マヨの本音

日本の古代史から現代まで、歴史を学びながら現代を読み解く。起こった出来事は偶然なのか、それとも仕組まれたものなのか?

うどんのおいしい秘密

2010年07月04日 07時01分05秒 | ひとりごと
少々暇があるので私の知っているうどんの知識を書きましょう。
おいしいうどんはいわゆる「こしがある」という表現をします。うどんの自体は大半が澱粉でできておりその点ではそばと同じようなものです。では、「こし」とはなんなのかと言うと、いわゆるグルテンが作る骨組みのようなものです。
讃岐うどんは足踏みをし、まとめては折りたたみ、そしてまた足踏みをします。最低でも三回は縦横に折りたたむことでグルテンを何層にも重ねます。
グルテンは伸び縮みをするので延ばしたら休ませ、また延ばすのです。
機械式のうどん製造機はほとんどが一方向へ延ばしをかけますのでグルテンも一方向にしか伸びません。
茹で上げした状態ではそれほどの差は出ませんが、少し時間がたてば何層にも重なっているグルテンのこしは食感に大きな差をもたらします。
私の讃岐製麺機はミキサーとプレス、そしてローラー、包丁切り機がセットになっており、機械でありながら忠実に手打ちうどんそのままを実現しています。

さて、縦横に構築されたグルテンと言う骨組みを持つ澱粉の固まり、うどんの一番おいしい食べ方は、ゆでている途中で取り出し「釜揚げ」で食べることです。これは冷水で絞めていない分うどんの外側も柔らかく、湯で時間も短くて済みます。ただし、段取りが難しいので私の店ではやっていません。もちろん私たち従業員はこれで食べます。(ずるいね・・・)
釜揚げは茹で時間が8分でOKですが、水で絞める場合は13分ゆでます。本当においしい冷やしうどんは茹で上げしたあと水で絞め、まだ芯に熱が残っている時に食べるのが理想です。あまり麺を冷やしすぎるのは好きではないですね。
茹で上げし、冷水で絞めたあとは玉取りし、籠に並べます。茹で上げした麺をいかに早く提供するかが店主の腕の見せ所で、あまり待たさなく、出来たての麺をいかに提供するかで店の評判が決まるのです。
とても難しい、言葉では伝えられないノウハウであります。
今回、私が痛感したのはそれらがまったく徹底されていなかったことです。
お客を早く捌くために茹で置きの麺を増やし、伸びきった麺を食べさせていたのです。
茹でた麺の正味時間は30分で、それ以上は捨てなければならないのである。
コーヒーは抽出し、ポットに保存しますが、約一時間が保存の限度です。湯煎しているコーヒーはもっと短くなります。
ひどい喫茶店は朝一番にまとめてコーヒーを作り、夕方までそれを使うという話です。それではお客が逃げるのも無理はないでしょう。
名古屋の名店、コメダではコーヒーの原液を本部から冷蔵で配送し、それを湯煎して提供しています。よく回転する店ならおいしく出せるでしょうが、暇な時間にはややまずくなるでしょう。この味の管理が店の評判を左右します。うーん、味を維持するのは難しいのです。スタバのようにタイマーをセットし、時間がきたら無条件で捨てるのが理想かな。ドトールのカフェマシンは時間が来たら自動的に廃棄するようになっていたらしい。しかし、あまりにも廃棄が多いので店長がその時間をセットする様に変更されたと言う。やはりみんな苦労してるんですよ。