人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

日本国債終焉へのロードマップ

2010-05-07 17:06:00 | 時事/金融危機

■ 日本国債の崩壊は国内の危機から ■

最近良く見られる論調は、「日本国債は94%が日本国内でファイナンスされているので破綻しない」というもの。これは、国債格下げに起因するファンド等の売り浴びせリスクは無い事を言い表したに過ぎません。

国債を大量保有する国内の金融機関が、国債を手放さざるを得なくなる状態が発生した時、日本国債はデフォルトするか、日銀の直接買い取りによる高インフレ時代突入となるのでしょう。

■ 国債を売り越す国内金融 ■

現在の日本に貯蓄残高は550兆円ですが、貯蓄の取り崩しが無ければ国債は数年間は安泰です。しかし、年金基金も既に国債を売り越している事実からも、日本国内の国債購入余力は急速に減退しています。ゆう貯の限度額2000万円論は、満期を迎える定期預金をゆう貯に止まらせる為の方策で、ゆう貯資金が逃避すれば残高を減らしているゆう貯も国債の売り方となる恐れがあります。

■ ソブリン・ショックが世界を駆け巡る ■

さらに、リーマンショック後も世界にはデリバティブ残高が6京円以上在り、これらの実際には紙切れになった金融商品はいつ又金融危機を再燃させるか分かりません。実際に国債金融マフィアはゴールドマンとJPモルガンを使って欧州に仕込んだソブリン危機に火を付けました。ギリシャ一国の国債などと侮っていますが、細分化されて投資信託などに混入されたPIGS諸国のソブリンがデフォルトすれば、リーマンショック以上の破壊力を発揮し、さらにソブリンCDSが火に油を注ぎます。金融危機第2波の発生です。国債市場は住宅債券市場など比較にならない程巨大ですから、疑心暗鬼になった人々が国債を手放せば、米国債と言えどもひとたまりも無くデフォルトします。

■ 海外金融危機が国内金融危機に直結 ■

さて、この様な状態で世界に信用危機は再燃し、人々が金融商品の解約に押し寄せれば、紙屑同然のデリバティブ商品の本質が露呈します。

事この後に及んで、日本でも各金融機関が取り付け騒ぎに見舞われますが、銀行も生命保険も紙屑となった証券や債権を現金化する事は出来ません。日本国債を売却するしかありませんが、売りが殺到すれば日本国債は暴落し、利回りが跳ね上がります。新規国債が入札されなければデフォルトが待ち受けています。

要は、原因は金融危機第ニ波ですが、結局日本国債は国内の売り圧力から、デフォルトを余儀なくされる運命で、遅くとも2012年、早ければ2011年半ばには世界経済の崩壊と供に終焉を向かえます。


■ 発動しないペイオフ ■

ペイオフの発動を期待する向きもありますが、預金保険機構の準備金は7兆円しかありません。550兆円の貯蓄残高をカバー出来ない事は、アメリカの現状を見ても明らかです。

さらに預金保険機構の準備金の一部は日本国債で運用され、他の大多数の資金も「運用」されているようです。ペイオフの危機が迫った時、ペイオフマネーから先に消えうせている自体は充分に在り得ます。

結局ペイオフというシステムは預金から投資という流れを後押ししただけで無く、5兆円に近い資金をアメリカにプレゼントするシステムだったのかも知れません。

■ 資産保全の方法が見当たらない ■

2012年までに世界経済が崩壊する事は、既に避けがたい事実です。皆さんの資産も守るのは皆さん自身です。安全資産の現物の金にするか、土地自体に価値のある耕作地を購入するか・・・あるいは?

尤も1935年にアメリカでは金が接収された様ですし、金地金の取引が停止されれば、暫くの間は金とてただの金属に成り果てます。結局、国際金融マフィアの手から逃れる術は無いようです。

金融危機の再燃が明らかになったので、今日は毒を吐きまくってスッキリします。

本当はこのブログではアニメや小説やスポーツの話を楽しくしたいのですが・・。

ナイスフェイント・・・普天間移設問題の本質

2010-05-07 14:02:00 | 時事/金融危機




■ 何故、今、普天間問題か? ■

ゴールデンウィーク中、世間の目は鳩山首相の沖縄方面に注がれていました。5月中に普天間問題に結論が出るのか、国民は大きな関心を抱いています。

しかし、普天間問題に衆目が集まる裏で、ヨーロッパではソブリンリスクが本格化し、世界同時株安も進行しています。本来ニュースが取り上げるべきは、日本国民の財産を左右する金融危機第ニ波の発生のはずです。

「5月には結論を出したい」という言葉の裏には、「5月までこの問題に世間を注目させて、その後、辞任して政治的空白と混乱を誘発して参議選に突入すれば、金融危機が本格化しても日本は対策が出来ない」という思惑が透けて見えます。

 みすみす紙屑となる900兆円 ■

個人レベルでは、リーマンショックの際に投資信託などを損切りしている方も多いでしょう。多少損はしましたが、紙屑にはなっていません。

しかし、現在日本がドル建て債権として保有する資産は、国と民間を合わせて900兆円に上ります。政府が保有するアメリカ国債の他に、銀行や生命保険が保有するアメリカ国債も少なからぬ額あります。

さらにドル建てのデリバティブ商品を売るに売れずに塩漬けしている金融機関も多いでしょう。年金資金も米国債や米国株を買い支えています。

これらの資金の運用に私達は直接関わっていない為、私達の預金や年金が危機に瀕しているという意識は国民にはありません。

本来ならば、売却して円建て資産にするか、現物資産にすべきですが、生保各社も現有の米国債を売却する動きは見られません。

このままでは私達の900兆円が、みすみす紙屑になる恐れがあります。

■ 日本国債がデフォルトする日 ■

国内保有率が94%でデフォルトなどありえないと言われる日本国債ですが、金融危機の第ニ波でドル崩壊まで事態が進展すれば、国債発行残高と同等の900兆円の国民資産が消えてしまいます。日本国債を支えていた国民の貯蓄が消えてしまうのです。

ここで国民が貯蓄を解約すれば、各金融機関は日本国債を現金化しようとします。しかし、その時は日本国債も暴落して値が付きません。多分、日銀が買い入れるのでしょうが、800兆円を越える国債買い入れは国家の信用を失墜し、さらに市中に溢れ出す資金はハイパーインフレーを引き起こします。

この様な制御不能の状態に陥った結果残されるのは、無残に潰れた銀行や生命保険やゆうちょ銀行の残骸です。

この様な最悪な事態よりも「預金封鎖」と「計画的な高インフレ」そ政府は選ぶでしょう。これは世界各国で同時進行する事柄で、日本人が卑屈になる事はありません。ヨーロッパはアメリカ以上のデリバティブ商品を抱え込んだままなのですから・・・。

■ 名優、鳩山由紀夫 ■

日々のバッシングで日に日に憔悴していく鳩山由紀夫は稀代の名優です。国民はこの哀れな首相を叩いて溜飲を下げます。

しかし、この哀れな首相は、日々低く垂れるその頭の下で、ニンマリ笑っているのかもしれません。

国民が、首相バッシングというメディアに先導された些細な息抜きに講じてる間に、国際金融資本家達は国民の財布を後ろからさっと抜き取って行くのです。

天使か悪魔か・・・シティーバンクの手違い

2010-05-07 13:05:00 | 時事/金融危機




■ NY株式市場 一時1万ドル割れ ■

ギリシャ発のソブリンリスクを演出する金融資本は、連動する形で株の調整売りを仕掛けているようです。4日のNY市場が大幅に下げた事を皮切りに、ゴールデンウィーク明けの東京市場は361円安となりました。

昨日のNY市場はそれを受ける形で、ダウ平均が347ドル安の10,520ドルとなりました。

■ アルゴリズム取引の盲点 ■

興味深いのは、1時的とはいえダウ平均が1万ドルを下回ってしまった事です。上のグラフを見ても明らかな様に、一気に暴落して一気に回復しています。

これは明らかに不自然な値動きで、私はグラフを見た瞬間に、コンピューターによるアルゴリズム取引(HFT)が過剰に反応してしまい、あわててシステムを無効にしたのではないかと思いました。

案の定、本日のロイターの記事によると

<ロイターから引用>

 [ニューヨーク 6日 ロイター] 米金融大手シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)は、ダウ工業株30種の1000ドル近い下落を誘発した取引に同社のトレーダーの1人が関与していたとするうわさについて調査している。シティの広報担当が6日、明らかにした。
 同広報担当によると、誤った取引が行われた形跡はまだ見つかっていないという。

 これより先、関係筋はロイターに対し、ダウのザラ場ベースで過去最大となる下げが、ウォール街の大手銀行関係者による取引ミスによって引き起こされた可能性があると語っていた。

 市場筋によると、取引ミスは、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のGLOBEX取引プラットフォームで取引される「Eミニ」と呼ばれる株式指数先物契約に絡んでいた可能性がある。

 CMEの広報担当は、同社のシステムに問題は見つかっていないとしている。

<引用終わり>

シティーバンクの誰かの取引ミス(P&Gか?)が、アルゴリズム取引の大量売りのトリガーを引いてしまったようです。

■ ダウ平均10、500ドル ■

NY証券取引所はこの間の異常な取引を「ミス」と見なし、取引を無効にする調整を行っています。下げた瞬間に「買い」を入れた方々は、ぬか喜びとなってしまった様です。尤も、このタイミングで買いを入れたのも、他社のアルゴリズム取引かもしれません。

とてもトホホなNY市場の珍騒動ですが、鋭いトレダーの方はある事に気付いてしまいました。

アルゴリズム取引はダウへ平均10、500ドルで反応する!!

という事実に。

尤も。これも昨日までの事ですから、現在はソフトに修正が加えられているでしょう。反応ポイントも変更されたでしょうし、予期せぬ「発動」にもプロテクトが掛けられたでしょう。


■ シティーバンクのトレーダーは天使か悪魔か? ■

昨日の珍事は私達に金融危機第二波が発動し、ダウ平均が1万ドルを割る事態が起きた時のどうなるかを垣間見せてくれました。
HFTの売りの殺到により、個人投資家が売り抜ける事など不可能なうちに株価が暴落してしまうのです。

昨日の誤作動はシティーバンクのトレダーのミスが原因の要ですが、彼は天使かもしれません。個人投資家達は、しっかりと損切りのラインを引いた事と思います。

■ 崩壊は2010年後半? ■

ゴールドマンサックスが種を撒き、JPモルガンがソブリンCDSという形で膨らめたヨーロッパのソブリン危機は、ユーロからドルに資金を還流し、株からアメリカ国債へと資金を誘導しています。金融の悪魔達は、最後の核爆弾である「アメリカ国債」に着々とエネルギーを充填しています。

この核兵器が発動するのは2012年と予測する方が多いようです。

1990年の三極委員会でデービット・ロックフェラーはこう語っています。

「この会議は、世界共同体に安全かつ持続的な未来を保障するために、国家的および国際的な経済課題に必要とされる基本変化と、差額にの統治機関に必要とされる基本変化とを生み出す政治的資格をもつことになるだろう。2012年までに、こうした変化がわれわれの経済的・政治的生活に完全に溶け込まなければならない。」

しかし、2012年に世界の経済と政治が完全に変容する為には、崩壊はその前に起こる必要があります。少なくともドル崩壊による世界秩序の混乱から、世界秩序の再構成までには半年は必要かと思われます。

そうすると、アメリカのデフォルト&ドル崩壊は2011年中盤には発生する必要があります。金融危機の第ニ派がアメリカのデフォルトに発展するのに1年と想定すると、今回のユーロのソブリンリスクがその引き金となる可能性は否定出来ません。

さらに、アメリカではゴールドマンの刑事訴追やウォーレン・バフェット氏の買収を巡る訴追が発生しており、オバマはユーロ危機とセットでボルガー・ルール発動への弾みとするでしょう。金融引き締め法案が可決されれば、投資部門ほ引き剥がされたシティーバンクやバンカメリカはひとたまりもありません。今度ばかりは政府も救済出来ません。アメリカの金融メルトダウンは秒読みとなっています。

■ 早く「発動」しすぎた株価崩壊 ■

昨日のダウ1万ドル割れは、手違いによって早く「発動」し過ぎたのでしょう。NY証券取引所は、昨日の異常な値動きをチャラにしてしまいました。

「エ!!ちょっと待ってよ、未だ早すぎだろう!!だって、まだPIGSもデフォルトしてないし、イギリスだって倒れてないよ?それに、色々仕掛けしてあるのに、お披露目する前に株が暴落してどうするんだよ!!」

・・・そんな悪魔達の慌てぶりが目に浮かぶようです。