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新世界秩序運営の為の税金

2010-06-08 09:37:00 | 時事/金融危機

■ 世界は不幸になっているのか ■

「ロスチャイルドの陰謀論」や「世界恐慌」について語る時、我々は否定的な物言いになってしまします。

今の生活が苦しいのは「イルミナティーの陰謀のせいだ」とか「ロスチャイルドが金融バブルを崩壊させた」からだと考えると、少しガス抜きになり、諦めもつきます。

しかし、世界は彼らのせいで本当に不幸になっているのでしょうか?

■ もし核兵器と冷戦が無かったら ■

第二次世界大戦後、世界は大きな転換点を向かえます。

それまでの列強諸国の帝国主義は影をひそめ、国際連合を国家間の利害の調整の場として用いる様になりました。

一方、東西対立と核兵器の存在は、大国間の戦争が不可能である事を決定付けました。

イルミナティーは「世界政府」を標榜し、マルクスやトロキーを支援して「社会主義」を作った集団と言われています。彼らが、国連や東西冷戦を用意しなければ、帝国主義の歴史はもっと長く続き、第二次世界大戦よりも多くの人命が失われていたかもしれません。

■ 悪乗りしたのはロックフェラー ■

イルミナティーの掲げると言われる、「世界政府」も、「人口抑制」も、資源が有限な地球で人類が存続する為には不可欠な要素です。

アメリカで台頭した新興勢力のロックフェラーは、その為の汚れ仕事を引き受けてきたとも言えます。限定的な戦争は東西冷戦にリアリティーを与える為には不可欠でしたし、WHOを利用した種々の人口抑制の為の試みも、最貧国の人口抑制と社会維持の為には必要だったのかも知れません。

しかし、彼らは力を持ち過ぎ、「世界の覇権を握ろうと」します。産業界や金融界で大陸系の資本であるロスチャイルド系企業と対立し、それを凌駕するようになります。しかし、大陸系のロスチャイルドが50年、100年というスパンで物事を考えるのに対し、成り上がりのロックフェラーは性急に事を進め過ぎて自滅して行きます。金融を利用した世界支配に精通した大陸系資本は、徐々にロックフェラー潰しを進めていました。

■ 世界の新たな秩序 ■

第二次大戦以降に形作られた「世界秩序」は、戦後50年以上建って、制度疲労を起こしてきます。ドルを中心とした修正ブレトンウッズ体制は、アメリカ一国の消費に支えられてきた為に維持不能の状態ななてしまいました。

さらに、先進国では高齢化が進み、将来的な経済成長の牽引者となり得ない状況が目に見えています。

そこで、世界を動かす者達は、ロックフェラーに見切りを付け、「新たな世界秩序」を模索し始めます。これは「パパ・ブッシュ」が唱えたアメリカの一国覇権による「新世界秩序」では無く。多極型の「新世界秩序」となるでしょう。

その為には、アジアやアフリカ、中南米の経済成長が不可欠です。

■ 世界運営の税金としての「恐慌」 ■

1920年代の世界恐慌が、ロックフェラーの台頭を促したように、今回の「恐慌」は大陸系資本(ロスチャイルド)の復権を特徴つけるでしょう。

「恐慌」を利用して先進国から吸い上げられた「富」は、新たな世界構築の原資として利用されるのでしょう。

言うなれば、我々を世界の為の「税金」を払う事になるのでしょう。
これは当然、豊かな国に課せられる「税金」です。

■ 国民国家の枠を超えて、世界はなし崩し的の統合していく ■

ユーロの失敗を例に取るまでも無く、国民国家の枠は未だに顕著で、現時点で「世界政府」や「世界政府への税金」に合意が得られるはずはありません。

しかし、「恐慌」という手段によって、我々は自動的に「徴税」され、国家は死活を掛けて地域連合はの一歩を踏み出すのでしょう。今はもめているEUも、危機が深化する過程で、政治的統合を含めた一体化を余儀なくされていくでしょう。

アジアにおいても、中国を中心とした力強い経済圏が出現し、日本はアジアの一国としてその中に取り込まれて行くでしょう。

■ ロックフェラーの抵抗 ■

この経済を利用した覇権の移譲に、旧覇権勢力であるロックフェラーの一部の勢力は抵抗を試みるでしょう。朝鮮半島で有事を企てたり、中東情勢を不安に陥れたり画策するかもしれません。

しかし、韓国の地方選挙で与党が大敗をした様に、ネット世代を中心に「戦争による世界秩序の維持」に人々は反対を表明し始めました。結局、彼らの試みは不発に終わり、いつか911の真相も暴かれる時がやってくるでしょう。

■ 石油を巡る攻防 ■

ロックフェラーとドルの力の源は「石油」です。ロスチャイルドは配下のBP(ブリティッシュ・ペトロチアム)を利用して、石油の時代に楔を打ち込もうとしています。

メキシコ湾の深海で発生した石油流出事故は、深海油田開発の危険性を人々に植え付けました。オバマは暫定的に深海油田の開発に規制を掛けた様ですが、今後、これが世界的な規制強化に繋がる可能性も否定出来ません。

現在、北海油田を始め浅い海底の油田は、開発されつくされ、深化油田の開発が石油確保には不可欠です。しかし、それにストップが係り、石油の将来的な供給不安が高まれば、脱石油社会の構築に弾みがかかります。

石油から原子力への転換は、社会の大きな流れになっていますが、脱石油社会の構築は、石油を後ろ盾とするドル(修正ブレトンウッズ体制)の機軸制を大きく揺るがす事になります。

■ 来るべき世界 ■

「恐慌」の後の来るべき世界がどの様な姿にあるかは不明ですが、私達は「税金」を納めてちょっと貧しくなるでしょう。

そして、上手く行けば世界全体はほんの少しだけ幸せになるかもしれません。

はたして、5年後の世界がどうなっているのか、楽しみです。

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