6日からは、冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という啓蟄。
それが過ぎればいよいよ季節の分け目、春分。
奈良・東大寺二月堂の修二会。
3月中頃お水取りの行があり、大きなたいまつに火が点される。
関西ではこの頃に、時ならぬ雪に見舞われることが間々あって驚かされたものだが、地球温暖化の影響なのか、ここ数年はとんとお目にかからない。
花屋の店先で、「フサアカシア」の花を見つけた頗る好天の日、廣田神社まで散歩の足を延ばした。
官幣大社・廣田神社の参道、松の並木のすぐ隣まで民家がひしめく。
案内によれば、御所の西にあることからお公家さんたち、「西の方の宮しゃんへお参りに」と、廣田神社に参詣したことから西宮の地名が生まれたとあり、なるほどそうかと、いともたやすく納得させられてしまう。
そして案内は、由緒あるこの神社、昔、境内に分祀していた戎社を分社してやった、と続く。
世間では、「西宮神社、えべっさんが、戎社の総社として賑わって?おるが、元を糺せばこっちが本社じゃ」と何やら威張っている風にもとれ可笑しい。
境内では、赤い袴の巫女さんが掃除に余念がない様子。
拝殿で何を祈るのか長い時間手を合わす女性がいて、何やらゆかしい。
祈るは夫の病気平癒、愛し子の合格祈願、はたまた、道ならぬ恋の成就? 「阿呆くさ、ペトロじゃあるまいし」と誰かの声!
阪神タイガースが、例年必勝祈願をここ廣田神社で行っているらしく、今年は3月2日にお参りするそうな。
それなりに努力すれば、せめて優勝争いに絡む程度のことは神様も、まあそこそこ報いてくれまっしゃろ。
絵馬が沢山架かっていて、切実な思いが伝わる。
人事を尽くして天命を待つのもいい、苦しい時の神頼みもいい、その心境や大いに分かろうというものだ。
ところでこの神社、立身出世にもご霊験あらたかとある。
それを見たペトロ、カトリックであることを忘れ、「お参りに来るのが遅かった!」と天を仰ぐ。
今日から弥生・三月、受験生の諸君、努力する君に神は微笑む、ファイト!
受験子の絵馬より馬の駆け出しぬ (朝日俳壇/横浜市・しまだひかる氏/大串章選)
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