幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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■6 シッダルタ太子が見たもの (西の門)

2012-07-06 | その他


お釈迦様が、まだ「シッダルタ太子」と言われていた時、

後に出家を志す機縁となった「四門出遊」(しもんしゅつゆう)という有名な

エピソードがあります。

今日は、三番目の門、西の門から外に出られたときのお話です。

 

(写真は、ガンジス河 wikipedia)


■6

シッダルタ太子が、カピラ城の西の門から出られたときのことです。

彼方から、何か物寂しげな音が聞こえてきました。

鈴の音でしょうか?

その音は段々近づいてくるようです。

 


太子は、あたりの景色など目に入らなくなったかのように、

その音のする方へ歩みを進めていきました。


すると、黒い装束をまとった人たちの行列が

しずかに、とてもしずかに近づいてきます。


人々は悲しみの淵に沈んだかのように、静かに泣いていました。

そして、数人の男たちの肩には、織物でくるまれた細長い何かがかつがれています。


行列は、リーン、リーンという音に引っ張られる別世界の行列ように

シッダルタ太子の横を通り過ぎました。

 

太子は、その一行を見たまま、夢の中の出来事かといぶかりながら、呆然と立ち尽くすよりありませんでした。


やがて、ハッと目が覚めたようになり、従者の1人に、

「あれは、一体なんなのだ?」

と尋ねられました。


「あれは葬式の行列でございます」


「葬式?」


「はい、人はいつか死なねばなりません。

 死ねば、弔うための儀式をするのでございます」


「死? 死とはなんだ」


従者は、じっと地面を見つめ口を閉じました。

 


太子は、今までに味わったことがない、緊張と共に、

フラフラと行列の後について行かれました。

 

一行は、河のほとりで歩みを止めました。

やがて、枯れた枝が集められ、その上に織物でくるんだ細長い何かが丁寧に置かれます。

 


この時、海辺から強い風が吹きました。

織物は風になびき、海辺の方がめくれあがりました。


太子は、織り物の中を見て、息を止めました。


見えたものは間違いなく、人の足だったのです。

 

(人が! 人が、織り物にくるまれている!)


止めに入らねばと思われましたが、厳粛な雰囲気の中、太子は足の動きませんでした

 


赤々と燃えた火が枯れた枝の先につけられる。


やがて灰色がかった煙を吐きながら、敷き詰められた枝いっぱいに火が広がっていく。


織物からも煙が出て、楕円を描くよう穴があいていく。

そこから、腕が、足が、のぞいた。

 


周りの人々からは、今まで聞いたことがない、悲しみに満ちた泣き声が聴こえてくる。

 

太子は、いつしか嗚咽をもらしていました。

思考は停止しているのか動きすぎているのか分からない状態でした。


両手で口を多い、あふれ出る涙ははらおうともしません。


ただただ人間の最期の姿に、恐怖し、全身を震わせていました。

呼吸は荒く、心臓が激しく胸の中で暴れています。

 

 

やがて、

煙をくゆらせた白い連鎖が、墨によごれた状態で無残に焼け残りました。

 

 


人々が立ち去っても、太子は両膝をついたまま動くことが出来ませんでした。

 


太子は、この日、「死」を初めて見、感じ、恐れたのです。

 


(つづく)




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