ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

「背徳のメス」の再読。

2006年06月08日 | 本の事

時が うつろうなかで 
         
 さよならが 悲しみに変わる。

人はみな、心のひだに 

  悲しみを 抱えているから

優しくなれるのですね。
            
            クレナイ作                      

隣の親父さんが湧永庭園ですばらしいバラたちを撮影してきてくれました。
少しずつ、掲載します。

紫のバラ ・・です。

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背徳のメス 黒岩重吾著 (角川文庫)
昭和三十五年下期の第四十四回直木賞受賞を再読する。

大阪の阿倍野病院は、宗教団体の資金で運営されており、設備も悪く、患者も質が悪かった。産婦人科の医師植は、女癖が悪く、看護婦の妙子、景子など何人もの女と関係をもっていたが、仕事には熱心だった。科長の西沢は、金にならない患者には冷たく、自然植とは仲が悪かった。
或る日、西沢の手術ミスで患者を死なせてしまう。患者のヒモにゆすられた西沢は、植に自分に有利になるような証言を頼むが植は断る。

その後植は命を狙われる。

医療現場を舞台にしたハードボイルドの古典的名作と言われているが、大阪の作家根本的に私は好き。

この本は、何年か前に読んで、いたく感動した、この前 我が家の積読コーナーの片付け中、見つけて引っ張り出したものだけどやはりこの本好き。

植の夜の非人間的な生き方と、昼間の医者としての正義感、相反する生き方は、ジキルとハイドのようだが、人間は神様じゃない、植の弱みと暗さと、欠陥が大阪のアイリン地区のどろどろした貧民街の風俗や習慣と相まってさらに物語りにリアリティを感じさせている。

最近 どこを見ても女性の非人間的な犯罪があふれているが、この小説の犯人もまた? 女性の方が残虐だ。

最近 きれの悪い@歌丸君、この本読みましたか?

 さて、今日、中国地方は梅雨に入ったらしい。
昨年より2日早く、平年より3日遅いと気象庁が発表していたが、ようわからん。

明日は 「三丁目の夕日」のレンタルリリース日だから、前日の今日行ってみたら既に昨日店頭に出ていて貸し出し中だった。たった2本しかないからこの分じゃ当分私は借りられそうにない。少々不機嫌な私です。

雨 24℃ 梅雨入り・・夜になりもう突風。