ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

小春日和に ‐ 浄瑠璃寺

2014年10月21日 | 神社/仏閣

 小春日和の穏やかな日(10/19)、秋桜(こすもす)の花が見たくなった。

 秋桜の寺と言えば大和の般若寺が知られているらしいけれど、少し足を延ばし、当尾(とうの)の里は浄瑠璃寺で秘仏に会ってきた。
 真言律宗の総本山・大和西大寺の末寺となるらしいこの寺、秋桜ならぬ馬酔木(あせび)で知られている。

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 この日、7時に起床、カーテンを開けると六甲の山が穏やかな日差しの中にあった。
 少し経てば京も大和路も紅葉狩りで混雑する、で、思い立ったが佳日、身支度もそこそこに車を転がした。

 日曜の朝、阪神高速も空いてい、開門される9時少し過ぎに着いた。
 馬がこの葉を食べると脚が痺れ動けなくなることからそう呼ばれる常緑の低木、早春に白い壺(つぼ)形の花を総状に付けるが、勿論、この時季、花はない。

 その馬酔木が並ぶ細い参道の中ほど、とろろ蕎麦を売る食堂のおばあさんに、「おはよう、いい天気ですね」と声をかけると、「ほんに、こんな日は歩くのが楽しい」と応えてくれる。

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 山号を小田原山と称し、ご本尊は、浄土を表す池を挟んで東、つまり此岸の三重塔におわす薬師如来、それに西、彼岸の本堂の阿弥陀如来の二体、開基は義明上人とか。

 寺名は、薬師如来の居所たる東方浄土 「東方浄瑠璃世界」に由来。
 本堂に九体の阿弥陀如来像を安置することから九体寺(くたいじ)の通称があり、古くは西小田原寺とも呼ばれた、と拝観料に付属(つい)た薄い冊子で知る。

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 紅葉は少し早いけれど、僅か乍らに色づいた梢が青い空に映えて美しく、それにもまして、清明な朝の光を受けて耀く水煙に息を呑む。
 参拝客は僅か、本堂に座し、西方九体仏としばし静かなうちに対面した。

 余談だが、寺と別れ駐車場に行くと大型観光バスが着いたばかり、ささやかな僥倖に感謝した。 (この稿、続く)
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.883

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