ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

思いではねずみ花火のようなもの。

2006年06月30日 | 木馬の事
                隣の親父さんフォットギャラリーから・・

            

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 6月も今日で終わり、一年の半分が過ぎた。
水無月は、生まれ月ということもあり、なんとなく好きだ。
お尻のほうまで泥はねを跳ね上げながら、傘の柄をくるくる回して、お使いに行ったり、娘の頃は、そぼるふる雨の中、無性に歩きたくて♪雨が~小粒の真珠なら~恋はピンクのバラの花・・と歌いながら、物思いに耽った事もある。
 お互い傘と傘のすれ違いには、「傘かしげ」といって、邪魔にならないように傾けたりして、すれ違いざまに、目と目で挨拶したり・・雨は思い出しても情緒がある。

 さて明日(7月)から 煙草がまたまた値上がりする。
木馬は禁煙にしていない。タバコを吸わない人には迷惑かもしれないが、やはり、煙草をすう人にとっては、一服が、それこそ、ストレス解消になったり、心落ち着かせたりする物だと私は思うから・・

 天国の夫も、父親もかなりのヘビースモーカーだったから、小さい頃から、自分は吸ったことないのに、「私は絶対に癌なら肺がんになる。」今でもそう思っている。

 ずーっと前になくなった父親の中折れ帽子を入れた円柱形の帽子ケースを、いつだか洋服ダンスの上に見つけて、始末した時、蓋をとったら煙草のにおいと、手に取ったらポマードの匂いが染み付いていたもの。
夫の専門書も煙草のやにで、黄色く変色している。

 向田邦子の本に思いでというものは、ねずみ花火のようなもので、不意に足元で小さく火を吹き上げ、とんでもない所へとんでいって・・というようなくだりがあったように記憶しているが、煙草というと私は母方の祖父がいつも出かける時、腰にぶら下げていた、何の皮か覚えがないが、多分皮製の煙草入れと、筒に入った真鍮の煙管を思い出す。

 家にいる時は 煙草盆(引き出しのついた木の箱)に一式入っていて、刻み煙草を取り出すと、親指と人差し指中指で、丸めて、煙管の先に詰め込む。一度火をつけると、まだ火種が残っているタバコの葉を手のひらに乗せて次の刻みに火を移していたし、時々和紙でこよりを作ってやに掃除をしていた。
 無口の祖父は、多分この煙管で吸うタバコと、祖母の手作りのどぶろくが唯一の楽しみだったんだろう。
 煙草の煙が鼻から吐き出されるたびに、痩せた祖父の喉仏が上下していたのが思い出される。(なんていう銘柄の煙草だったのか、多分“ききょう”だったような。)
明日からほとんどの銘柄が300円になります。

 話は変わる。
スイミングがここ一週間程お休みのトンボさん、昼間暇を持て余している。
映画でも見に広島に行きたい所だが、ぶっ蹴られた車が、これが思ってたより重傷で、まだまだ一週間くらいかかるらしい。
代車では行く気になれないらしい。
保険屋が、よくこれだけ壊れて怪我がなかったと感心してたらしい。
「本当に どこもなんともなかったん?」聞いたら
「首は どうもないけど、これも事故の後遺症だろうか?最近水戸様がゆるんで、あくびばかり出て困る。」
はぁ?
 どうりで先ほどから、なにやら芳しい香りが・・

朝雨 午後曇り 31℃ 蒸し暑い。

ウォーク・ザ・ラインを見る。(DVD)

2006年06月30日 | 映画の事
 監督: ジェームズ・マンゴールド

出演: ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、ジニファー・グッドウィン、ヴィヴィアン・ロベルト
ロバート・パトリック、ダラス・ロバーツ、シェルビー・リン

<ストーリー>
1944年、アメリカ。12歳のジョニーは兄のジャックと共に両親の畑仕事を手伝っていた。しかし、一家の貧しい生活は一向に楽にならず、父は酒に溺れる日々だった。そんなジョニーの心のなぐさめとなったのは、兄ジャックの優しさと、ラジオから流れてくるゴスペルやカントリー音楽だった。ある時、最愛の兄が突然の事故でこの世を去ってしまう。出来のいい息子を失ったショックでますます荒れる父親とジョニーとの確執は広がっていく。そして、空軍に入隊したジョニーは実家を離れ、ドイツに駐屯する。除隊後に初恋の女性ヴィヴィアンと結婚、子供も授かった。訪問セールスの仕事の合間に友人とゴスペル・バンドを組んで音楽を楽しむジョニーだったが、家計は苦しく、徐々に夫婦の仲も冷え切っていく。
そんなある日、ジョニーは街角で偶然見かけたレコード会社で、オーディションの機会を得る。そこで空軍時代に書いた囚人の心の叫びとも言える歌を熱唱し、その実力を認められる。そして瞬く間にプロのミュージシャンとしての第一歩を踏み出すことになった。早速、同じレコード会社のジェリー・リー・ルイスやエルヴィス・プレスリーらと全米中をツアーでまわっていた時、ジョニーは少年時代からの憧れだったジューン・カーターと出会い、すぐに意気投合する。この出会いが、これからの彼らの長い運命の始まりとなるのだった……アマゾンムービーより。

これも、本年度のアカデミー主演女優賞受賞作品だったので、見たかった作品。
う~ん 楽しかった。
音楽に疎い私でも楽しめる映画。
そして、ジョニー・キャッシュという(私は勿論知らなかったが・・)実在の歌手と、これまたジューン・カーターという実在の歌手の10数年に及ぶ愛の軌跡を見つめた伝記映画なのだ。
ジョニー・キャッシュ役のホアキン・フェニックスと、これまたジューン・カーター役のリース・ウィザースプーンが実に吹き替えなしで、演じているのが凄い。
それぞれ本当にうまいのだ。二人のステージに大満足。

それにしても50年代のファッション懐かしい。リース・ウィザースプーンの花柄ふんわり膝丈フレアースカートは、グレース・ケリーや、エリザベス・テイラーの全盛期のファッションを彷彿させる。
美人じゃないけど、可愛い女性、特徴のある顎は、昨年の「ミリオンダラーベイビー」で同じく主演女優賞をもらった、ヒラリースワンクも顎に特徴があったような・・

音楽がとても素敵だったので、☆☆☆☆です。

            
 
関係ある話。
ホアキン・フェニックスの兄のリバー。フェニックスは23歳の若さで薬物でなくなったが、「スニーカーズ」「スタンド・バイミー」が私は好きな映画です。

すわ!火事だ!

2006年06月29日 | 木馬の事
                

           共同通信社より早い配信。昨夜の江津警察署長官舎の火災現場。
           
*****
 
 閉めようとしたら鍵がない。
昨夜 9時半ごろ消防車のピーポーピーポーが聞こえる。どこだろうね火事は?と呑気にお客さんと話していた。
とは言うものの なんだか表が騒がしい。隣のFさんが、「火事よ、そこそこ、ほら、火の粉が見えるでしょう?」
表に出てみた。警察の後ろの方で赤々と煙と共になにやらきな臭い匂いが・・
「いざ 出陣!」と思って、お客さん共々出かけようと思った矢先、鍵がない。
鍵の束には店の鍵2ヶ、家の鍵2ヶ、車の鍵、が引っ付けてある。

 火事現場には行きたいし、かといって開けっ放しにしていて、泥棒にでも入られたらどうしょう、別に重要文化財があるわけでなく、大して入ってないレジは、泥棒さんも落語じゃないけど、「かわいそうにこの店はなんて暇なんだろう」と、置いて行ってくれるかもしれない、それはないか?そう思いながらも、とにかく出かける。
よくこんなに人がいるというくらいの野次馬(私も含めて)だ。

野次馬の話。
 警察の署長宅で9時位までバーベキューをしていたらしいから、その火の不始末じゃない?
今度の署長さんも可哀想に、ついてないね。赴任早々、済生会病院の殺人事件、(いまだ未解決、お宮入りの噂もちらほら・・)今度は官舎の火事。

 全焼だった。隣の親父さんがカメラを抱えていたので、写真をお借りしよう、そう思っていたら、なんでも共同通信社も写真をお願いしていたらしい。
私のブログの方の写真の方が、共同通信社より、早いよきっと。

 いつまでいてもどうしようもないので店に帰り、仕方なしに合鍵の束で帰宅。どこへ置いたのか?最近プチアルツの症状が進行しているような気がするのだが・・ボケたら、子供たち困るだろうね。どうせ姨捨山に捨てられるんだろうね、何もわからないからどうでもいいか・・(一抹の不安は隠せない)帰ってみたら、携帯も店に置き忘れているし・・最悪。

 寝ながらボケについて考える私。
ボケは、心理的要因が多い。自分で私はボケるとか、ボケているんじゃないかとか、常日頃思い続けると本当にボケになる。
 ヒッチコックの映画にあった、そうそう、あった、あった。
悪い下心のある男が、美しい若妻の(こういう時は必ず私が美しい若妻になっている。)財産を狙って、少しずつノイローゼにしていくという話。
鍵を隠しておいて、「また君は 鍵をなくしたのか?」と責めたてて「きっと君は病気なんだ。」と暗示をかけていく。健気な美しい私は次第に自信をなくしていき頭がおかしくなったと思いはじめる。あぁ かわいそうな私・・・
アホらしくなって寝返りをうつ。
 
 そういえば、遠藤周作のエッセイで読んだことがある。
男性がボケた場合、最後まで忘れない言葉は、妻と娘の名前だそうだ。一方女性がボケて最初に忘れる言葉は亭主の名前らしい。
 
 狐狸庵先生らしいといえばらしいが、男性はいつまでも妻に未練たらたら、女性は一時も早く亭主から解放されたいんだね。ま 私は一人だから関係ないけど・・

 で、鍵の束は?といえば、朝出勤して、トイレに電気をつけようと、スイッチの所に手をやったら、隣の本箱の(目の高さ)漫画本の上にちゃんといらっしゃいました。
「なーんだ こんな所にいたの?呼んだ時返事をしてよね、返事を・・」

ひとり言もボケの始まりと何かの本で読んだような・・

晴れ 30℃ 

ガラスープの威力。

2006年06月28日 | 木馬の事
           
                       隣の親父さんギャラリーから・・
                
                   
                     サボテンの花(クリックして下さい。)


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 鶏がらは、なくてはならない材料だ。
某スーパーの鶏がらは、大きくて綺麗でおまけに安い。三拍子そろっているので、冷凍庫に買い置きがなくなると、店長に注文する。(前もって注文しなければ、置いてない。)

 朝から、ガラスープ作りの準備。
ガラの汚れ、特に血のにじんだ所を流水で綺麗にする。
そして、冷凍庫からビニール袋を引っ張り出す。
人参のヘタ、セロリの葉っぱ、ネギの使い残し、しょうがの端っこ、ニンニク、そんな捨てるような野菜の屑をビニール袋に入れて保存してあるのだ。

 大鍋にこの鶏がらを入れ、このビニール袋の野菜を入れ、強火にかける。
あとは放っておけばいい。と言いたい所だが、沸騰したらすぐさま火を弱火にする。放って置いてはいけないのだよイリコさん!
 そのタイミングを逃して、放っておくと、たちまちスープは濁ってしまう。
イリコさんに、鍋の側で見張りをしろと命令したら「暑いから嫌です。大丈夫です、気にかけてますから・・」
 
沸騰させたら、もう安心。あとはコトコト、コトコト と弱火にしてスープが半分くらいになるまで、放っておく。

 セロリの匂いが店中に漂う そんな暇な木馬の昼さがり・・
スイミングがお休みで暇を持て余しているトンボ。
新聞見ながら、
「ここのところの原油高は、中国がどんどん工場を作り発展し続けているのも一因だ。」
と言う。

「そうだよね、大気汚染や異常気象も中国のあのモクモクの煙が影響しているよね。」と相槌をうつ。すると突然、
「東南アジアの発展もそうだけど、インドネシアは原油はないけどガスが出るからまだいいよね。」とFさんの奥さんが言った。

「じゃ俺みたいだね、油はないけど、ガスはよう出る。」トンボのバカな発言に大爆笑の木馬でした。

 さて 夕方ガラスープがうまい具合に出来上がり、明日はミート作りです。
大いめに作ったガラスープをこす。ミート用に取った後、残りを綺麗に洗った牛乳パックにいれて冷凍保存する。
この匂いが好きである。う~んたまらん!何の料理に使おうかな。

 カレーを作るとき、ハヤシライスを作るとき、ラーメンスープを作るとき、絶対に使うよ私は・・一味違うもの。

このままスープ。
 塩と胡椒と、お醤油をかくし味に。ネギを刻んで入れてよし、パセリのような香味野菜をふりかけるもよし、生姜をすって入れるもよし、ごま油をたらしてよし。簡単中華スープの出来上がり。

中華粥。
 寒い時や 風邪などひいて体力をつけたいとき、このスープでお粥を作る。野菜をたっぷりいれたり、卵を落としたり、生姜の絞り汁を入れたり、好みの味で、レンゲスプーンでふぅふぅいいながら、かき込むと、汗をたっぷりかいて、熱などすぐ下がるし、弱った体力もすぐに回復、この中華粥の威力を思い知る事請け合いなり。
 
 ミート作りの時、たっぷり大目に作って、お料理のバリエーションを楽しむのだ。
こうするとこの作業もまた楽しからずや・・

晴れ 29℃

もしかしたら念願のダイエットに成功したかも・・

2006年06月27日 | 木馬の事
              
  あじさゐの 八重さくごとく八つ代に をいませ我が背子見つつ偲ばむ ・・橘諸兄

紫陽花の名付け親は白居易だと、日経新聞に書いてあった。知らなかった・・

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 ここのところ、イリコさんが、お客さんに言われてる。
「ダイエット成功したね。」
確かに痩せた、いつも見ている私が思うのだから、間違いない。

 ところがつられて私も痩せた。(本当なんです。)
二人は、確実に夏に向けて、ワンサイズ小さ目のファッションでいける。

 イリコさんなど、「もう破棄(すてよう)しようと思っていたGパンが入るようになった、Mサイズのエプロンでもゆとりが出来た。」と・・そう思ってみると、顔まで小さくなっている。

 イリコさんは、この春 肺炎を患い、口内炎を併発し、その上咽頭炎までご丁寧に併発し、食欲はあるのに喉を通らないという現実離れした病によりダイエットに成功したのだ。
不測の事態ではあるけれど、おなかの出っ張りも、多少引っこんだ。

 話はそれるが、
 「えっちゃん、そのヘアースタイルは何?一応客商売なんだけぇね、もっと綺麗にしんさい、いつからそうなったん?」
スイミングがお休みのトンボがやってきて言った。
言われて恐る恐る鏡を見る。
「わぁ~!本当にお化け・・」
そうだよね、お店でお金をもらって商売しているのに、いくら家族と同じようなお客さんばかりとはいえ、おしゃれを忘れては失礼よね、少々反省!すいません。
イリコさんに少し留守をお願いして、近所の行きつけの美容院に行った。

 美容院の先生に言われた。
「少し 痩せられました?」
やはり、1月前より、スマートになったのが、わかったみたい。

 これといって努力したわけでもない、ただイリコさんに同情して、心配して、同調して、何ヶ月か過ごしただけだ。
やればできるじゃん、ね、イリコさん!自分たちをヨシヨシと褒めてあげて、この状態を身体に覚えさせるように、伸びた皮膚に「わがまま言うんじゃないよ、いい子だね。」と言い聞かせた。
 リバウンドにさえ気をつければ、万有引力の法則により醜く垂れ下がったこの皮膚も、自然におさまる所におさまるはず・・
 
 美容院の先生に「痩せられないのよ、毎日4キロの道のりを、自転車で通って、汗びっしょり掻くのに、全然効果ないのよ。」恨めしそうに見つめられてもね、困るよね。
  
 努力しないで痩せたのだから、偉そうな事も言えないけど、中年太りから開放されたイリコさん、
 昨日ナフタリンの匂いをプンプンさせて、懐かしいTシャツを着て来た。
「このミチコロンドンのTシャツ、大好きなのよ、ピチピチで着れなくて捨てるに捨てられんなくて・・」そう言った。

 そうか、あれを着てみよう。
私も大好きだった、黒地に白の小花の8枚接ぎのフレアースカート出してみた。
入る、入るじゃありませんか・・

 まだ かすかにきついけど、そのうちなれる。身体がスカートに合わせてくれる。少し若々しいけど、かまやぁしない。
充分はける、とても還暦がはいている様には見えない。(自分でいってりゃ世話ないよね。いうのはただだもん。)
なんでも捨てないで取って置くもんだね。我がケチ精神に乾杯だ!

 おろかなデブデブコンビが、小デブコンビになった。
あのホリエモンは、3億円かけてダイエットしたというが、我々は、一銭も使ってないもんね、イリコさん!
これだけは書かないでとイリコさんに言われたけれど、ここだけの話、
最高体重の時よりイリコさんは7キロ、私は4キロのダイエット、出来ればもう1~2キロ痩せたいな。内緒です。

曇り 後晴れ 28℃
 

自己防衛。

2006年06月26日 | 四方山話
花ざくろ
 この木は本当に不思議な木だ。
自己保存のために、といったらいいのか、自己防衛のために、といったらいいのか、この世に生を受けて、自ら自分の能力を知り、守るという事なのだから・・

 いつも教えられる。生物も人間も同じ、自分の身体の事は自分で管理しなければ、誰にもどうすることも出来ないという事を。

 大地にしっかりと根を張り、大地の栄養をしっかりと吸い、潮の匂いのする強風にさらされても潮の混じった雨に打たれても、この季節玄関の戸を開けると、「行ってらっしゃい。」とばかり、たっぷりと露を含んだ薄緑色の枝から八重の花の重さで、手の届くところまで、頭をもたげて、挨拶してくれる。
 野放図に咲き乱れているようだけど、なんだか見ていると、序列があるように大きい花は、一枝にいくつも付けてない。

 実を付けない代わりに、余計に見事に開いた花弁で、自己表現しているようで可愛い。
切花にしても、鮮やかなオレンジがかった赤で部屋もパーッと明るくなる。

 ところが、この花が平成5年か6年ごろだったと思う。冷夏の上に日照不足で、水不足の最悪の夏が来たのを予想する様なことが起こったのだ。
 
 梅雨の季節 紫陽花の花の上に咲き乱れてうっとうしい日々に目を楽しませてくれるはずの、花ざくろが、花芽を付けて咲きかけると、風もないのに はらはら、パラパラと雨のように散りだして、みるみる真っ黒な土壌の上がオレンジの絨毯の道が出来てしまったことがあった。
 とうとう その年は花がひとつも枝に残らなかった。

 「どうしたんだろうね?枯れるのかな?」心配した。
「花にも裏年とか、あるんじゃないの?」そう話していた。

 その年 梅雨に雨が降らず、真夏に暑くならず、お米が不作で備蓄米がなくなり、政府は急きょ、外国からお米を仕入れて急場をしのいだときがあった。

 戦後のように、国産米を求めて米農家に頼み込んだりして、普段の倍の値段のするお米を捜し求めたことがあった。
 タイ産のお米と抱き合わせでないと、国産米が買えなかった。国産米の売り出しのチラシが入ると、米売り場に行列が出来た。その年、身をもってこの花は自己防衛したのだ。

  昨年 同じような現象が、我が家の花ざくろの木に起きた。
やはり 花が、風もないのにハラハラ、ハラハラ、散り、花吹雪により黒い土壌はレッドカーペットになり、それはまるで やんごとなきお方でも通る道のように
なった。

 そして花ざくろが身をもって訴えた通り・・。
昨年 西日本は 雨不足で、梅雨の間ほとんど雨らしいものが降らず、空梅雨のまま梅雨明けしてしまったのだ。

 さてさて今年はどうでしょう? 昨夜も休むまもなく一晩中 雨の音が聞こえてた。
今朝は 雨にうたれ ねずみ色の背景にさらに彩鮮やかに見えた花ざくろ。円熟した優美が花言葉らしい。

 「江川の水量が増えているよ、今度は本町から写真を撮ったら?」
 イリコさんに言われて小雨の中写真を撮りに・・(本町の橋を渡って渡津から)

某製糸工場の煙突からでている煙が真横だった。


 話は全然関係ないが、昨日の新聞に以前木馬の駐車場に事故車をほったらかして放置していたタクシー会社が、安全指導を怠ったとして、タクシー一台を、90日間使用禁止の行政処分を行ったと出ていた。(12月18日の記事)
 やっぱりね。そう思ってしまった私です。

雨 午後曇り 28℃ 蒸し暑い。

カレーの話。

2006年06月25日 | 四方山話
               
                        ある日の日本海の夕日(和木海岸。)

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  たまたま週刊誌を読んでいたら、東海林さだおの「あれも食いたい、これも食いたい」という連載に面白い事が書いてあった。(週刊朝日の今週号)

 いつか木馬でも話題になったが、カレー屋の汁が足りないと思っているおじさんにうってつけの店がある。それはJR御徒町の駅から歩いて二、三分のところにある「カレーボウヤ」というお店らしい。
 入り口のドアーの右側に、ドアーと同じくらいの大きさで「セルフ式、1g=¥1」と書いてあるらしい。
店内に入ったら、まず自分で好きなだけご飯をお皿に盛り、好きなだけカレールーをかけて、お店の人に秤で1g1円で計算してもらうと書いてあった。
 これなら、お茶づけのようにかけると言っていた電工のМさんも大丈夫だね。

 昨日読んだ、「僕の双子の妹たち」のもカレーのことが書いてあった。
じいちゃんの話で、シチューは3時間後、カレーは3日後に食べるのが美味しい。
それは、シチューはそれ以上たつと、野菜から水分が出てまずくなる。カレーはその反対にその野菜の水分がうまみにどんどん変わっていく。そう書いてあった。

 またまたプチアルツ特有の過去にタイムスリップ。(最近はこれ専門)
我が家でカレー食べたのはいつ頃だろか?
考えてみた。市販のカレールーがない頃からだから、小学校の高学年頃だろうか?

 母がメリケン粉をバターで炒めカレー粉を入れたルーを作り、大鍋にたっぷりと作ってくれた。
野菜や、お肉も入っていたんだろうが覚えてない。
ただ、食べてると解け切れてないうどん粉が塊のようになっていて、これお肉の脂身かな?と思うと、妙にざらざらして、口の中で粉臭い奇妙な味がしてた。

粉が多いと、ご飯の上にかけたカレーに皮膜がすぐ出来てつや消しになったカレー。
 だからといっても、子供の頃はバラ寿司と並んで、大好きなメニューで、少なくとも3日は大鍋カレーは食べさせられたが、楽しみだったし嫌じゃなかった。

 今のようにスープから凝ったり、色々な香辛料を入れたりしていなかったから、多分 舌が肥えてる今食べたら、一味物足りないような、砂糖屋の角を急いで駆け抜けた間の抜けたお汁粉のようなものかもしれないが、当時は玄関を開けてこの(バターとメリケン粉とカレー粉のこげる)匂いがプーンとするとたちまち嬉しかった。

 その後 カレーが簡単に作れるようになって、ソーセージ(お肉の代わり)入りとか、野菜だけとか、よく作ったが、どこでどう私の記憶に入り込んでいるのか、それとも、インスタントカレールーが一般に普及した時が同じ時期だったのか、全く見当がつかないが、少女その の思い出のカレーには、

♪誰もいないと思っていても どこかでどこかで エンジェルが、いつでもどこでも眺めてる、ちゃんとちゃんとちゃんとちゃんと、ちゃちゃーんと眺めてる♪

 この歌がカレーに添えてある福神漬けのようについているのだ。
何でだろうね、自分でわからないのに他人がわかる筈がないか・・すいません。

雨 26℃ 

今週の頂き物。121,122,123、124,125,126,127番目。

2006年06月24日 | 頂き物

  

今週もたくさん頂きまして、有難うございます。

左からレタス、サヤインゲン、赤玉葱、大根、サラダ菜、キュウリ。

 

 頂いた野菜で冷シャブを作ってみました。

この季節、冷たくした黒豚に野菜の胡麻ダレ、とても美味しかったです。

 

頂いたインゲン豆とコンニャクと、人参をお豆腐の白和えにしてみました。

 

 インゲン豆と、豚肉のピリから炒め煮。

これはとても美味しくてお薦めですから、レシピを書きます。

材料

 インゲン豆、豚肉、ネギ、生姜ひとかけら。

作りかた。

 ①生姜、ネギをみじん切りにする。

 ②インゲン豆、豚肉(細切り)

ごま油で①を炒める。香りが出てきたら②を入れて一緒に炒める。

出汁、すき焼きのタレ、半々で煎り煮して、豆板醤、唐辛子を入れる。

簡単、ピリから、とても美味しい一品です。お酒のお肴によし、ご飯のおかずによし。

晴れ 26℃


[僕の双子の妹たち]を読む。

2006年06月24日 | 本の事
「僕の双子の妹たち」白石公子著・・集英社

この本を読むきっかけは、いつも楽しみに覗かせてもらっているまっしろな気持ちというブログに紹介されていたから・・

『僕の双子の妹たち』・・これまで何度このフレーズを心の中でつぶやいてきただろう。実のり、穂のか、僕、そしてじいちゃん、
四人の生活が始まった。・・・帯より。

 とても読みやすく、本当は作者は詩人らしく、全体に流れる文章がとても抒情詩的で、優しいのだ。

物語は、突然の事故で両親を亡くした僕(直毅)と双子の妹(実のりと、穂のか)そしてじいちゃんが、それぞれその事実を受け止めて健気に助け合いながら生きていくという物、ただそれだけなんだけど、一つの家の中で、様々な父母の生前の事実にも直面して、乗り越えていくという物。

父が5年もの間、母に隠れて交際していた女性。
それは、僕より7歳年上の女性だった。
『安藤さんと呼ばれていた親父、親父と呼ばれていた安藤さん。僕らはいつの間にかお互いの知らない父の姿を断片的に提供しあっていた。それは二人だけの秘密の共有であり、一人では耐えられなっかった喪失感を埋めあっているようでもあった。』・・
家族に内緒で、心を引かれていく僕。

このくだりは少し悲しい。

それより何より、私がこの小説で一番言いたいのはじいちゃんの毎晩の料理。
ものすごく美味しそうで、今度作ってみたいと読むたびに思わせるのだ。
たとえば、
◎ナスの忘れ煮。
 ナスに茶せん包丁を入れて、軽く素あげをして、熱湯をかけて油抜きをする。それを干しえびのだし汁で煮る。
火のかけているのを忘れるくらい、長時間弱火で煮る。・・美味しそう。

◎大根と油揚げの味噌汁。
 油揚げに焼き色がついている。焦げ目を入れてある。・・これも美味しそう。

◎黒豚とほうれん草と、大根の鍋。
 土鍋に日本酒と水を半々に入れる。
潰しニンニクを入れてひと煮立ちさせる。それに豚肉、ほうれん草、スライスした大根を好みで入れてさっと食べるシンプル鍋。・・これも美味しそう。

このように、毎晩じいちゃんの家計料理が登場する。これだけでもこの本を読むだけの価値ありていうところ。

ほのぼのとした、優しい気持ちになること請け合いの一冊でした。

サッカーの事、中田選手の事。

2006年06月23日 | スポーツの事
                 


言問はぬ 木すらあぢさゐ 諸弟らが 練りのむらとに あざむかれけり…大友家持
 
 この季節 雨に輝くこの花がなくては、気持ちもすさんでしまうのに、この花は、人を欺くといわれ、色々に花の色が変化するので、心変わりに例えられ、実を結ばな いない花ということで、あまり歌に詠まれてなかったとか・・

白の萼紫陽花(がくあじさい)は、雨の朝 彩りの時を迎える。

隣の親父さんの写真です。
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 やっぱり奇跡は起こらなかった。半分諦めていたからそれ程の落胆はないと思っていたが、やはり、仕事中 後を引いている。
 
 世の中には(スポーツに関しして、あくまでも私個人的な見解だけど・・)3種類の人間がいる。
それは、全てを甘く見積もる人と、辛く見積もる人と、全然興味のない人だ。
マスコミなど完全に甘く見積もるタイプで、始まる前の盛り上がりぶりから、辛く見積もるタイプの私までその気にさせられて、オーストラリアには絶対に勝つものだ(勝ち点3取れる)と思わされてしまっていたもん。(ハイ、ハイ、はっきり言わなくても八つ当たりです。)

 そのオーストラリアは(決勝リーグに進出)、32年ぶりのW杯出場で、しかもこの前の日韓大会の時、韓国をベスト4に導いた監督(ヒディング)で、この監督は選手に自信を植え付けるのがうまいらしい。
 
 というもののサッカーには野球のように勝利の方程式はないといわれ、日本の一番弱いメンタル面という事が、強豪国のレベルとあまりにも差があったということか?

 今朝のスポーツ紙は、ナカダネット(中田英寿のホームパージ)の日記の内容を引用して、中田引退か?との見出しが一面を飾っていたが、今大会で燃え尽きてないだろう?まだまだ不完全燃焼だろう?と思いたい。

 にわかサッカーファンの私が、サッカー好き好き人間になったものも、中田の生き方、サッカーに対する思いや姿勢に共鳴したからなのだ。(勿論、宮本の甘いマスクは大好きだけど・・)

 アトランタオリンピックの一次リーグでブラジルに1-0で勝った、(マイアミの奇跡)その時 中田の離れた目が視界がよく見えてサッカー向きだと新聞にでていたのを思い出してしまった。

 でも まだまだW杯はこれから決勝リーグに残ったチームのハイレベルな試合が続くので、見る楽しみは残っているのだが、なんだか心のどこかに愛国心らしき物が残っているらしく、今ひとつ、物がつかえた様な寂しいような複雑な気分なのだ。
 
 ロナウジーニュは、サッカー界の超人、人間を超えたサッカー人として進化した動物だと思う。中田はどうかといえば、優れてはいるけど、まだ動物化していないが、非常に優れた頭のいい日本人だと思う。

 その動物化した集団と戦ったのだから、負けて元々と思うことで吹っ切れたと思いたいが、中田選手の言う「納得のいく試合、負けても誇りが持てる試合」それが出来なかった事に悔しい思いが残るのだ。う~ん悔しい、特にオーストラリア戦が・・(私は意外に執念深いんです。)

それからもう一つ。
 試合後にインタビューする、レポーターの質の悪さに余計に腹が立つ。
4年後はどうされますか?今終わったばかりだのにそんな事誰にもわからんでしょうが・・バカタレが、そう思った私です。う~ん残念!しかし残念!(一次リーグ突破の可能性は充分あったのだから・・)
曇り 25℃