尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

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「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

森 有正著「いかに生きるか」より

2009年10月17日 00時14分46秒 | 読書記録
「一つの経験に一つの人格」

 ただその人間の形をしたのが、ひょこひょこ歩いている、だから人が一人いるというのではなくて、そこに他の人の経験をもっては置き換えることのできない、経験が存在しているのです。…
  私は三歳の女の子を亡くしましたけれども、ほんの片言しか言えない子が、もう親がそこへ入っていくことのできない、人格というものを持っています。子供だから判断はなにもできませんけれども、あるときには親の言うことを拒絶する、怒って泣く、親をもっても置き換えることのできない人格を、その子供は持っています。
そのように一人一人の人間は、一つ一つの経験によって定義されます。あるいは人間の人間的特質を定義するものこそ、この経験というものにほかなりません。
(P.66~67)

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