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強風に戦意喪失・・・春の房総ライド

2014-04-06 05:10:00 | 自転車/マラソン
 

■ そうだ、館山に行こう!! ■

今週は忙しかったので、週末は気分転換に自転車でロングライド。
都内の桜は散り始めていますが、多分、房総の桜は今が見ごろ。養老渓谷周辺の里山の景色は最高でしょう。そこで、本日は房総半島を真っ直ぐ南下して、館山を目指す事に。これ、このブログの第1回目のコースです。

■ 東京湾で蜃気楼 ■

昨晩飲み過ぎたのか、本日は身体が重い・・・。自転車に乗れていない感じです。
気合いを入れる為に、幕張メッセの直線でスプリント。40Km/hオーバーで足に刺激を与えます。幕張大橋を一気に登って・・・足が終わりました・・・。

呼吸を整える為に検見川浜で一休み。実はこれがラッキーでした。



この写真、何だか分かりますか?
「蜃気楼」です。

「エーーーー?ウソーー!!」と思われるでしょうが、東京湾でも蜃気楼を見る事が出来ます。海水温の高い東京湾に冷たい空気が急激に流れ込むと海の表面近くの暖かい空気と、その上の冷たい空気の屈折率の違いががレンズ効果を生み出します。本来、房総の山並みが見えるのですが、山の頭だけが海面から浮いて見えます。

これ、「下位蜃気楼」と言って富山湾の蜃気楼とは逆の原理で発生します。富山湾の蜃気楼は立山連峰の冷たい雪解け水が富山湾に流れ込んで、海面近くの冷たい空気と、その上の暖かい春の空気によって発生する「上位蜃気楼」です。



東京湾の蜃気楼は、冬場の本当に寒い日に出現する事があるのですが、本日は4月というのに寒気が入り込んで3月並みの気温。海水温は高くなってきているので、季節外れの蜃気楼が現れたのでしょう。

いつもは検見川浜に立ち寄る事など無いのですが、二日酔いで思わぬ拾い物をしました。

■ 南房総の里山は「桃源郷」の趣 ■



八幡宿で国道を離れた時のメーター読みの平均速度は26Km/h台。そこから調子が上がって来たのでガンガン漕いで、養老渓谷ではメーター読みで27.6Km/hにリカバー。

途中、小湊鉄道が菜の花の中を通過するポイントには、朝早くから多くのカメラマンが三脚を構えていました。今が小湊鉄道の写真を撮るならベストシーズンです。

養老渓谷駅前のソメイヨシノの古木は、まさに桜の花で埋め尽くされていました。



本日は里山の春の景色を満喫する為に、麻綿原高原経由で鴨川を目指します。この時期の房総の里山は、水仙、菜の花、桜、モモ、モクレンなどが一気に咲き乱れ、さながら桃源郷の趣です。

粟又の滝へ行く道の途中、神社の桜の古木も必死に花を咲かせていました。ソメイヨシノの寿命は60年程度と言われています(環境によります)。成長速度が桜の中で最も早く、そして最も巨大に成長するソメイヨシノですが、病気に侵され易いという特性も持っています。現在、日本の各地で戦後に植えられた桜並木が枯れる現象が発生しています。

■ 天津小湊までの10Kmの山道は自転車を降りて春を満喫 ■


麻綿原高原への登りはダンシングで凌いで、フロントトリプルの3枚目は温存。メーター読みの平均速度は26Km/h。ここまで浦安から88Km。

ここからは天津小湊へ、「内浦県民の森」経由で10Kmの山下りです。いつもなら一気に下りますが、本日は自転車を降りて歩きます。・・・だって、1年で一番山歩きが気持ちの良い季節ですから、自転車で一瞬で通り過ぎてしまうのは勿体ないじゃないですか。

尤も、最近この道は倒木や落石で相当荒れています。





おまけにこんなトラップも2か所程あるので、自転車で下るには不向きな道です。



以前はもう少し整備されていたのですが、最近は予算不足なのか荒れたままです。県道や林道だけで無く、地方の国道の整備が行き届かなくなっている様に感じます。房総の国道も部分的な勘没や穴、路肩の荒れなどが目立ち始めていて、自転車乗り達は皆さん「最近、道が悪くなった」と言われています。老齢化が進行する日本は、こういう所から綻び始めています。

■ 山桜、スミレ、マムシグサ ・・・そしてサルに遭遇 ■





満開のソメイヨシノも素敵ですが、私は山桜も好きです。まだ新緑前の茶色の山肌に点在する山桜を遠目に見ると、山が春を感じているかの様に思えます。



上の写真はオオシマサクラ。ソメイヨシノの親と言われています。(もう片割れはエドヒガンザクラ)

道端にもそこかしこに花が咲いています。



これはアオイスミレ。この時期、極端に葉が小さいのが特徴です。




ウツギだと思うのですが。「卯の花」とはこの花の事で、「卯月」(4月)に咲く事が名前の由来とも。アジサイ科です。



これはキブシ・・・だと思う・・・。



これはクサイチゴ。



このちょっとグロテスクなのはマムシグサ。



モミジの新緑が目にしみます。

■ 内浦山県民の森の桜 ■





麻綿原から5Km下ると「内浦山県民の森」に到着します。都会の桜の名所は人混みで息苦しいくらいですが、こちらは広々とした芝生広場でのんびりと楽しんでいます。

■ 田植え前の田圃はカエルの大合唱 ■



田植え前の水を張った田圃ではカエルの大合唱。クルル、クルルというシュレーゲルアオガエルの合唱に、ゲワァ、ゲワァというニホンアオガエルの鳴き声が混じります。体は小さいのに結構鳴き声は大きいんです。

丁度、農作業に来ていたお爺さんとしばらく話をしましたが、最近はサルが悪戯して困るとの事。電気柵を飛び越えて田圃を荒したりするそうです。そういえば、先ほど5匹程の群れが道を横切って行きました。

サルの他にシカ、イノシイなども出没しますが、電気柵が効果を上げているとか。電気柵、さぞ電気代が掛かるかと思ったら、小さな太陽電池で作動するそうです。電流値は低いのであまり電力を消費しない様です。

最近では行川アイランドから逃走したキョン(海外の小型のシカ)が大繁殖して困ると言っていました。在来のシカは駆除されて昔より減っている様ですが・・。



■ 外房を左手に眺めながら一路館山を目指す ■



山を下りると眼前には天津小湊の海が広がります。朝は空を覆っていた雲も消え、快晴です。



鴨川で牛丼大盛で腹ごしらえして、前原海岸は素通りです。少し波が高いので、サーファー達がサーフィンを楽しんでいます。



太海へ向かう途中の妙昌寺。赤い山門の両側には錨が奉納されています。きっと漁師さん達の信仰を集めているのでしょう。



本日はリュックサックを背負っているので、娘に鴨川エナジーをお土産にしようと道の駅「
オーシャンパーク」に立ち寄りますが、何と売り切れ!!

ポスターも売られていますが・・・・自転車ではね・・・。

■ 風速15mの向かい風に行く手を阻まれる ■

近海捕鯨の町の和田町を越えた辺りから向かい風が強くなります。まあ、房総ライドは風との戦いですから、ここは上体を低くしてなるべく抵抗を減らします。それでも速度は25Km/hまで落ちます。

道の反対側を黄色のベストを着た人達がすれ違い始めました。どうやら千葉ブルべ400Kmの参加者の様です。まだ、前半100Km程度みたいですが・・・400Kmを一日で走り切る体力には驚きを禁じ得ません。



千倉に入ってからは風はさらに強まります。時おり、風速15m/sを越える強風です。こうなるともう笑うしかありません。一生懸命漕いでも時速14Km/hしか出ません。

繊維喪失・・・失礼、戦意喪失して道の駅「潮風大国」に非難。それにしても「潮風大国」というネーミングからして、ここら辺が強風地帯だという事は表していないか?駐車場の昇り旗もご覧のとおり。風にむかって歩くと押し戻されそうになります。

はてさて、私は無事館山に到達できるのでしょうか・・・・。
この顛末は、又明日。