■ 13兆円の補正予算 ■
安倍政権は13兆円の補正予算を決めた様です。
消費税率引き上げ後に消費は顕著に落ち込んでいますし、世界経済の先行きも不透明です。さらには台風や大雨による被災地の復興予算や、防災関連の対策も必要です。
私個人としては、このタイミングでの補正予算の決定は評価します。
■ 「桜を見る会」の失点を挽回する ■
予算規模が大きくなった背景には「桜を見る会」問題の失点を挽回する目的が大きいでしょう。自民党内でも安倍首相への不満は高まりつつありますから、大型補正予算で求心力を回復したい。
自民党の各議員は、支持者にどれだけ利権を斡旋できるかが支持率アップや再選の鍵となりますから、補正予算の規模が大きくなる事に不満を持つ議員は居ません。
■ マイナス金利の時代に「財政規律」という言葉は死語なのか? ■
国債をゼロ金利やマイナス金利で発行できる現在の日本では、国債を発行すると政府が儲かるという不思議な状況が発生しています。
建築国債の様な長期国債は10年毎に借り換える決まりですが、借り換えに際して金利が消えてしまいます。
この様な状況にあって、国債発行を抑制するインセンティブが働かなくなります。要は「財政規律」が非常に緩くなる。
国債残高はどんどん膨らんで行きますが、金利コストが増えないので、赤字国債の増発を繰り返す事で、財政がファイナンス出来てしまいます。
■ ゼロ金利を維持しているのは資金需要の枯渇か、それとも日銀の異次元緩和か ■
国債金利がゼロやマイナスになっているのは日銀の異次元緩和の効果ですが、それが維持出来ているのは日本国内の金利が下がり切っているから。
金融機関はゼロ金利の国債を償還時まで持っていても設けが出ませんが、日銀に購入価格より高く売れば利益が出ます。今の所、日本国債のリスクはゼロですから、微々たる金額ながらもリスクフリーで利益の出せる貴重な取引です。
ゼロ金利やマイナス金利の国債が市場で消化できるカラクリは、日銀が必ず高値で買ってくれるという「信頼」の上に成り立っています。
一方で、国債ディラーは金融機関の花形職種では無くなっています。淡々と国債を購入して日銀に売却するだけの暇な職業となっています。
■ 超過準備が支える日銀の国債購入 ■
日銀の異次元緩和は通貨を大量に発行している印象を受けますが、実は民間の銀行の日銀当座預金の役割も大きい。いわゆる「ブタ積み」と呼ばれる資金ですが、これも国債購入に充てられている。だから、日銀は「ゼロ金利、マイナス金利」と言いながら、一部の日銀当座預金に「利付け」しています。金融機関は、ここからも微々たるながらもリスクフリーで利益を得ています。
こうして、日銀の当座預金に超過準備が積みあがっているので、市中に大量の通貨がバラまかれる事がなく、市中金利を抑制しているともいえます。
■ 異次元緩和のバランスが崩れる事はあるのか ■
非常に微妙なバランスにおいて成り立っている異次元緩和ですが、限界は在るのでしょうか。MMTではありませんが、金利がゼロ以下に固定される限り、「無限国債」が可能になり、国債残高を膨らめながらも財政の維持が可能となります。
既に政権に財政規律を守る意思は薄れていますから、政治的な人気取の為に補正予算が常態化したり、赤字国債の発行が増大する可能性は低くはありません。
ここで問題となるのが、為替です。世界が「日本の財政は異常だ」とか「財政ファイナンスはケシカラン」と見なせば為替市場で円が売られ円安が加速します。1ドル200円とか240円になれば輸入物価が上昇して国内でインフレが発生します。
インフレは金利を引き上げますから、国債にも当然金利上昇圧力が掛かります。何故ならゼロ金利の国債を保有していては金融機関の含み損が拡大してしまうからです。
インフレが進行しても預金金利が上昇しなければ、人々は預金を引き出して現物や株や土地でお金の価値を保存しようとします。或いは、海外投資で金利を稼ごうと預金を引き出します。これでは銀行の経営が成り立ちません。当然、ゼロ金利の国債など買わない。
■ 目下の所、怖いのは円高 ■
長期的に見れば、異常に拡大した財政赤字の悪影響で円安が加速する事は十分にあり得ますが、FRBやECBなども似たり寄ったりの状況とあれば、円だけが売られる心配は当面は在りません。
それよりも、現在は円高の心配が必要です。国内でろくな金利が稼げない金融機関は資金を海外で運用しています。仮にリーマンショックの様な経済危機が起きると、海外の市場価格も暴落するので、海外の資金は一気に国内に還流します。この時、円が買われて円高が加速しますから、海外資産の実質的価値はさらに失われます。金融機関は危機が発生した途端、われ先に資金を国内に還流するでしょう。遅れれば遅れる程、為替差損が膨らむからです。
当然、円キャリートレードの手じまいも円高を加速します。
この様な状況でゆうちょ銀行やメガバンク、そして多くの地銀が損失を膨らめると、金融機関の破綻問題が発生します。リーマンショック後のアメリカや、バブル崩壊後の日本の様に、必ずや公的資金を金融機関の投入する事になるでしょう。(そうしないと金融ステムが破壊される)
面白いのは、国内に還流した資金は、リスクゼロの日銀当座預金や、日本国債に向かうという事。これらの資金が、国債金利を抑制するので、政府は国債を大量に発行して、銀行に資金注入をする事が可能になります。
その後も、国内の景気対策などで大型予算が組まれ、国債発行残高はどんどん膨らんで行きます。
・・・・・ここら辺で、流石に「日本国債って本当に大丈夫なの」という不安が生じて来るハズです。
■ 中東で戦争が発生して原油価格が高騰するとヤバイ ■
私は次なる世界的な金融危機とセットで中東で戦争が発生すると妄想しています。そうなると原油価格が一気に跳ね上がります。
石油ショックの時の欧米同様に、日本でも「不景気とインフレが同時に進行する=スタグフレーション」が発生するでしょう。(これ、全世界的にそうなる)
「日本は不景気だから物価は上がらない(金利は上がらない)」という幻想が吹き飛ぶ瞬間です。こうなると、低金利の国債を大量に保有する事は金融機関には出来なくなります。
しかし、この様な状況は世界中で発生します。ジャンク債どころでは無く、米国債ですらジャンク債と化すのです。
リーマンショック以降の金融緩和で各国の国債金利は下がり切っていますから、「世界中で国債の信用不安」が発生します。これは「通貨の信用不安」に直結します。
・・・・リーマンショック直後にもドルの信用に疑問が持たれましたが・・・「紙の通貨」の時代が終わる時が来るのかも知れません。
なんおとなく、そんな未来が予見できるから「最後の大盤振る舞い」を財務省が始めた・・・・。そんな妄想が膨らむ今日この頃です。
アメリカ全体の借金は5000兆円以上
アメリカは最近「日本は世界最悪の債務国家」のような事を言わなくなったが、これはアメリカの方が借金が多いのに気づいたからです。
国全体の借金が連邦債務の3倍としたら5100兆円だが、もっと多い筈だと指摘する専門家が多い。
アメリカのGDPは日本の3倍だが借金は5倍以上多いので、控えめに言ってもアメリカのほうが公的債務が多い。
日本の借金は約1000兆円だが国が発行する長期国債は500兆円ほどで、このうち460兆円を日銀が保有しています。
日本政府は日銀から9兆円金を借りて、まあ後日払うよと言っているが返す気はないでしょう。
元米FRB総裁バーナンキが2016年に来日し安倍首相と会談した時、永久国債で借金を踏み倒せばいいと提案しました。
バーナンキの提案ではゼロ金利で永久に償還しない国債を発行し、全額日銀が買い取ればそれで日本政府の借金はチャラになります。
日本の実質MMTが成功しているのを見てアメリカもやろうという事になり、50年国債や100年国債の発行を検討しています。
超低金利で超長期債を発行してFRBに買い取らせれば、アメリカの借金問題は100年後に先送りできる。
100年後の人どうするかは今の人たちには関係ないので、アメリカの借金問題は解決します。
ちなみにイギリスは第一次大戦の借金をいまだに返済していないし、アメリカはフランス革命前の借金を返済していません。
政府の国債をゼロ金利で買わされた中央銀行はその後どうなるかですが、100年後に破産すれば良いんじゃないでしょうか。
私は中東の指導者達もプロレス仲間だと妄想しています。フセインもカダフィーも、クーデターを起こした当時はしイスラム式社会主義の実現に夢を膨らめていましがが、権力は腐敗します。特に部族社会の中東において国内に敵は多い。結果的に裏で大国と繋がり、体制を保障されなければ権力の維持は難しい。分かり易いのがサウジアラビアですが、「独裁者」達は、アメリカの適役を演じていたに過ぎないのでは無いか。
イランもアフマディーネジャード元大統領などは、はっきり言って分かり易い適役としてアメリカのカウンターパートの役割を演じていた感じがします。
イランも政治と宗教の二重構造なので、非常に分かり難い国ですが、サウジアラビアに対するカードとして、世界の指導者が準備した国だと私は妄想しています。
北朝鮮・・・ここは地政学的に非常に微妙な位置にあって、中露の軍事力が巨大化する中で、アメリカは本気で北朝鮮を攻撃する事は出来ないでしょう。尤も、私は北朝鮮はCIAの出先機関だと妄想していますが・・・。東アジアのバランスの上で、北朝鮮の果たす役割は非常に大きい。これ、ヨーロッパと中東におけるトルコの存在に近い。
自動車関連の税金ですが2008年に一般財源に組み入れられています。
高速道路の通行料なども、新規に建設される(された)不採算の道路によって利益が相殺されていると思います。
特殊法人への赤字補填や、民間の様々な事業への補助金など、日本の財政の無題は膨大なので、これを小さくする事は確かに可能です。
一方で、年間100兆円程度の借換債を発行している事も事実で、建設国債は60年で償還しますが、10年毎に借り換えられる仕組みになっています。新規発行国債40兆円と、借換債に毎年金利コストが掛かりますから、この金利が上昇し始めると、金利負担が財政を圧迫します。
確かに日銀保有の金利は日銀の利益として政府に収められますから、異次元緩和によって金利上昇に対する耐性も上がりましたが、国債の市場価格が暴落すれば、日銀の資産も目減りし、事実上の債務超過となります。
日銀保有の日本国債は満期まで保有する事が前提となりますので、簿価評価すれば債務超過にはなりませんが、為替市場がそれをどう判断するかは微妙かと思います。
いずれにしても、為替の下落や、原油の高騰といった外的要因によるインフレ(=金利上昇)に建強いて政府も日銀も為替介入程度しか対抗手段を持ちません。
そして、為替介入とて、世界の趨勢の前には「カモ」にしか成り得ない。短期国債で作り出した円がドルに化けてゆく。そしてそのドルが米国債に化け、形だけ日本政府の資産は膨らみますが、その米国債を売る事は出来ません。
かたや北朝鮮のほうがきな臭い
プロレスなのはイランのほうだったりして
弾劾されそうになったらクリントンみたいに空爆するん
じゃないでしょうか ロシア疑惑に代わってウクライナ
疑惑で弾劾が本格化したとたん北朝鮮がアメリカを挑発
もうどっかに亡命することで話がついてるんでしょうか
w
ところで日本の財務省は日本の公的債務を約1100兆円、GDP比200%超としている。
韓国の公的債務が約270兆円でGDP比159.7%だったとしても、何ら問題が無いように思える。
問題があるのは日本のほうで、日本の財務省は国の借金ではないものを「国の借金だ」と言い張って水増ししている。
財務省発表の1100兆円の政府債務の中身をチェックしてみます。
まず政府短期証券100兆円以上を国の借金に加えているが、これは為替介入をいつでもできるようにする準備金に過ぎません。
日本は為替介入をしていないので使っていないのですが、法律上3ヶ月ほどで借りては返す行為を繰り返している。
財政投融資残高150兆円以上は特殊法人への赤字補填や予算配分に使われました。
特殊法人の中には福祉や復興事業など公的な仕事もあるが、天下りに金をばら撒くだけの機関が多い。
大半は「国の事業」ではないので、これを全額政府債務にするのも間違いです。
建設国債残高約250兆円は道路建設などで使われました。
建設国債は高速道路料金や、ガソリン、自動車税などで支払う事になっており、政府債務ではありません。
例えばアメリカは道路建設費などを、政府債務に含めていません。
これらを引いて残った日本の「本当の政府の借金」は多く見て600兆円という所で、発表の半分程度しかありません。
このうち450兆円以上を日銀が保有していて、自分でお金を発行して自分で受け取るのを繰り返しています。
すると韓国政府の計算方法では、日本の現在の「政府の借金」は200兆円以下しかないです。
「安倍一強」は財務省の筋書きなのかも知れません。消費税という恒久財源の為には、若干のモラルハザードには、霞が関が目を瞑って協力しているのかも。
国債発行額が一時よりも下がっているのは、リーマンショック以降の世界経済の最悪期を脱した事と、消費税増税の影響が大きい。だから、単に国債発行額だけで政権の経済運営を評価する事は出来ません。一方で、異次元緩和の様な極端な金融政策は安倍政権の「一強」によって達成されたとも言え、この点は現政権の功績(多分、財務省の功績)は大きい。
問題は、「一強」が崩れた時で、ポピュリズム的な政治家は、必ずや「バラマキ」を拡大して人気を保とうとします。
第一期安倍内閣が短命に終わった事がトラウマとなっている安倍首相の政治的目標は「長期政権」にあると本人が著名な政治評論家に語った事が在る様で、憲法改正などの「大志?」は、政権延命の前には些事になっている様です。
大型補正予算と、解散総選挙がセットの可能性は高く、自民党は選挙態勢に入っているとの情報がチラホラと。
モリカケの時もそうでしたが、何故か「政権の疑惑」→「解散総選挙」となると与党が勝つ。「野党がだらしない」という説明だけでは納得が行かない現象です。だから「ムサシ」なんてものが話題になる。
ここまでアカラサマに民主主義の「ポーズ」すら無視する政権ですから、あながち・・・・なんて思ってしまいます。
中国のインフラ投資は既に過剰になりつつありますが、それでもあの広い国土ですから、インフラ整備によって生まれる経済効果は少なくはありません。
中国は資本主義を取り入れた時点で、共産主義というよりは独裁国家と言うべきですが、その強みは政治的意思決定が速やかな事と、経済が失敗したら徳政令的な処置によってリセットが可能な点。負債をバットバンクや中央銀行に集めて、時間を掛けて処理せずとも「御免、チャラにしよう」で国民が我慢させられるメリットは非常に大きい。
日本の停滞は国家と老人の間で資金がキャッチボールされ、それに金融が絡む事で、資金が海外運用されてしまう事が原因。
金利は経済のポンプですから、それがゼロに貼り付いた経済は成長力を失います。(実質金利など意味が無く、その点でリフレ政策は根本的に間違っていた)
日本は良くも悪くも世界のトップランナーなので、今後、先進国は周回遅れで「失われた20年」に突入するハズですが、シティーやウォール街はそれを良しとしません。必ずや「強制的リセット」が発動し、世界は新たな成長フェーズを模索するハズです。その意味において中国と大差が無いのかも知れません。
財務省としてはどうしても日本の景気が良くなると困るのですね
消費税廃止したら日本はまた中国よりGDPが大きくなって、日本の金が中国やアメリカに向かわなくり世界大不況ですからね
てきた「財政再建」の果実です。財政赤字を40兆円から
15兆円くらいまで頑張ってマシにしたので、財政出動の
余力が増えたのです。
消費税増税を無事にやりおおせたことは安倍政権最大の
輝かしいレガシーになります。財務省も、このタイミン
グで多少財政出動が膨らんでも文句は言わないでしょ
う。自民党政権が続いて10%が定着すれば、何年かで取
り返せるお金なんですから。
日本の公共事業は1円たりとも許さないマスコミは、中国の公共事業を「さすが発展著しい中国ですね」なとと言う。
無敗の中国経済の秘密
中国経済は過去20年で20回以上は経済危機が叫ばれてきたが、全て乗り切って成長してきた。
今回の危機もまた乗り越えるだろうと思えるが、にも関わらず中国経済の将来には悲観論しか出てこない。
今回の経済危機を語る前に過去20年ほど中国で起きた経済危機を振り返ってみる。
中国は共産主義国だが資本主義国と同じように好景気と不況がある。
だが旧ソ連と同じで国の教義として「不況は無い」事になっている。
ややこしいが共産主義が20世紀に始まったときの理由が、共産主義になれば不況が無くなるというものだった。
ソ連は不況になったのに認めず対処出来ずに滅んだが、中国では効果的な対処法を編み出し成功した。
それは巨額の公共事業で不況をなくし、同時に高度経済成長するというもので、元は日本の高度成長からヒントを得たようです。
中国の投資依存度は現在は50%程度のようだが、以前は80%以上ありGDPの殆どを公共事業が占めていた。
ここでいう投資とはその国の政府投資と民間投資を合計したもので、中国の場合は政府投資が多く民間投資は少なかった。
「国は道路建設に投資した」「建設業者はダンプカーなどに投資した」のように政府投資に比例して民間投資も増えるわけです。
中国の公共事業の規模は人類最大かつ空前絶後で、現在は年間300兆円から400兆円に達しているとみられる。
「みられる」というのは中国の国家予算は非公開だからで、間接的な数字から推測したからです。
例えば中国の鉄道路線の新規建設費は50兆円を超え、しかも北京オリンピック以降毎年こうなっている。
2010年代以降は日本の全ての地下鉄を合計したより長い地下鉄が中国で開通し、日本の鉄道総距離より長い距離が毎年開通しました。
道路や橋、発電所、軍事施設、港湾建設などあらゆる分野でこの調子で公共事業を行っています。
「年間300兆円以上の公共事業」は誇張では無く、実際に行われています。