人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ジャイアンツ、優勝おめでとう!!・・・でも涙目なのはナゼ?

2012-09-24 17:04:00 | 時事/金融危機
 



巨人ファンの皆様、優勝おめでとうございます。

そんな訳で、各球団のマスコットキャラを何の気無しに置いてみたら、
ジャビット君、ナゼか、涙目・・・。

多分、感涙ですね。


各球団のファンの方、ゴメンなさいね。

おっと、アメリカは鷹では無くて、鷲が正解だって!?



スミマセン、ツマラナイ小ネタを思いついてしまって、
ついつい・・・。

高校生の日常アニメが面白かった・・・今期アニメを総括する

2012-09-24 02:36:00 | アニメ
 


■ 僅差で『TARI TARI』をベスト1としたい ■



毎度お馴染み?となりました、「今季アニメのベスト5」。
今期は地味な作品が多かったのですが、
一方で、高校生の日常を描くアニメに良作が2本揃ったのが特徴でもありました。

『ココロコネクト』と『TARI TARI』のどちらを1位にするか迷ったのですが、
オリジナル作品という事で『TARI TARI』をベスト1としました。
・・・最後の教頭のデレにヤラレタだけとも言えますが。

シンプルであるという事・・・「TARI TARI」は「普通」の素晴らしさを教えてくれる 



一人の少女の「歌いたい」という強い思いが、
ほんの少しだけれど、大人も含めた周囲に影響を与えて行くという
シンプルなストーリーを、丁寧に描いた作品です。

出だし4話は、話が散漫で、「駄作?」かとも思いましたが、
5話目から、見違える程、生き生きとした作品に「大化け」しました。

アニメ的な派手な設定が無くても、
あるいは、独特な演出という強い作家性が無くとも
オーソドックスな作品で、人は感動できる事をあらためて示す作品だと思います。

5話、6話の完成度は、
そのまま劇場アニメにしても耐えられるクォリティーではないでしょうか?

充分にセリフをそぎ落とし、その分、画面にじっくり語らせる演出。
過去のエピソードを、主人公の現在の心に揺れ動きに合わせて細かく挿入する上手さ。
実写の映画やドラマを撮る人達にも、参考になる内容だと思います。

最終回の演出も心憎いものがあります。
空港で男子が告白すると思しきシーンは、
歌を被せて、セリフは聞こえません。
男子が告白して、女子がそれに応えているらしい事は分かるのですが、
内容は、視聴者の想像に任されています。
尤も、ほぼ全ての人が、ハッピーな結果を想像するのでしょう。

物語の本筋としては、高校生5人の日常なのですが、
むしろ、心を閉ざしていた中年音楽教師(教頭)が、
生徒との関係の中で、過去の自分と再び向き合うという
大人の物語に、むしろ共感する作品でもあります。

とかく大人の存在が排除されがちなアニメというジャンルで、
しっかりと、親や近所の人、教師や、敵対する大人が描かれているというのも
ベスト1に選んだ理由の一つです。

■ ベスト1でも良いのですが、重いテーマの『ミチランダム』を見てから判断したい『ココロコネクト』。 ■



僅差で第二位は『ココロコネクト』。

定型化された中でどうやって差別化するか・・・『ココロコネクト』に見る定型の活用法
自分が演じるキャラクターとは自分自身では無いのか?・・・庵田定夏「ココロコネクト」

実は、ベスト1でも構わない作品ですが、
原作が見事なので、アニメの良さは原作の延長線という事で2位にしました。
さらに、17話構成という事で、未完の作品でもある事も2位の理由。

TVアニメは、過去に退行するという『カコランダム』編が来週終わりますが、
この後に重いテーマの『ミチランダム』が控えています。
他人の「思い」が勝手に頭に流れ込んできてしまうという設定を、
どのように映像表現するのかで、作品の出来栄えが大きく左右されます。
さらには、ヒロインの一人が、徹底的にダークサイドに落ちるという
これまた、ファンには辛い内容を、どう描くのか・・・
見事にこれを乗り切れば、来期のベストに成るかも・・・。

■ 3位、4位は空位。5位は『ソード・アート・オンライン』 ■



今期は上記2作品と、他作の差が激しいので、
3位、4位は空位とします。

そして、辛うじて5位に『ソード・アート・オンライン』を押したいと思います。

ゲームとしてのアニメ、或いはラノベ②・・・『ソードアート・オンライン』VS『アクセル・ワールド』

オンラインゲームの世界に閉じ込められた人々を描くこの作品、
ゲームネタのラノベやアニメの新しい視点を提供しています。
それぞれのエピソードはそれなりに面白いのですが、
ゲームをクリアーして現実世界に返りたいという思いが
回を追う毎に希薄になっているのが少し残念な所。

しかし、よく考えると、ゲーム三昧の生活は、
オンラインゲーム好きにとっては夢の様な生活な訳で、
現実世界に帰りたく無くなるのも当然かなとも思えます。

そうなると、SAOというゲームの世界での現実感は、
ライフポイントを失うと、現実世界での「死」が訪れる事だけになります。
しかし、ゲーム内の死は、消失という淡白な表現が取られているので、
「死」の恐怖が伝わり難くなっています。

キリトとアスナの繋がりが深くなるにつれ、
話しが二人を中心とした関係に限定的になるのも、
物語の広がりに欠ける感じが否めません。

■ ワーストでは無く、「残念賞」の『輪廻のラグランジェ』と『夏雪ランデブー』 ■



「ワースト」では無く期待が大きかった故に、
期待以上に達しなかったと言う意味で、「残念賞」が2作品。


(本当は3位、4位でも良いのですが・・)

先ずはこのブログ「一押し」だった『輪廻のラグランジェ』

アニメ的日常とは・・・「輪廻のラグランジェ」

とにかく「予想のナナメ上」を行く事には定評のある異色ロボットアニメ。
第一期第一話で、日産デザインの流麗なロボットがジャーマンツープレックスを決めるなど、
もう見ていて口がアングリしてしまうシーンの連続のこのアニメ、
一方では、千葉県鴨川市とのタイアップ企画のアザトさが災いして、
「オタクなめんなよ!!」の名言?も生み出してしまいました。

第一期は、鴨川というローカルな街と学校を舞台に、
宇宙人と地球人の異文化交流のギャップと、
少女達が友情を深めるまでのエピソードが
時にコミカルに、時にシリアスに、
緩急付けてた演出と、さらには七色の変化球を繰り出すぶっ飛び演出で
とても楽しめた作品でした。

ところが、第2期は完全に「オタクに妥協した」感在り。
第一期のノリで突っ走ったのは第三話の『鴨川エクスペリメンツ』だけ・・・。

元々、「輪廻」というセカイ系と、星間戦争、
さらに日常コメディーをミックスした作品だけに、
話が綺麗にまとまる方がオカシイのですが、
これを見事に昇華させなければ、名作とは言えません。
だから、意欲作止まりかなと・・・。あるいは「迷作」認定。

結局失敗の元凶は、「鴨川」。
尤も、「鴨川」とタイアップした事自体は新鮮で、
作中の「鴨川押し」も、私には楽しみの一つでした。

ただ、第2期の後半に掛けて、話が宇宙規模に拡大するに従って、
鴨川色が薄くなってしまったのが残念。

画面が宇宙空間や宇宙船の内部に限定されると、
この作品は途端に「出来損ないのSF」になってしまう・・。

私としては、もっと鴨川の人達を描けば、名作認定も出来たのでは無いかと・・・。
例えば、戦闘で記憶を失ったディセルマインが
漁師の家に匿われるなんて設定もアリでは無いかと。

あるいは、ディセルマインがお忍びで、
ランの普段の生活を見に来て、鴨川で珍騒動を起こすなんてのも楽しそう。

女子3人組と男子3人組、さらにはビラジュリオは鴨川に絡む事で、
上手にキャラクターの魅力を引きしているのに対して、、
ディセルマインは、結局、星の王子様のまま。
彼の魅力的な人間性を確立出来なかった故に、
彼の個人的憎悪によって輪廻を開くといいうクライマックスが、
何だかご都合主義的にしか見えないのが残念。

「ディセルマインって、イイヤツじゃん」と思わせていおいて、
そこから視聴者ともども奈落に突き落とすといった、落差が足りなかった。

悪役のモイドに魅力が無さ過ぎなのもイタイ所。
モイドは初めから、「何か怪しい」キャラだったので、
彼の正体が分かっても、「やっぱり」としか思えないのが残念。
むしろ、「エー!!コイツがラスボス!?」的な驚きが欲しかった。

モイドが輪廻を開く目的も、「神の声が聴きたい」といった、
極々ありふれた内容。
これでは、「輪廻」という概念自体が実に薄っぺらになってしまいます。

むしろ、「輪廻」の設定を「人間の集団深層心理」とでもした方が面白かったかも。

「星間戦争」による相互憎悪こそが「輪廻」の扉を開く、
そこには、戦場となった鴨川の人達の、宇宙人への憎悪も含まれる・・・
こんな設定にでもしておけば、
マドカ達による救済も、「鴨川の人達との信頼関係」などを基点として、
深みを増す事が出来たかもしれません・・。
(今まさに、尖閣と竹島で「輪廻」が開かれようとしていますが・・・。)

『輪廻のラグランジェ』の失敗は、第一期で培った「鴨川」との絆を、
「オタクなめんなよ!」発言で捨ててしまた事にあると私は思います。
鴨川が舞台でありながら、最後まで鴨川が活躍出来ない・・・・
そんな中途半端さが、残念でなりません。



もう一作の残念賞は『夏雪ランデブー』。

会話劇の真髄・・・ 松尾衡「夏雪ランデブー」

花屋の若後家に恋をしたフリーターの若者。
だけど、彼女の死んだ夫が、ストーカー宜しく幽霊となって纏わり付いていたという話。

前半は、幽霊の夫と、フリーターの会話が面白く、
さらに、そこに花屋の若後家との恋愛も絡んで、
我が家の家内も、ヒャーヒャー言いながら楽しんでいました。

ところが、若者が幽霊に体を貸した途端、
若者は、絵本の世界に閉じ込められてしまって、
死んだダンナとの掛け合いが無くなってしまいました。
これは、マンガ原作のストーリーがそうなっているから・・・。

しかし、監督の松尾衡の面白さは、
プレスコという「セリフ先録り」の会話劇の妙。
それが、無くなると、極めてツマラナイ。

原作に文句を言っても始まらないのですが、
アニメ的には、幽霊と若者が入れ替わった時点で、
若者が幽霊的存在になって、二人の近くでヤキモキする設定の方が面白かったハズ。
まあ、原作ものですから仕方無いのですが・・。

一方、松尾衡は「紅」では、原作を全く無視してアニメを製作しています。
こちらは、会話劇の真骨頂発揮といった所で、
マンガ原作とアニメの面白さは別なのだという事が良く分かります。

きっと「夏雪ランデブー」の原作のマンガは
マンガとしては、面白いのだと思うのですが・・・。

■ 番外編 ■

今期はワーストを選ばない代わりに、
番外編をいくつか・・・。



先ずは鍛冶屋さんお薦めの『人類は衰退しました』。

人類が衰退した未来、何故か「妖精さん」が普通に存在する世界のお話。
一見、ファンタジーに見えるこの作品、
実は、相当に奥が深い。

「妖精さん」という「不思議発動機」の存在で、
作品的には、どんな展開も可能。

マンガの中に入り込んで、マンガ文化論を展開したり、
妖精さんマジックで、時間の堂々巡りを実現したり、
さらには、ボイジャーなんて探査衛星を擬人化したり、
まさに好き放題の内容。

ただ、その取り上げる内容が、いちいちマニアックで、
そこら変が、どうしても作品が閉塞的になる原因。
ちょっと、同人的ノリというか・・・・。
それ故に、コアなファンにはクリティカルヒットする作品とも言えます。



こちらは、先週暇潰しに見たら、面白かった作品の『じょしらく』。
一見、落語マンガに見えますが、
実際には5人の女性落語家の楽屋でのドーでも良い雑談が延々続く。

例えば、「宝クジで1億円当たったら」なんてネタ振りで、
女子5人の会話が膨らむ、膨らむ。

「あるある、こういう会話」的な内容から、
「お前ら、そこまでヤルカ!!」といった会話の暴走まで、
結構面白く見れてしまいます。
ちなみに監督は『イカ娘』の水島努。
1回、3話つずの小品になっているの『イカ娘』と同じ。
アニメオリジナルの話が結構あて、
マンガ原作でありながら、アニメならではの面白さも味わえます。



上の方で、『輪廻のラグランジェ』を「予想のななめ上を行く」と評しましたが、
『境界線上のホライゾン』は、「大気圏外」までぶっ飛んでいます。

ゲームとしてのアニメ、或いはラノベ①・・・「境界線上のホライゾン」

この作品を見ていると、『輪廻のラグランジェ』ごときで喜んでいる私などは、
とっくに、アニメ視聴者の「オールドタイプ」なのだと思い知らされます。

原作ラノベは、もの凄いページ数なのだそうで、
世界の設定も複雑で緻密です。
それをアニメで見せると、どうしても未消化になる様です。

ただ、戦闘シーンは、「さすがはサンライズ」と思わせるものがあります。
魔女と巨大ロボットのガチバトルを、これ程までにエキサイティング表現出来るとは・・・。

とにかく、この作品について来れる方は「ニュータイプ」かも知れません・・・。



番外編最後は『貧乏神が』です。
マンガ原作の、他愛の無いコメディーですが、
こういうキャラ立ちの良いコメディーって、
どんな演出をしても、何となく成り立ってしまう所が面白い。
昔ながらのドタバタ劇ですが、
喜怒哀楽がはっきりしていて私はこういう作品は結構好きです。


さて、今期アニメも一通り終了です。
問題作が一本も無いという意味では寂しいシリーズでしたが、
その一方で、『TARI TARI』の5話、6話の様に、
TVアニメでも脚本と演出の重要性を知らしめる作品が出てきた事は特筆に価します。



あれ、『氷菓』は? と、お思いの方も多いのでは無いでしょうか?
私、あの作品、苦手なんです。

さすが京アニと思える作画クォリティーですが、
事件とも言いがたい何でも無い事柄を、
大げさに解決するという原作の設定に無理を感じます。

ヒロインがカワイ過ぎるのも、ちょっとダメかも・・・。
ウルウルした瞳で「私、知りたいんです」って、反則だよね。

あれで、ヒロインが地味子で、性格に難があれば面白いのかも知れませんが・・・。