■ 大陸ヨーロッパとは一体では無いイギリス ■
イギリスがEUを離脱するかどうかの国民投票が本日行われます。日本とは時差が在るので、開票結果は日本では明日から徐々に分かるのですが、その影響をモロに受ける日本の市場参加者は戦々恐々としているでしょう。
ところでイギリスは何故今頃EU離脱などと言い出したのでしょうか?
地政学的にはイギリスとアメリカを「シーパワー」、大陸ヨーロッパを「ランドパワー」と分けて考える事が一般的です。要はイギリスはヨーロッパでありながらヨーロッパには属さない。
大陸ヨーロッパと戦争を続けて来た歴史や、海賊が王となった歴史にイギリスと大陸ヨーロッパの対立の根源を見出そうとする方達の多いのですが、私はむしろイギリスが制海権を奪って大英帝国を設立し、世界の覇権国家となった以降の世界システムにイギリスと大陸ヨーロッパの溝の原因が或ると考えています。
制海権をスペインから奪った後のイギリスは植民地から莫大な利益を吸い上げ巨大な資本を手中にします。そして第二次世界大戦以降、国力を失った様に見せかけて傀儡国家アメリカを通じて世界を支配し続けています。アメリカ企業の多くは株式によって銀行や投資家の影響を受けますが、アメリカの銀行でも大元を辿ればイギリスのシティーに行きつきます。巨大なファンドなどもイギリス周辺のタックスフリーを拠点にした物も多く、これらはイギリスの貴族や大資産家の資産を運用する事で世界を支配しています。
この様に影ボス的なイギリスに対して、大陸ヨーロッパの国々は一見対立している様に見えますが、資本的にははロスチャイルドなどのユダヤ金融によって裏で利害が繋がっています。
■ EU加盟のメリットとデメリット ■
イギリスがEUに加盟した目的は二つあります。
1) EU経済圏によって生まれる利益
2) EU内の情報を得る
経済的メリットは関税の撤廃や労働力の移動が挙げられます。ただ、国内産業が衰退したイギリスで関税を廃止すると当然国内産業はダメージを受けます。工業に限らず、安い輸入品に漁業なども苦戦しています。イギリスのEU加盟はメリット・デメリット半々なのでしょう。
今回の国民投票は中東からの移民受け入れが原因の様にも報じられていますが、キャメロン首相はこの国民投票を実施する事を公約として首相に就任していますから、EUからの離脱を支持する声は以前よりイギリス国内ではある程度勢力を持っていたと言えます。
■ EU離脱を選択するのは実は国民では無い?! ■
「イギリスがEUを脱退する訳が無い」と言うのが良識派の見方でしょう。尤も、結果は国民投票に委ねられているのですから安心は出来ません。国民は移り気で、その時の空気に支配されます。
尤も私は「国民投票の信憑性」には疑問を持っています。これを言い出すとあらゆる選挙を疑う事にもなるのですが、選挙の集計システムはどの国もかなり怪しい要素が含まれています。もし仮に国民投票の結果「EU離脱」が選択された場合、それは国民の選択では無く、イギリスの支配者の選択なのだと私は妄想しています。
■ ユーロ危機や財政統合から距離を取る? ■
もし仮に国民投票の結果が「EU離脱」を選択するとすれば、その目的が有るはずです。
私は次の金融危機でユーロ危機が再来し、今度はギリシャのみならずスペインやポルトガルやイタリア、場合によってはフランスも危機の当事者となる事で「ユーロ崩壊の危機」が訪れるのでは無いかと妄想しています。
その時注目されるのが「ユーロ加盟国の財政統合」です。ユーロとは「拡大マルク」以外の何物でも有りません。南欧諸国はマルクの信用力を得る事が出来、ドイツは経済圏を事実上拡大出来、ユーロを通して利益を吸い上げて来ました。
しかし、ユーロには欠点があります。をれはユーロ加盟国の財政が独立しているので、ドイツからの資本の再分配が働かない点です。その結果、ドイツと南欧諸国の格差が拡大します。
ギリシャなどは先般の危機でユーロを離脱して独自通貨のドラクマに戻れば、1~2年の混乱の後には経済が回復出来たのですが・・・ユーロ安の道具にされていたのでユーロ離脱をギリシャ政府は選択できませんでした。ただ、何だかんだ行ってEU加盟国はギリシャを支援してくれますから、ギリシャとしては悪い取引では無かったのでしょう。
この様に財政によるユーロ圏内の再分配という機能の無い「欠陥通貨」のユーロは、金融危機が発生する度に危機に陥り、その都度、EU圏内の財政統合の動きが強まって行くでしょう。
そしてEUと言う意味において、EU加盟国も相応の負担を強いられる・・・・。イギリスがEUを離脱するとすれば、これが原因となるはずです。
要は、ドイツ経済圏の為に金は出したく無い
これがイギリスの支配者達の本音では無いのか・・・・。
もし仮にイギリスがEUを離脱するならば・・・世界的な金融危機が発生する予兆なのかもしれません。(EU離脱を決定しても、それが実行されるまでには2年程度掛る様ですが)
・・・最後はNEVADAブログの様になってしまった・・・・。
早よう、残留決めてやあああ!
大体、なぜ日本株だけ暴落なんやあああああ!
とはいえ、私の配当金月次が過去最高額なのが、ちょっとうれしい!
今日も配当金と優待がきたでー!
兆円を毎年EUに払っていたわけだがその穴埋めはど
うするんでしょうね笑。
イギリスが抜けるとそれだけ各国の負担も増大してい
くわけだがそんな都合よくトントン拍子で財政統合国
家が誕生するとも思えない。
これからたくさんの紆余曲折があって遂に達成したと
しても、そのころには我々は既にこの世に存在してい
ないのでは?w
そう考えるとあまりに迂遠で結構どーでもいい話に思
えてくる。
ご無事でしたか。良かった。今回は「残留」と読んでいた
方の多かったかと。
EUの理想は50年、100年掛けて実現するのかも知れ
ませんし、途中で瓦解してしまうのかも知れませんね。
元々は1000年を超えるヨーロッパの戦争の歴史に終
止符を打つためのヨーロッパ共同体ですが、既にEU内で
の戦争は想像する事すら難しくなっています。そうなる
と経済的な利害で離脱を選択する国も出て来る訳
で・・・。