ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

『デッド・マン』をまたまた見る。オカーサンのジョニデ祭り

2006年09月22日 | 映画の事
『デッドマン』

監督・脚本 : ジム・ジャームッシュ
音楽 : ニール・ヤング

出演 : ジョニー・デップ(ウィリアム・ブレイク)  
    ゲイリー・ファーマー(ノーボディ)   
     ロバート・ミッチャム(ジョン・ディキンソン・・友情出演)
    ガブリエル・バーン(チャーリー・ディキンソン)   
     イギー・ポップ(サリー)


 会計士のウィリアム・ブレイクは、新しい仕事につくために西部にあるディキンソン鉄工所に向かった。
その旅の列車の風景から始まる物語は、最初の場面からすでに非現実的な箇所が挟み込まれ、滑稽さと深刻さが共存する不思議な雰囲気をかもし出しているのだが、その後さらに、全く予想外な世界に展開していく。
鉄工所への就職に失敗したウィリアムは、失望の中で入り込んだ酒場である女性と出会う。
その出会いから、地味な彼の人生は一転、発砲事件に巻き込まれ重傷を負ったばかりか、成り行きで男を殺害、さらに濡れ衣をきせられ、結局は高額の賞金がかけられたお尋ねものとなってしまうのだ。

 そんなウィリアムを助けた先住民の流れ者ノーボディとともに、ウイリアムの逃亡の旅が始まる。
ノーボディは、ウィリアム・ブレイクをすでに亡くなっている有名な詩人と勘違いしてしまう。
そして、死者の魂がさまよっているのだと思い込み、彼の魂を死の世界に帰そうとするのである。(映画説明より・・)

 昔、昔、初めてジョニデに出会ったとき、もしかしてこの俳優好きなのかもしれない。そう思った。脚本でみたり、監督で見たり、勿論お気に入りの俳優で見たりしていたけど、ジョニデだけは、ジョニデで見た、内容云々じゃない、ジョニデが見たいのだった。

 この映画も何度見ただろう。前編モノクロだけどそれだけに余計に綺麗でジョニー・デップのおさえた演技が夢の世界に連れて行ってくれるように神秘で深く美しく、ニール・ヤングの音楽はどの場面にもシンプルだけど想像力をかきたててくれる。(ギターだけという・・)
改めて見て、、「死」というものをしっかりと据えた雰囲気の中に、眠りを誘うような不思議ななシーンが見て取れる。眠るように死んでいる仔鹿に寄り添って土の上に横たわるブレイク、(このシーンとても好き)どれも端正なモノクロ映像の中に閉じ込められていてうっとりしてしまう。
ストーリーよりも、美しい死へゆっくり導いてくれるそんな映画だ。
ロバート・ミッチャム(イカれた社長)、ジョン・ハート(悪そうな支配人)、ガブリエル・バーン(殺される社長の息子)、イギー・ポップ(女装した男)、ビリー・ボブ・ソーントン(イギー・ポップと一緒の場面に出てくる怖い人)、
今思えばものすごい脇役達。これが見れるだけでも一見の価値あり。


 さて私事ですが、明日からブログを休みます。月曜日にまた現れますのでよろしくお願いいたします。

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