ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

駅舎

2011年05月13日 | 小さな旅/駅

 連休の谷間、新しく生まれ変わったという「大阪駅」に物見高くも出かけた。
 新駅、ホームの上を二層のデッキでつなぎ、その上を南北の中層ビルを橋脚にスロープの大屋根が覆うユニークな構造、少し奇を衒ったかにも見える。

 2 新駅といえば、「ベルリン中央駅」写真上)には驚いた。
 この街は、久しく中央駅というものがなかったのだそうだ。
 5年程前に完成した駅は、近郊線と国際線が、最上階と地下階に階を違えてほぼ直角に交差、真ん中は大きく吹き抜ける素晴らしい駅舎である。
 ヨーロッパの駅の多く見られるガラスの丸天井で駅全体がすっぽりと覆われ、モダンとトラディショナル、ふたつの雰囲気をあわせ持つ。

 俗に言う鉄ちゃんみたく知識を持ち合わせていないが、旅に鉄路を利用する機会の多いふたりにとって、その途中に乗り降りした駅の思い出は少なからず残っている。

 坂の街ポルトの「<サン・ベント駅>」は、ホームの端がトンネルにあり、駅舎はアズレージョ・絵タイルで飾られ、スペインの「トレド駅」(写真中‐上左)は、イスラムとキリストの建築様式が融合したムデハル様式の駅舎、小さいながらも風格があった。

 2_21_2 祈りの町、学問の町、雨の町「サンティアゴ・ディ・コンポステーラ駅」(写真中‐上右)は、中世の面影を色濃く残す町に溶け込んでいた。
 ネオ・バロック様式の重厚な駅舎の「アントワープ中央駅」(写真中‐中)は、大聖堂と見紛うほど。

 1_8パリの「<サン・ラザール駅>」や「<北駅>」などは印象派の絵画を。
 ローマの「テルミニ駅」、ロンドンの「ヴィクトリア駅」や「ウオータルー駅」などは、懐かしくもセピア色に褪せた映画の一場面を偲ばせる。

 「ストラスブール駅」(写真中‐下左)は、石造りの旧駅舎を壊すことなく、大きなガラスで覆うユニークさが際立つ。
 一方、文明開化の匂いが残るのは、煉瓦の「<アムステルダム中央駅>」だろうか。
 駅舎ではないがドイツの「<ケルン駅>」、駅前広場に天を覆うばかりの大聖堂が2_41_10迫り驚かされる。

 駅前広場から真っ直ぐ公園越しに連邦議事堂が望めるワシントンの「ユニオン駅」(写真中‐下右)は開放感溢れ、マンハッタンのビルの谷間、「グランド・セントラル駅」(写真下左)は、モダンジャズの匂いが漂う。

 新しい駅舎で印象深いのは、ロンドンの「セント・パンクラス駅」(写真下右)。
 ユーロスターが発着する国際線駅舎は、煉瓦の外壁に木タイルの床、その奥に在来線?の近代的な駅舎が続き、近代と古きよき時代が調和している。

2_51_11 話を戻して大阪新駅、駅本来の機能に加えて限られた空間に広場をどのように構築するか? このテーマの解が二層のデッキと大屋根だったのだろう。

 初めて目にする料理のように作り変えられたが、懐かしくも旅に誘われる雰囲気を醸し出すには、少しばかり時間という香辛料が必要なのかも知れない?

 図らずも本稿、小ブログの “ 乗り物/駅のインデックス ” みたいになってしまった。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.325

コメント
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