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アニメ原体験・・・『山ねずみロッキーチャック』

2015-02-21 04:00:00 | アニメ
 





■ 「アンデスチャッキー」って「ロッキーチャック」だよね ■

アニメの制作会社を舞台にした作品『SHIROBAKO』は、そこにちりばめられたエピソードが実話や実際のアニメ業界の方々をネタにしているので、私の様なアニメ好きにはタマリません。

アニメってどうやって作るの?・・・『SHIROBAKO』 (人力でGO)

特に、主人公が子供の頃から大好きで、アニメ業界に入るきっかけともなったアニメ『アンデスチャッキー』には感涙。だって、これってあの名作『山ねずみロッキーチャック』そのものだからです。

思わず名作という言葉を使ってしまいましたが、「個人的名作」に過ぎません。私は小学生の頃、一番好きなアニメを聞かれたら『山ねずみロッキーチャック』『海のトリトン』『バビル2世』この3本はブレませんでした。

この中で『山ねずみろっきチャック』だけは一般の知名度が低いと思います。1973年1月にスタートしたこの作品は、何と『アルプスの少女ハイジ』の前のカルピス劇場でした。

原作がある事は、今回Wikipedeiaで調べて初めて知りましたが、ソーントン・バージェスというアメリカの作家の子供向け連作動物小説で、小学校の図書館にも置かれていた作品だそうです。

擬人化された動物達が繰り広げるお話しとしては『ピーターラビット』が有名ですが、こちらはロッキー山脈に住む野生動物達の生活を描いています。実は、ロッキーチャックは原作には登場せず、「やまねずみジョニーのひみつ」というタイトルの物語の一番最後に登場するだけさそうです。

ジョニーの子供として生まれたのがロキーチャックで、その独り立ちから後をオリジナルで描いたものが『山ねずみろっきチャック』だった様です。

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山ねずみろっきチャック

大好きだった作品なのですが、意外にも各話のエピソードなどは全然記憶に有りません・・。ただ、小学校2年生当時、動物が大好きで『野生の王国』を毎週欠かさず見ていた私にとって、動物達が生き生きと動き回る作品は琴線に触れるものがあったのでしょう。

ロッキーチャックが終わって、『アルプスの少女ハイジ』が始まった時は少しガッカリしましたが、それも始めの数十秒で、ハイジが「アルムおんじ」の家に着く前には、もう夢中になっていました。デーテおばさんに・・・。(何故か、あの薄幸そうな所が好きなんです)





並べてみるとこの二人は良く似ています。多分、宮崎駿の理想の女性像なのかも知れません。だから、ハイジの中ではほんの端役に過ぎないデーテが、不自然な程に小学生の男子にアピールしたのかも知れません(私だけかも知れませんが)。


いずれにしても『SHIROBAKO』でロッキーチャックが注目されるのは、当時のファンとしてはとても嬉しい事です。

OPもネットにアップされてます。歌は堀江美都子さんですね。当時のアニソンの女王。作詞は中山千夏(子役出身で当時のオヤジ達のヒロイン、後に参議院議員)さんですね。



山ねずみロッキーチャック

『SHIROBAKO』ではロートルのアニメーターの杉江さんが、このオープニングを3日で仕上げたという「杉江3日伝説」を、庵野監督が力説しています。

動物の動き・・・確かにスゴイですね。アライグマとか・・。

こちらは『SHIROBAKO』の作中作の『アンデスチャッキー』



ぴったりハマッテますね。こういうのはコピーやパロディーでは無くてトリビュートと言うのでしょうね。

『SHIROBAKO』は他にも興味深いエピソードが散りばめられていますが、武蔵野アニメーションの新作『第三飛行少女隊』のモデルは新谷かおるの名作漫画『エリア88』でしょう。デルタ翼のクフィール(イスラエルの主力戦闘機)が登場する事から、確定かと。





エリア88でクフィールは傭兵部隊の隊長のアスラン王国第一王子のサキの駆る機体でした。



『SHIROBAKO』の『第三飛行少女隊』の原作本がチラっと写るシーン。一番右側がサキに見えますが、同時に女性パイロットのセイレーンの様でもあります。



敵のパイロットであった彼女は、主人公のシンにホの字でエリア88の一員になりますが、最後はアメリカ人パイロットのミッキーと運命を共にすべく燃え盛るF14のコクピットに・・・。そのひた向きさに、高校生の私はホの字でした・・・。

中東アスランの政変・・・・エリア88(人力でGO)


とまあ、『SHIROBAKO』を見ていると色々と懐かしくなるのですが、水島勉監督って1965ん年生まれで私と同じ年なんですね。どうりでリスペクトする作品が同じ訳だ・・・。




追記

『エリア88』をネタにしている作品としては、今期放映中のサンライズのネタアニメ『クロスアンジュ』の方が直接的ですね。『Gのレコンギスタ』がグダグダなサンライズですが、『クロスアンジュ』は吹っ切れていて面白い・・・。「突っ込んだら負け・・・・。」とは分かっていながらも、まんんまと心の中で突っ込まされるのは癪ですが、突っ込まずには居られないアニメファンの悲しい性を実感する作品です。