■ 日本国債の崩壊は国内の危機から ■
最近良く見られる論調は、「日本国債は94%が日本国内でファイナンスされているので破綻しない」というもの。これは、国債格下げに起因するファンド等の売り浴びせリスクは無い事を言い表したに過ぎません。
国債を大量保有する国内の金融機関が、国債を手放さざるを得なくなる状態が発生した時、日本国債はデフォルトするか、日銀の直接買い取りによる高インフレ時代突入となるのでしょう。
■ 国債を売り越す国内金融 ■
現在の日本に貯蓄残高は550兆円ですが、貯蓄の取り崩しが無ければ国債は数年間は安泰です。しかし、年金基金も既に国債を売り越している事実からも、日本国内の国債購入余力は急速に減退しています。ゆう貯の限度額2000万円論は、満期を迎える定期預金をゆう貯に止まらせる為の方策で、ゆう貯資金が逃避すれば残高を減らしているゆう貯も国債の売り方となる恐れがあります。
■ ソブリン・ショックが世界を駆け巡る ■
さらに、リーマンショック後も世界にはデリバティブ残高が6京円以上在り、これらの実際には紙切れになった金融商品はいつ又金融危機を再燃させるか分かりません。実際に国債金融マフィアはゴールドマンとJPモルガンを使って欧州に仕込んだソブリン危機に火を付けました。ギリシャ一国の国債などと侮っていますが、細分化されて投資信託などに混入されたPIGS諸国のソブリンがデフォルトすれば、リーマンショック以上の破壊力を発揮し、さらにソブリンCDSが火に油を注ぎます。金融危機第2波の発生です。国債市場は住宅債券市場など比較にならない程巨大ですから、疑心暗鬼になった人々が国債を手放せば、米国債と言えどもひとたまりも無くデフォルトします。
■ 海外金融危機が国内金融危機に直結 ■
さて、この様な状態で世界に信用危機は再燃し、人々が金融商品の解約に押し寄せれば、紙屑同然のデリバティブ商品の本質が露呈します。
事この後に及んで、日本でも各金融機関が取り付け騒ぎに見舞われますが、銀行も生命保険も紙屑となった証券や債権を現金化する事は出来ません。日本国債を売却するしかありませんが、売りが殺到すれば日本国債は暴落し、利回りが跳ね上がります。新規国債が入札されなければデフォルトが待ち受けています。
要は、原因は金融危機第ニ波ですが、結局日本国債は国内の売り圧力から、デフォルトを余儀なくされる運命で、遅くとも2012年、早ければ2011年半ばには世界経済の崩壊と供に終焉を向かえます。
■ 発動しないペイオフ ■
ペイオフの発動を期待する向きもありますが、預金保険機構の準備金は7兆円しかありません。550兆円の貯蓄残高をカバー出来ない事は、アメリカの現状を見ても明らかです。
さらに預金保険機構の準備金の一部は日本国債で運用され、他の大多数の資金も「運用」されているようです。ペイオフの危機が迫った時、ペイオフマネーから先に消えうせている自体は充分に在り得ます。
結局ペイオフというシステムは預金から投資という流れを後押ししただけで無く、5兆円に近い資金をアメリカにプレゼントするシステムだったのかも知れません。
■ 資産保全の方法が見当たらない ■
2012年までに世界経済が崩壊する事は、既に避けがたい事実です。皆さんの資産も守るのは皆さん自身です。安全資産の現物の金にするか、土地自体に価値のある耕作地を購入するか・・・あるいは?
尤も1935年にアメリカでは金が接収された様ですし、金地金の取引が停止されれば、暫くの間は金とてただの金属に成り果てます。結局、国際金融マフィアの手から逃れる術は無いようです。
金融危機の再燃が明らかになったので、今日は毒を吐きまくってスッキリします。
本当はこのブログではアニメや小説やスポーツの話を楽しくしたいのですが・・。