでしょうが、それが現実化するまでは、かりそめの平和に安住するのでしょう。結果が同じなら、そちらの方が幸せともいえますが、庶民の生活はジリジリと悪化します。日本人は忍耐強いけど、アメリカ人は?
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