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安全資産が消えて行く・・・リスク市場に炙り出される資金

2016-07-27 04:40:00 | 時事/金融危機
 

■ GPIFの運用銘柄公開=株価操作?! ■

政府がGPIFの運用の詳細を公開するそうです。当然、株の保有銘柄も明らかにされます。「運用の透明性を高める為の情報公開」とされていますが、実際には「GPIF銘柄=安全銘柄」として運用銘柄に資金を集める結果となるでしょう。下落してもGPIFが買い支えてくれるのですからこれ程オイシイ銘柄は有りません。

GPIFの運用銘柄が日経平均に影響の大きい物で構成されていれば、日経平均の底上げにも繋がります。「何か悪いの?」と聞かれてば、「別に悪くないんじゃない」と答えるしかありません。

■ 外国人投資家の高値売り抜けをサポートする銘柄公開 ■

GPIFの運用銘柄公開で一番得をするのは外国人投資家達でしょう。彼らは多分、インサイダーの情報でGPIF銘柄を相当保有しているはずです。ここに個人投資家の資金が流入して来るのですから高値で売り抜ける絶好の機会が到来します。

■ GPIFの運用実績は長期で判断すべき ■

アベノミクス以降右肩上がりで上昇していた日本株も昨年のチャイナショック以来下落傾向が堅調です。さらに円高による海外投資の為替差損も発生しており、「昨年来GPIFの損失」が国会などでも問題になっています。

ちなみに四半期毎の運用実績のグラフを見つけたので紹介します。

<img style="font-weight:bold">■ style="color:red">GPIFに限らず、民間の年金資金なども日銀の異次元緩和やマイナス金利でリスク市場に資金を移さざるを得なくなりました。リスクオフで相場が上昇している時に運用実績は好調ですが、リーマンショックの様な危機が一度発生すれば、巨大な損失が発生する事から自民党支者達は目を背けている様です。

しかし、日本国債の金利がマイナスとなった以上、日本国債で運用しても損失しか発生しませんので、年金の日本国債運用は現実的には不可能になっています。</span>

<span style="font-weight:bold">■ style="font-weight:bold">■ style="font-weight:bold">■ style="color:red">「昔から個人の資金が流入したらその市場はいずれ崩壊する」「1割が得をして9割が損をするのが市場」と言われてきました。</span>

この原則は不変です。要は市場とは1割が利益を得る為に在るのであって、9割は鴨ネギなのです。

平常時の市場は9割にも利益を分けてくれます。しかし、一度大きな危機が発生すると逃げ遅れた9割が犠牲になります。今までは個人や企業が犠牲者でしたが、年金資金がこの仲間に加わった様です。これは日本に限った話ではありません。世界中で同時進行しているのです。

<span style="color:blue"><追記>

GPIFの運用を日本国債中心に戻せと私は主張している訳では有りません。最早日本国債自体が最大なリスクとなりつつ有るからです。

仮に悪い金利上昇は始まった場合、長期的に金利が固定されている長期国債が最大の損失を生みます。だからGPIFは運用比率を変更せざるを得なかったのです。ここら辺は財務省、厚生省、日銀は綿密に連携しています。

一方で、悪い金利上昇は始まるケースでは、同時に通貨の信用も棄損して高率のインフレも発生します。この様な場合、株式はインフレに強い資産に分類されます。企業が存続する限りにおいて株価はインフレ率を反映して上昇するからです。

GPIFがソフトバンクや東芝などに投資せずに、電力株や鉄道株、トヨタなど勝ち組になりそうな企業の株に投資されていれば問題ありません。

GPIFがどんな銘柄に投資されているのか興味深々です。


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