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やっぱり好きだなぁ、“獅子もの”…♪

2021-09-11 09:01:35 | Weblog
昨夜のNHK Eテレ『にっぽんの芸能』は、尾上菊之助丈による
春興鏡獅子
でした。
お城仕えの美しいお小姓弥生が将軍の前で舞いを披露します。
やがて飾られている獅子頭を手に舞っているうちに獅子の精に乗り移られて…云々。
菊之助丈の子息丑之助クンと坂東亀蔵丈の子息とが胡蝶を務めてました
後半はいよいよ獅子の精の登場です
実はね、私、30年以上も昔のことですけど菊之助丈がまだ丑之助クンだった時代に、父上の菊五郎丈の鏡獅子を観てるんですよね。
丑之助(=当代菊之助)くんと新之助(=当代市川海老蔵)クンが胡蝶を務めていて、客席から
若音羽…っ、若成田…っ
の声援が飛んでいたのを心楽しく思い出します
父が獅子を務める舞台で子方として胡蝶を務め、やがては獅子を務めるようになってその時は息子が胡蝶を…、って受け継がれていくんですね。
『春興鏡獅子』のほかにも『連獅子』があって、お能の『石橋(しゃっきょう)』が元になっています。
『石橋』では歌舞伎のような毛振りはありませんけど、抑制のきいた華やかさというか豪奢というか、その空気感が良いですよね。
『連獅子』では獅子の親子の息の合った毛振りが壮観ですし。
『鏡獅子』では嫋やかな女性から雄々しい獅子の精への変貌が見事。
う~ん、好きだなぁ“獅子もの”
昨夜はもう一つ、なるほどぉと思ったことがありまして。
それは囃し方の衣装なんですけどね、通常なら黒の長着に肩衣と袴を着け、肩衣の左右の前身の間に長着の胸から腹までが見えています。
現在はコロナ禍のため囃し方は皆マスクを着けていますが、その興ざめなマスクを隠すために顔の下半分から長着の胸元まで届く半覆面といえばいいんでしょうか、蔽いを着けています。
この黒の半覆面が長着の胸元と一体化して様になってるというか、型として成立してるんですよね。
揺ぎなく確立した様式というのは、何か1点足さざるを得なくなってもその美は損なわれることなく融合することができるんだなって思いました
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