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ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

まさかの展開にうれしい悲鳴♪

2009年02月14日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 先日、1/35スケール「U.C.ハードグラフ」で地球連邦軍61式戦車が発売されましたが、このたび1/144スケールでも61式戦車が登場しました♪ 2台セットで同スケールの歩兵やワッパも付属し、しかも通常版とは成型色が異なるHGUCザクも付属します(←おいおいっ! キットの商品名は「HGUCザク地上戦セット」でしょ!:汗)。
 冗談はさておき、まさか61式戦車やワッパなどの脇役メカが1/144スケールで発売されるとは思いませんでした。出るとしてもEXモデルだと思っていましたから…。

 連邦軍61式戦車は155ミリ砲を2門積んでいるだけあって、非常に大きいです。車体上半分のパーツを同スケールの現用戦車(M1エイブラムス。海洋堂さん原型製作の「ワールドタンク・ミュージアム」より)と並べて見ましたが、ひと回り以上大きいです。接写モードで撮影しているせいか、写真ではあまり違いが無いように見えますが、実物はかなり大きさの差があります。特に横幅が…。

 山根公利氏によってデザインされた現用戦車的なディテールが車体にビッシリ入っていて、実に格好良いです♪ ランナーの大きな写真がエプロンさんの模型製作日記に出ているので、ぜひ見に行ってくださいね。


 ネタがネタだけに、付属するマーキングデカールは水転写式です。


 キャタピラはプラ製です。ポリ製じゃなくてひと安心です。

 当ブログ始まって以来初めての戦車ネタなので、かなり興奮しています。もちろんザクも作りますよ~♪ ただし、HGUC旧ザクとニコイチする予定ですので、長期計画になりそうですが…(←そういえば長期計画製作企画のジュアッグはどうした、オッサン?)。

 
 まさかの展開といえばもう一つ、1979年から1994年まで販売または配布されていたバンダイさんの月刊「模型情報」が復活します!

 上の写真はにあった1993年1月号です。この頃は誌名が「MJ」になっていました。ページ数はそう多くはないのですが、アニメに登場するメカの設定画や最新キットの情報や作例など、なかなか充実した内容でした。200円という価格も魅力です。

 もっと昔は縦に細長い誌面でした。写真の冊子は「模型情報」ではなく、「機動戦士Vガンダム」の頃に発行された「MSVハンドブック」です。「模型情報」もこんな細長い形をしていました。

 隣の1/144ブシドー専用アヘッドを比較対象にすれば誌面の大きさが分かりやすいかなと思ったのですが、かえって分かりにくくなってしまいました。もっと普通のモビルスーツにしておけば良かった…(汗)。

 今はインターネットで模型の最新情報が手軽に入手できるようになりましたが、いちいちパソコンを立ち上げる必要があります。一方、このような冊子はプラモの製作場所の手元に置いて気軽に見たり設定画を参考にしたりすることが可能です。新しく復活する「模型情報」はバンダイさんのプロショップ加盟店で100円で販売されるそうです。どんな内容になるのか楽しみですねぇ♪

今度は出るかなぁ、ビリー・カタギリ謹製モビルスーツ…

2009年01月12日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 新オープニングと第14話ラストでついにその姿を現したMr.ブシドー専用新型モビルスーツ! グラハ…じゃなくてMr.ブシドーの「ガンダムに対する執念」「フラッグへの愛着」そして「微妙な武士道精神」が見事に具現化したデザインに、筆者はノックアウトされてしまいました。見た瞬間にキットが欲しくなったモビルスーツって久しぶりです。ビリー・カタギリ&デザイナーさん(福地さん?)、グッジョブです!

 パイロットがモビルスーツの性能だけでなく造形にまでこだわるというエピソードって、珍しいですよねぇ。でも、メカ好きとしては「うん、うん!」と納得してしまう話だと思います。クルマやバイクを買う時に、外見にこだわる人は多いはずですからねぇ。

 というわけでビリー・カタギリ謹製モビルスーツのキットの発売(←はたして出るのか!?)が待ち遠しくて仕方の無い筆者でした。フラッグカスタムⅡは残念ながら今のところキット化されていませんが、今回は出番が早めなので大丈夫…かな? できれば1/100キットも欲しいですねぇ。 

 
 一方、新型機の登場でお払い箱になりそうなブシドー専用アヘッドですが…
 
 現在、鋭意製作中です。お楽しみに♪

今年は何が出るかな?(←去年の元旦と同じタイトルですが:汗)

2009年01月02日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 読者の皆様、明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いいたします。
m(- -)m

 昨年のバンダイさんはHGUCの「逆襲のシャア」シリーズやMGザクキャノン、可変VF-25メサイアなど、破壊力抜群のアイテムが登場しました。他のメーカーさんを見てみてもコトブキヤさんのライデン、タミヤさん・アオシマさん・フジミさんの3社競作によるR35日産GT-R(新車のキット競作は久しぶりですねぇ)とかウェーブさんのAFSとか、「あ~、作りたいなぁ…!」と思うキットがいろいろ出ました。

 さて、大晦日の記事にも書きましたが、今年は「機動戦士ガンダム(以下、『ファーストガンダム』」のTV放映から30年経った記念すべき年です。そこで、今回はファーストガンダムに限定して商品化の希望的予想をしてみることにしました。
 プラモデルの方でもすでに「MGジムVer2.0」や「MG Gファイター」など、ファーストガンダムにおける重要メカのキット化が発表されています。他には何が登場するでしょうねぇ?
 昨年5月のホビーショーではMGガンタンクの試作品が展示されていました。試作品の解説ボードには、MGガンダムver2.0とコアブロックを共通規格にしたうえで「ガンプラ初の動力走行ギミック搭載か?」 「砲撃、リコイル再現!!!」と書かれていましたが、製品ではどこまで再現されるのか? それより今年こそ本当にキット化されるのか? など、いろいろと気になります。

 ガンタンクが出てしまうと、MGキット化の可能性があるモビルスーツといえば、あとはゾックぐらいしか無いんですねぇ。ゾックはわりと最近HGUCが出たところですし、かなりの大型アイテムになりそうですので可能性は低いと思います。
 そう考えてみると、残るは今までにMG化されてきたモビルスーツの「Ver2.0化」ぐらいになってきます。ザク・ゲルググ・ガンダムはすでに「Ver2.0化」済みですし、ガンキャノン・ドムはやや古いながらも「Ver2.0化」の必要が無いぐらいの傑作キットです。ゾック以外の水陸両用モビルスーツやギャンは新しいキットの部類に入りますので、これも除外…
 …と考えてみると、残るは旧ザクとグフの「Ver2.0化」ぐらいしか残っていないんですねぇ。

 というわけで、今年こそはアニメの画のイメージに近い「中年太り体型」の「MGグフVer2.0」が出ないかなぁと思うのですが、実際にはどうなるんでしょうねぇ?

 …とかなんとか言いつつも、今いちばん気になっているキットは「HGUCザク 地上戦セット(仮)」なのですが(笑:最近はHGクラスのキットが好みです)。 

懐かしの透明ランナー熱加工レンズ

2008年12月09日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 12月1日の記事のコメント欄に「存在自体が都市伝説の人」さんから透明ランナーを火であぶって作るレンズについてのコメントをいただきました。
 現在ではウェーブさんやコトブキヤさんからプラ製の透明なレンズパーツが発売されていて、とても重宝しています。しかし、それらのレンズパーツが登場する以前(十数年前)は、ミニカーのテールランプなどに使うパーツをなんとか手に入れるか透明ランナーから自作するしかありませんでした。
 コメントを拝読して20年ほど前の「月刊ホビージャパン」誌の記事で紹介されていた製作方法を思い出しました。確か横山宏先生の「SF3Dオリジナル(現在は『マシーネンクリーガー』のタイトルで『月刊モデルグラフィックス』誌にて連載中)」の中での記事だったと思います。その記事を読んだ記憶をたぐりつつ、自分で作ってみた経験で得た情報も織り交ぜてまとめてみようと思います。


 1.まず透明なプラスチックのランナーを適当な長さに切ります。長ければ長いほど作業しやすく、安全です(図の左上。図ではスペースの都合上、短く描いてありますが…)。

 2.切ったランナーの切断面をヤスリで丁寧に削り、断面がランナーの長さ方向に対して垂直になるようにします。ちょっと面倒くさい作業ですが、これをやると仕上がりが違ってきます(図の左下)。

 3.ロウソクなどの炎の横に透明ランナーの切断面を近づけます。炎の「上へ」ではなく、「横へ」です(重要)。すると、炎で熱された透明ランナーの先端が溶けてレンズ状に変形していきます。この時、ランナーをゆっくりと回してあぶると均一な丸さに仕上がります(中央の図)。
 熱し方によってレンズの厚みが変わってきますので、いろいろ試してみてください。長く熱すると分厚いレンズになりますが、引火する危険性があります。

 *冬場は空気が乾燥しています。火災や火傷に充分注意しましょう。水の入ったバケツなどを用意しておくことをお勧めします。

 4.ランナーの先端が冷えて固まったら、レンズ状になった部分を切断し(右下の図)、レンズの裏面をヤスリや耐水ペーパーで削って平らにします。その後、コンパウンドで磨くと裏面の透明度が高くなります。

 この方法で使用する材料はスチロール樹脂製(「PS」と表示されているものの中でも硬い物)の透明ランナーが適しています。
 ビームサーベルなどのパーツに使用されている透明で軟質の素材(詳しくは分かりませんが、ビニール系の素材だと思います)については試したことがありませんが、火であぶってみてレンズ状になるのであれば使える方法だと思います。
 筆者は20年ほど前に別のクリアー素材(これもサーベルのビーム刃用)で試してみたことがあったのですが、モノスゴい臭いが発生した上に当のクリアーランナーは焦げついて縮んでしまいました(汗)。

 径の小さいレンズを作る場合は、伸ばしランナーから作ると良いです。

 1.適当な長さに切った透明ランナーをロウソクの火であぶって、柔らかくなったら引き伸ばします。早く引き伸ばすと細い伸ばしランナーに、ゆっくり引き伸ばすと太い伸ばしランナーになります。

 2.伸ばしランナーを適当な長さに切って火であぶると、先端がレンズ状になります。伸ばしランナーを熱する場合、ロウソクの火では火力が強すぎる場合もあります。そんな場合は線香の火を使うと良いそうです。
 レンズ状になった部分を切断し、裏面を平らに削ってから磨くと完成です。

 3.クリアーランナーで伸ばしランナーを作った時、途中で太さが細くなっていく部分が出来ます。適当に切ってヤスリや耐水ペーパーで仕上げると、小スケールのボトルの完成です。紙でラベルを作って貼ると、ジオラマなどに活用できますよ♪

 プラスチックを火であぶって加工するときは、火に注意するのはもちろんですが、有毒ガスも発生しますので、換気を良くして作業してくださいね!




ギラ・ドーガHGUC化うれしいっす♪

2008年09月04日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 すでにご存知の方も多いとは思いますが、先日開催されたキャラホビ2008にて、HGUCギラ・ドーガの試作品が展示されました。

 やった~!!!

 詳しくは8月31日に会場入りしたエプロンさんによる簡易レポートをご覧ください(バンダイさんブースのページにギラ・ドーガの画像があります)。VF-25のテストショットやコトブキヤさんのライデン、MSGシリーズの装甲車なども気になりますねぇ(燃)。

 ギラ・ドーガ、好きなんですよ♪ 旧キットの出来がかなり良かったので(腰スカートアーマーが胴体と一体成型であったり、全体的にエッジが甘かったりしますが)HGUC化は当分先のことになるだろうと思っていましたが、うれしい誤算です。
 とりあえずエプロンさんから拝借した画像を加工して、キットの雰囲気をつかんでみようと思います。


 頭頂高20メートルの1/144スケールというと、これぐらいで実物大かなぁという大きさに画像を縮小してみました。あと、色調をグリーンに振っています。ちょっと頭が小さいかなぁと思いますが、かなりのボリュームですねぇ。この画像ではカットしてありますが、武装も豊富に付属するようです(中隊長機用ビームマシンガンは付かない可能性が高いですが)。
 可動に関してはよく分かりませんが、旧キットの時点ですでに採用されていたつま先&かかとの独立可動は今回も採用されているのか、肩付け根のスイング可動は前方のみなのかどうかが気になります。
 旧キットでは指は可動式でしたが、今回はHGUC共通の「ゆるく握った穴あきゲンコツ」ですねぇ。この画像をHGUCザクⅡ改と見比べてみると、ちょうどゲンコツの大きさが同じなんです。ひょっとしたら共通パーツかも…(展示物の中に平手が無いので、キットには付属しないのかもしれません。そうなると、ザクⅡ改の左平手を流用することになるかもしれませんねぇ)。
 モノアイはHGUCザクⅡ改やケンプファーと違い、可動ギミックが入っているように見えます。透明パーツによるモノアイシールドは付属しない可能性が高いため、透明塩ビ板のバキュームフォームかビニール袋などでモノアイシールドを自作すると良いかもしれません。
 
 この試作品はラピッド試作の段階ですので変更になる可能性もあるのですが、気になる部分があります。腹部の動力パイプです。成型の都合により、下図のようにパイプが斜めになってしまっています。HGUCマラサイやゼク・アインでも気になった部分なのですが…。
 動力パイプはザク系モビルスーツの魅力の一つですので「ここはなんとかしたいなぁ…」と思うのですが、今のところ良いアイデアが浮かびません。旧キットの腹部動力パイプを流用するのが楽だったりして…(汗)。

 とにかく、11月の発売が楽しみです♪ レズン・シュナイダー機は発売されるんでしょうか?(出るとしたら中隊長機用ビームマシンガンが付属するんでしょうねぇ)

 
 *臨時ニュースです――エプロンさんがHG「00ガンダム」(「00セカンドシーズン」の商品説明会にて配布されたもの)のレポートに取りかかっていますので、ぜひ見に行ってくださいね!

いろいろ考えてみましたが…

2008年06月24日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 諸事情により10日間も更新を休ませていただきましたが、その間もたくさんの皆様にお越しいただきました。ありがとうございます! 今後も当分の間は週イチぐらいのペースになる予定ですが、今後もよろしくお願いいたします。m(- -)m
 とりあえず次ネタの予告です。

 6月は強力なアイテムが目白押しなのでどれにするか迷いましたが、やっぱり予定通り「HGイナクト(赤)」で行くことにしました。前々からどう作るか考えていましたので…。
 「ガンダム00」には魅力的な敵キャラが数多く登場しましたが、アリー・アル・サーシェス+イナクトカスタムの組み合わせは筆者も大好きです。どちらかというとイナクトカスタムのカラーリングは前半の青緑色(?)がいかにも悪役っぽくて好みなのですが、キットは後半のアグリッサ型(赤)での発売となっています。そのうち青緑色の方も発売されると良いのになぁと思っているのですが…。

 発売決定以来、「HGイナクトを作るなら、こんな感じにしてみたいなぁ…」と思っていたプランがありました。サーシェスの凶悪なキャラクター性を投影したカスタマイズです。
 「ガンダム00」に登場するノーマルスーツは、モビルスーツのデザインと似た部分が多いのですが(ガンダムのヘルメット、ティエレンの頭部、イナクトの肩などと、それぞれのパイロットのノーマルスーツって似てますよねぇ。以前、ギリアンさんのコメントを拝読してはじめて気付いたのですが…)、それをさらにパワーアップさせた感じにしようと思ったんです。「巨大化したアリー・アル・サーシェス」計画です。

 まず頭部ですが、サーシェスのトレードマークであるアゴヒゲをイナクトに付けてみたらどうなるか?…という案です。単なる装飾用のヒゲではなく、アンテナとか空力制御用のパーツということにしようと思ったのですが、HGイナクトの頭部パーツを見ると、予想以上に小さいですねぇ(汗)。サイズ的に無理かも…。


 次に、サーシェスの左肩にあるイレズミ(何の獣でしょう?)をイナクトの左肩アーマーに再現する案です。しかし、手元にある資料だとイレズミの形状がイマイチよく分かりません。「00」本編のサーシェス登場シーンを早送りで探して全て観てみましたが、ほとんど分かりませんでした(汗)。


 実現するのは難しそうですが、やってみればなんとかなると思ったものの…

 最大の問題点に気付きました。
 「こんな、見る人によっては一発で『あ、こいつサーシェスや!』と分かってしまうようなカスタマイズをしていたのでは、ヒゲ剃って偽名(ゲイリー・ビアッジ少尉)まで使って正体を隠してる意味無いやん!!(滝汗)」

 ――オッサン、そんなんもっと早く気付けよ…。


 そうなると、プランB発動の可能性が高くなってきました。「イタリアの某スポーツカー化計画」です。牛のマークではなく、馬のマークの方です。以前の記事で筆者はイナクト(特にデモカラー)について「おフランスなイメージ」と書きましたが、ボディーカラーが赤くなると一気に「おお、なんかイタリア車っぽい! 『アグリッサ』というネーミングもなんかイタリアっぽいし♪」と思うようになりました。デザイナーさんもスポーツカーを意識してデザインされたそうですし、けっこう似合うかも♪
 これについては装甲のパーツをコンパウンドで磨いてツヤを出し、各部に「馬のマークの赤いスポーツカー」的なディテールを追加するというプランが出ているのですが、実際にはどうなるでしょうねぇ…。
 というわけで、次回からイナクトです。



 前回の記事「1/144ゲバイ最終回」にもたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。m(- -)m ご質問いただいた件ですが…

 まこっちさん:今のところ、ウェザリングした後にトップコートは吹いていません。指で強くぬぐったりしなければ、けっこう定着したままでいてくれますよ。ツヤ消し塗装面にウェザリングマーカー「すす」を使うと、逆に落ちにくいぐらいですよ♪

 ししおださん:残念ながら筆者はミクシィはやっていません。実はミクシィのシステム自体がどういうものなのか分かっていないぐらいでして…(汗)。


 
 

 

遊べるキット♪「ガンダムF90」

2008年06月09日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 革新的な内容の名作・「1/144 ポケットの中の戦争」シリーズから約1年後、劇場版の新作ガンダム(「機動戦士ガンダムF90」)の噂もちらほらと流れ始めた頃、久しぶりに大きな箱のガンプラが発売されました。その名は「ガンダムF90」! 1/100スケールで2500円というと、1/100ニューガンダム(旧キット)に匹敵する規模のキットです。

 劇場版新作ガンダムより1つ前のナンバーが与えられたこのガンダム、ディテールはニューガンダムやアレックスと比べるとやや細かくなっていますが、全体的にはRX-78ガンダムをスリムにしたような雰囲気にまとまっています。ガンダムF91のデザインが公開されていなかった頃は、このガンダムF90の姿を元に想像するしかありませんでした(何かのイベントでF91のシルエットが公開された時は背中にウイングバインダーのようなパーツが付いた、百式のようなスリムな姿に「あれ?F90ともかなり違うなぁ」と思いました。懐かしい…)。
 ちなみにこのF90はF91のデザインの初期案を元に大河原氏が再デザインしたもののようです。「機動戦士ガンダムF91」公開後に発売されたムック本では、F91やクロスボーン・バンガードのMSのデザインができるまでをたどったページがありました。最初、ガンダムF90に似たデザインだったF91(「銀河漂流バイファム」の「ポッド」や「機動武闘伝Gガンダム」の「コアランダー」と似た方式のコアファイターシステムがありました)が、富野監督や安彦良和氏との打ち合わせにより、シンプルで滑らかな曲面を持つデザインに変わっていくのが印象的でした。

 F90や新作劇場版に登場するモビルスーツは、当時小型化・高性能化が進んでいた電化製品などを反映してか、「逆襲のシャア」時代の身長20メートル前後からふた周りほど小さい15メートル前後に設定されています。
 そんな小さなMSの1/100キットが大型MSである1/100ニューガンダム(しかもフィン・ファンネル付き)と同額であるのには訳があります。1/100ガンダムF90にはA・D・Sの3種類のオプション兵装がセットされているのです。兵装ユニットは機体各部のマウントラッチに取り付け/交換できるようになっています。
 ノーマルF90:ビームライフル・ビームサーベル・シールド・バルカン砲を装備した、シンプルな白兵戦用MS。
 A:アサルトタイプ。大型の飛行ユニットを背中と両肩に3点支持。腕と脚にはプロペンラントタンク、腰後ろにはビームバズーカを装備する長距離侵攻タイプ。
 D:デストロイドタイプ:両肩にはグレネードランチャー、腰フロントアーマーにクラッカー、腰後ろにはガトリング砲、腕にはミサイルポッド、脚には高機動スラスターを装備した一撃離脱戦タイプ。
 S:サポートタイプ:2連装キャノンを背中と両肩に3点支持、腕には4砲身のビームガン(ガンタンクの腕みたいな外見)、脚には長距離ミサイル、腰フロントアーマーにはセンサー類、腰後ろには姿勢保持用ジャッキを装備した長距離支援タイプ。
 …という感じで、ストライクガンダムでいえばエール・ソード・ランチャーストライカー、インパルスガンダムならフォース・ソード・ブラストシルエットの3種類の兵装がセットされたような豪華なキット内容でした。従来のMSV(モビルスーツ・バリエーション)ならそれぞれの目的に合わせた機体が製造されていたため、基本形+オプションによるバリエーションというのは新鮮に思えたのです(F90以前にもゼク・アインの兵装バリエーションはありましたが…)。

 F90本体も「ポケ戦」のGMコマンドを発展させたようなキット内容+システムインジェクションによる設定カラーの再現と、良く出来ていました。頭身の高いスリムなシルエットのRX-78風ガンダムで、実にカッコ良かったんです。馬面な顔を除いては…。

 F90には上記の3種だけでなく、AからZまでの26種類ものオプション兵装が計画されていましたが、さすがに多過ぎたのか、キットが発売されたのはP(プランジ=大気圏突入タイプ)、V(ヴェスバー=ガンダムF91の装備の試験タイプ)、L(ロングレンジ=長距離狙撃タイプ)まででした(これらは本体+オプション1種の単体売りでした)。
 Lタイプのガンダム本体は、火星独立ジオン軍に強奪・改造された後に奪還・再改造されたというややこしい設定の「F90Ⅱ」に変更されています。頭部や胸部がF91に近いデザインになっていました。
 そういえば、コアファイターシステム搭載の「F90Y クラスターガンダム」というのもありました。こちらはF90とは大幅にデザインの異なる新設計品になっています。このクラスターガンダムやF90Aのビームバズーカは、「機動戦士ガンダムF91シリーズのビギナ・ギナや「機動戦士Vガンダム」の1/100ガンブラスターにも流用できます。

 さて、F90シリーズのオプション組み換えなどで遊びまくった筆者は、公開されたF91のデザインを見て愕然としました。
 「オプション兵装無いやん…(汗)」
 ――F91シリーズ編に続く…
 

肩付け根の可動部はありがたいっす

2008年05月25日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 筆者が小学生の頃、友達に見せてもらった「1/144旧型ザク」のプラモにはビックリしました。1/144量産型ザクやシャア専用ザクでは動かなかった足首が可動するだけでなく、首が上下方向に可動し、さらに肩の付け根の部分が前後にスイングしたのですから(そういえば股関節も開くようになっていましたねぇ)。胸部内部中央に備えられた可動軸により、肩関節軸を受けるパイプ状のパーツが前後に移動するという驚きのギミックです。1/144の旧ザクはガンプラ初期のアイテムの中でも飛び抜けて優れたギミックの持ち主で、オーパーツのような存在だと思います。
 1/144旧ザクの肩付け根前後スイング機構はその後、MSV(モビルスーツ・バリエーション)1/144シリーズにも引き継がれ、「ザクマシンガンの両手持ち」などのポーズ付けに貢献してくれました。

 1/144スケールの「Zガンダム」や「ガンダムZZ」のキットでは、肩の付け根前後スイング機構はポリキャップを使用した、より単純な構造のものに進化しました。胸部内部の肩付け根付近に左右1個ずつのポリキャップを内蔵したその構造は、なぜか「ポケットの中の戦争」シリーズのザクFZを最後に、1/144スケールのキットではほとんど見かけなくなりました(HGUCリック・ディアスで復活しましたが…)。

 「逆襲のシャア」旧キットシリーズ以降(現在のHGクラスのキットに至るまで)は胸部から左右に伸びた軸に、腕側の肩に内蔵されたポリキャップを差し込む方式が一般的になっています。組み立てが楽で破損が少ない方式のためと思われますが、肩付け根の前後スイング機構は無く、ちょっと寂しい状態が続きました。

 さて、ここからが本題なのですが…
 多くのファンが待ち望んだ1/144ザクのリニューアルキット「HGUCザク」では新しい方式の肩付け根前後スイング機構が採用されています。
 
 胸部内部の肩付け根付近に左右1個ずつのポリキャップを内蔵するところまではZガンダムシリーズの頃と同じですが、そのポリキャップに肩関節軸パーツを追加することによって、より大きく肩を前方向にスイングさせることが可能になりました。この構造はHGUCの旧ザク系やマラサイにも採用されています。
 しかしこの構造には弱点もあります。腕付け根の軸位置が微妙に低いと思うんです。

 かなり個人的好みを含む話になってしまうんですが、筆者は図の左側のような肩のポジションが好きです。肩の四角いブロックは肩シールドやスパイクアーマーの位置に関係なく、この位置にあるのがカッコ良いと思うんです。しかし、HGUCザクや旧ザク、マラサイの肩四角ブロックは図の右側のようなポジションにあります。構造上仕方ないとは思うのですが、やや力強さが足りない印象です。あと、ひじの位置が低くなるというか、腕の長さに問題が無くても腕が長く見えてしまう原因にもなります。

 パチ組みのHGUCマラサイです。肩の四角いブロックの上面よりも胸のブロックの上面の方がわずかですが高い位置にあります。

 この問題への対策として、以前作ったHGUC量産型ザクザクⅠスナイパーでは、肩関節軸のパーツを加工して肩付け根の軸位置を上に移動しました。


 さて、最新の1/144ザクキットであるHGUCザクⅡ改ではその辺はどうなのかが気になるところです。「斜め上・前方⇔斜め下・後方/斜め下・前方⇔斜め上・後方」とX字型に関節軸が移動する可動機構を持つこのキット、説明書表紙の完成写真を見るとやや肩ブロックの位置が低くて不安なのですが…
 とりあえず、肩四角ブロックを仮組みして位置を確認してみました。

 大丈夫です! 写真右側が通常のポジション、左側が最大限まで肩付け根関節を上に上げた状態ですが、無改造・製品の可動範囲のみでこれだけのポジション変更ができるというのは非常にありがたいです♪


 仮組みした(組んでしまうと分解しにくそうなので、実際には「仮組み」にもなっていませんが…)右肩シールド・左肩スパイクアーマーを取り付けた状態です。あ~、今回は肩関節の軸位置移動をしなくても良さそうです♪ 今後の1/144ザク系キット(F2とかギラ・ドーガとかギラ・ズールとか…)ではこのザクⅡ改のように上下方向へのスイング可動も加えた可動方式でお願いします、バンダイさん!


 *δさんからのご質問「出渕穴は何ミリのピンバイスで開けたんですか?」:出渕穴には何も加工せず、キットのモールドにスミ入れしただけです。スミ入れだけでもけっこうイケますよ♪ もし開口するなら上側は1ミリ前後、下側は1.5ミリ前後かなぁと思います。

名作・旧「ポケットの中の戦争」シリーズ

2008年05月19日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 いよいよHGUCのザクⅡ改が発売となるわけですが、ザクⅡ改、いやザクFZといえば旧キットも出来が良かったですねぇ。というより「ポケットの中の戦争」シリーズ全体が、前のシリーズである「逆襲のシャア」シリーズや「ガンダムセンチネル」シリーズに比べると一気に近代化した内容のキットになっていました。

 当時高校生だった筆者は「ホビージャパン」誌に掲載された「ポケットの中の戦争」キット第1弾のズゴックEの写真を見て驚きました。塗装しなくてもアニメの設定カラーがかなりのレベルまで再現されている色分け、モノアイはクリアーパーツ、専用ポリキャップによる広範囲な可動(股関節にボールジョイント式ポリキャップが採用されたのはこのズゴックEが最初だったと思います)、設定画のイメージに極めて近いプロポーション…。
 「今までのガンプラとぜんぜん違う…!」

 さらに驚いたのはGMコマンドです。目にあたるゴーグルと額のメインカメラが一体でクリアーパーツ化され、コクピットハッチやシールドまでパーツ分割&成型色で色分けされています。しかも足の裏まで再現! 大きなポリキャップが関節ブロックにまるごと使われているため関節部の塗装はできませんが、実に豪華な内容のキットでした。しかも価格は500円! 総合的に見て現在のHGUC GMコマンドと比べてもそれほど劣らない名キットだと思います。1/144スケールで手の甲と指とが色分けされたのもこのキットが最初だったと思います。

 ザクFZは動力パイプをポリで成型し、ポリキャップの色を黄土色にすることによって成型色の色数を増やすことに成功しています。コクピットハッチの赤は再現されていませんでしたが、パチ組みでも満足度の高い色分けになっていました。筆者はこのキットが好きで、模型雑誌の作例を参考に頭の幅詰めをしたり(モノアイシールドには写真のフィルムを使用するのが定番でしたねぇ)足首の接地性を高めるために当時発売されて間もないウェーブさんの「Bジョイント」で足首関節を増やしたりしていました。
 また旧ドイツ軍のフリッツヘルメットを被ったようなデザインの「Bタイプ」頭部も付属していたのですが、この頭部を押井守監督の実写作品「赤い眼鏡」や「ケルベロス」に登場する装甲服「プロテクトギア」に似た顔に改造したこともありました(1/60パトレイバーシリーズのブロッケンの105㎜カノン砲を改造したマシンガンを持たせていました)。

 主役メカ(?)のガンダムNT-1「アレックス」とライバルメカ(?)のケンプファーはそれぞれチョバムアーマーの着脱や武装のフル装備を再現した、遊べるキットでしたが、アーマーや武装類を充実させた分、モビルスーツ本体の出来の方はややツラい(特にケンプファー。アレックスは良く出来ていたのですが、GMコマンドと比べると…:汗)ものでしたねぇ。ちょっと残念…。
 
 「ポケットの中の戦争」シリーズのキットで忘れてはならないのがカッコ良い箱絵と充実した内容の説明書ですねぇ。個人的に最も印象に残っているのは開田裕治氏によるハイゴッグの箱絵です。ジム寒冷地仕様の頭を地面に押し付けているポーズはまるで怪獣映画のワンシーンのようです♪ ケンプファーの箱絵も怪獣映画っぽいですねぇ。
 説明書のカラー面には各モビルスーツの機体解説がイラスト入りで掲載されていたのですが、設定画の横にその機体のバリエーションのイラストが添えられていました。このイラストは確か「ガンダム00」のメカデザイナーのどなたかによるものだと思います(違ったかな?)。
 説明書の裏面には「おたよりくださ~い!」と呼びかけるモビルスーツのイラストや「『ポケットの中の戦争』シリーズはまだまだ続きます!」というワクワクするような文章が入っていたのも思い出に残っています。

 このシリーズはケチで有名な筆者としては珍しく全アイテムを購入してしまうぐらい好きなシリーズでした(GMコマンドやザクFZ、リックドムⅡにいたっては複数買いも…)。夏ごろに発売される予定のHGUCケンプファーが登場すれば、旧「ポケットの中の戦争」シリーズのキットは完全に過去のものになってしまうかもしれません。しかし、このシリーズの魅力は現在でも決して色褪せてはいないと思います。
 …とかなんとか言いながら、やっぱり新作キットを作るのは楽しみです。というわけで明日からHGUCザクⅡ改の製作記事をお送りします♪

 
 

ガンイージはνハイパーバズーカを扱えるのか!?

2008年05月08日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 ニューガンダムは歴代主役ガンダムの中で最大となる、頭頂高22メートルもある大型モビルスーツです。装備されている武器もそれなりに大きいようですが、実際のサイズははたしてどうなのか?
 sparkingwolfさんのコメントを拝読して「お~、そういえばどうなんやろう?」と思い、検証することにしました。

 比較対象としてRX-78ガンダムのハイパーバズーカやガンダムMk-Ⅱのハイパーバズーカが手元にあれば良かったのですが、あいにく手元に無いので、とりあえず18メートル級MSである陸戦型ガンダムに登場してもらいました。

 まあ、なんとかなりそうなサイズですねぇ(笑)。もともとニューハイパーバズーカは連邦軍の標準的なMS用バズーカをニューガンダムに合わせてカスタマイズしたものらしいので、従来の機体が使ってもそれほど問題はなさそうです。ただし砲弾は特別仕様かもしれませんので、威力となると話は別ですが…。

 さて、ニューハイパーバズーカについてウィキペディアで調べていると、面白いことが書いてありました。なんと15メートル級小型MSの「ガンイージ」が「機動戦士Vガンダム」劇中でニューハイパーバズーカを使用している描写があるというのです。
 ガンイージのバズーカといえば、ガンダムF90系列の機体が使用していたビームバズーカを思い浮かべてしまうのですが、まさか50年以上も前の武器であるニューハイパーバズーカを使用していたとは…(汗)。

 頭頂高22メートルの機体用に設計されたバズーカを15メートルの機体が使用するとどうなるのか、気になるところですねぇ…

 ガンイージとほぼ同じ体格のVガンダムに登場してもらいました。ニューハイパーバズーカ、デカい!(汗)。グリップが握れるかどうかは別として、グリップからマガジンまでの距離がVガンダムの腕に対してかなり余裕があるため、バズーカを肩に担ぐポーズは楽にできそうです。ただし、Vガンダムは8トン弱の軽い機体ですので、ニューハイパーバズーカを扱おうとしても、逆にバズーカに振り回されてしまうかも…(汗)。

 劇中ではガンイージとニューハイパーバズーカはどのぐらいのサイズ対比で描かれていたかは分かりませんが、おそらくガンイージにちょうど良いサイズだったのではないかと思います。となると、ニューハイパーバズーカを縮小コピーしたようなバズーカである可能性も出てきます。「機動戦士ガンダム」最終回でシャアが使っていた歩兵用バズーカはドムのジャイアント・バズにそっくりでしたから、同様の例が無いとはいえませんからねぇ…。
 
 
 そういえばガンダムMk-Ⅱと同じバズーカ、今でも持っていることに気付きました。パワードGMのヤツを…(汗:記念すべき当ブログ初の製作ネタだったのに、すっかり忘れていました)。


 *δさん:バズーカの砲身内部に使用した丸ノズル(5ミリ)とモビルパイプ(4.5ミリ)は無加工で、砲身パーツに丸ノズル→モビルパイプの順番で貼っただけですよ♪

ザクの「尻出し問題」について考える…

2008年05月01日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 エプロンさんの模型製作日記(4月30日分)にバンダイホビー事業部さんの5月のスケジュールが出ていますので、ぜひ見に行ってください♪ う~ん、1/100オーバーフラッグの方がHGUCザクⅡ改より早いのか…てっきり逆だと思っていました(汗)。

 さて、昨日に引き続きザクの可動についてです。

 筆者がザクのポーズ付けを行う時に、一番気にしているのが「尻出し問題(注・筆者が勝手にそう呼んでいるだけですが…)」です。スカートアーマーが分割可動式のザク系MSキットの場合、脚を開いて重心を落したポーズを取らせると、腰後ろスカートとサイドスカートとのすき間から太ももの上端が見えるのですが、それがなんとも「お尻」っぽいんです(汗)。

 ガンダムタイプのMSの場合はぜんぜん気にならないのですが、どうしてなんでしょうねぇ…。
 そこで、HGUCザクやHGUCザクⅠ・スナイパーでは紙でカバーを作って「尻隠し」にしたのですが、もうちょっとカッコ良い方法は無いかなぁという気持ちがあります。

 いろいろと考えてみたのですが…

 図の左側は初代MGザク以降のザク系(グフ系含む)キットに多く見られるスカートアーマーの展開図(?)です。脚を大きく開いたポーズを取らせるとサイドアーマーが大きく開くため、腰後ろスカートとのすき間が大きくなり、目立ちます。
 ザク系MSの設定画を見てみると、キットで分割されている線以外にも、サイドスカートの中央にも線が入っています(図左側の黒い線)。ここを割ってみてはどうだろう、と…。
 図の右側はサイドスカートの中央部も分割した状態です。こうすればたいていのポーズでもサイドスカート前側の可動だけで対処でき、サイドスカート後ろ側が大きく開くこともあまり無いと思います。
 しかし、この分割方式を活かそうとすると、各スカートアーマーの取り付け部分の可動にはかなりの自由度が要求されると予想できます。開閉だけでなく、ねじれ方向への可動です。ポリキャップ接続では自由度が不足しますし、ボールジョイントでも足りないかもしれません。

 そこで思い出したのがMGマスターガンダムのサイドスカートです。

 MGマスターガンダムのサイドスカートには小さい可動式の装甲が付いているのですが、合成ゴムパーツを利用した可動方式になっているんです。スカート外装のパーツの裏側、図では赤い四角で示した部分あたりに合成ゴム製パーツをセットし、そのゴムパーツに装甲パーツを差し込むようになっています。頼りなさそうな方式ですが、意外と良い感じに動くのでビックリした覚えがあります。この方式が使えないかなぁと思います(ただ、長時間同じポーズで飾っておくと、ゴムパーツにクセが付いてしまうという弱点がありますが…)。

 MGザクver2.0はサイドスカートを後方に逃がすことによって立て膝ポーズを取らせるための装甲のすき間を確保しています。サイドスカートを真ん中で分割してしまうと、残念ながらこのようなギミックを仕込むスペースがなくなってしまいそうです。う~ん、やっぱり全ての条件をクリアできるような分割・可動方式は無いんでしょうか…?
 とかいいつつも、キットが発売されたらやりたいと思っているネタ・HGUCザクⅡ改は普通のザクとはスカート周りのデザインや構造が大幅に違っているので、今回の話とはあまり関係が無いような気が…(汗)。

 話は変わりますが、昨日の記事にコメントしてくださった通りすがりさんのアイデア「ザク系MSの足の甲の、高くなった部分って足首ではなくスネに付くようにすればもっとグリグリ動くと思うんです」は面白いと思います。足の甲のパーツが前後方向の可動を担当するようになれば、自由度はかなり上がるのではないでしょうか。ひょっとしたらザク足の可動の常識を覆すかもしれないアイデアだと思います。機会があれば試してみたいですねぇ。


 *昨日のコメント欄に画像のURLを貼ってくださった低木さん:理由は分かりませんが、残念ながら画像を見ることができません(泣)。お手数ですがもう一度お願いします。m(- -)m

 

プラモのザクはどこまで動くようになるのか?

2008年04月30日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 今日でもう4月も終わりです。来月にはHGUCの「ザクⅡ改」(個人的には「ザクFZ」の方がピンと来るんですが…)が発売されます。久しぶりの1/144ザクキットなので楽しみです♪
 出渕氏による設定画と比べるとかなり細身にまとめられたプロポーションには賛否両論あるでしょうが、可動面については充実しているようです。中でもうれしいのが足首の可動範囲に期待が持てることです。試作品や完成見本の写真を見てみると、足の甲にあるパーツが独立可動するみたいなんです。

 最近のモビルスーツのデザインはプラモデル化を前提にデザインされているため、可動についてかなり考えられたものになっていますが、最初の「機動戦士ガンダム」の頃のモビルスーツはプラモデル化を意識したものではなかったようです(富野監督はドムのデザインを見た時に「模型でもイケるかも」を思ったという話を何かの本で読んだ記憶がありますが、定かではありません)。そのため、最初期のモビルスーツであるザクは立体化した場合には「動かない」デザインでした。アニメでは外装がゴムで出来ているかのように柔軟な動きをしているのですが…。

 上の図はポーズ付けの際に問題となる足首の接地についてを表したものです。図の左側は脚を地面に対しまっすぐにした状態です。
 図の真ん中は脚を開いたポーズの状態ですが、足の甲に付いているパーツがすねの装甲のスソ部分に干渉してしまいます。脚を開く角度的にはこの辺が限界のようです。HGUCザクでは伸縮可能な機構を足首関節に持たせることによって可動範囲を確保していますが、すねと足との間にかなりすき間が開いてしまいます。
 図の右側は足の甲に付いているパーツが横方向に傾くように独立可動した場合です。すねとの間のすき間が少なくなり、可動範囲にもまだ余裕が感じられます。今まではPGやMGクラスのキットで採用されていた可動部ですが、HGUCザクⅡ改では1/144ザクのプラモとしては初採用されました。うれしいな~♪ 足首がすねに固定されていた最初の1/144ザクのことを考えると…(涙)。

 両肩のアーマーや腹部の動力パイプ・腰スカートアーマーなど、ザクは(グフも)カッコ良い造形にしようとすると可動範囲が大幅に限定されるという要素の多いデザインですが、近年はどんどん可動箇所が増え、可動範囲が広がっています。MGザクver2.0が物語冒頭のような立て膝ポーズを取っている写真を見た時はかなりの衝撃を受けましたから。まさに「マスターグレードに不可能は無い」いや、「ガンプラに不可能は無い」と思いましたねぇ…。

 でも、腰スカートについてはまだ進化の余地が残されていると感じます。この辺についてはまた次回…。
 

MGガンダムver2.0は安彦風のようですねぇ…

2008年04月26日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 昨年の8月に「MGガンダムver2.0は安彦風、だといいなぁ…」という記事を書いたのですが、まさかこんな早いうちに実現するとは…(!)。すでに各模型雑誌の記事で読者の皆様もご存知とは思いますが、MGガンダムver2.0がこの夏に発売されるというアナウンスが正式に発表されました。今年は2008年、1979年の「機動戦士ガンダム」放映から30周年にあたる来年に発売されると思っていましたから、意表を突かれましたよ♪

 気になるキット内容は今のところ頭部の外装の合わせ目が目立たないパーツ構成&安彦良和氏の作画のイメージに近い顔つき、そしてMGガンキャノンのものとは別設計のコアファイターというところまで判明しています。
 顔が安彦風ということは、全身も安彦氏の絵の雰囲気を持ったラインになるのかなぁと密かに期待しているのですが、MGガンキャノンのコアファイターよりも大きそうなコアブロックが入るとなると、プロポーションはどうなるか気になります。まあ、劇中のガンダムは意外と寸胴な感じですので、大丈夫かも…。
 その安彦風の顔ですが、発表されているCAD図面や試作品の写真を見た感じでは「おお、確かにこんな顔の時もあるッス!」と思います(特に横顔は設定画の雰囲気に極めて近いと思います)。個人的には第1話の初起動シーンで立ち上がった後に目が光る時の顔アップや劇場版3部作のポスターみたいな顔が好みなのですが、顔の好みはそれこそ人それぞれですからねぇ…。とにかく、PGガンダム以降に確立された顔とは違う顔に挑戦するのはかなりのプレッシャーだったのではと思います。首が太いのが良いですねぇ♪

 コアファイターは変形時にコクピット内部のシートのポジションが変わったり機体後部のミサイルランチャーが再現されたりと、「まさか1/100スケールでそんなギミックが!?」とビックリするような仕様になっています。てっきりMGガンキャノンやガンダムver.Kaと同規格のものになると予想していただけに、完全にノックアウトされましたよ(笑)。

 あと個人的に気になるのが指です。アニメ設定のような丸指になるのか、それとも角指になるのか? 安彦風の外観を追及すると丸指なのでしょうが、他のMGキットとの整合性を考えると角指ということになります。難しいところですねぇ…。

思い込みとか刷り込みとか

2008年04月25日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 高校生の時、生物の先生が授業の合い間に話していた話ですが…

 ――昔、テレビで「巨人の星」をよく観てたんですが、主題歌の歌い出しのところ、「♪思い~込んだぁら 試練~の道ぃ~を~」のところで、画面に映っている星飛雄馬(ほし ひゅうま)がグラウンドの整地用のローラーを引っ張るトレーニングをしてるんですわ。で、子どもの頃はあの歌を「♪重い~コンダァラ」と聞き間違えて、あのローラーの正式な名前は「コンダラ」だと思っていたんですぅ。

 この話は今でもわりと有名らしく、ウィキペディアにはちゃんと「コンダラ」という項目があり、都市伝説として扱われています。ただし、オープニングのアニメ画面で飛雄馬がコンダラ…じゃなくてローラーを引っ張っているシーンは無いそうです。

 思い込みといえば、筆者が小学生の頃は今でいう「第1次ガンプラブーム」の最中で、あまりの人気にガンプラがなかなか手に入らないという状態でした。そこで筆者はガンプラの代わりに塩ビ製のフィギュア(当時は「フィギュア」という言葉が一般的ではなく、たまたま質感が似ているということで鉛筆の字を消すことができないにも関わらず「消しゴム」と呼ばれていました)を買ってもらいました。
 確か「山勝」というメーカーの製品で、350円ぐらいだったと思います。サイズはプラモの1/144ザクよりもひと回り以上大きく、子ども心に「プラモのザクよりカッコ良いんとちゃう?」と思うぐらい造形が良かったと記憶しています。現在のMGザクver2.0のような雰囲気でした(まあ、思い出は美化されるものですので、今見るとそうでもないかもしれませんが…)。可動部分は首と腕付け根ぐらいしかありませんが、かなり満足度は高かったです。

 写真は「ちびケロ(ケロロ軍曹幼少期)」に付属の1/600ザクの写真を画像加工したイメージ画像です。
 
 
 その塩ビ製ザクの印象が強烈だったためか、「ガンダム」の再放送が放映されるまでのしばらくの間、ザクのモノアイスリットの形状は下の図の右側が正解だと思い込んでいました(塩ビ製ザクのモノアイスリットの両端は丸くなっていました。あと、前腕内側は角張っていました)。

 テレビの画面でザクを初めて見た時、モノアイスリットの両端が四角いことに気付いた時はかなりの衝撃を受けました(汗)。

 昔の児童用雑誌のイラストなどではガンダムのアンテナが黄色く塗られていることが多かったのですが、正解である白よりも「らしさ」では上だったのかもしれません。それでガンダムMk-Ⅱ以降のガンダムのアンテナは黄色いものが多くなったのかなぁと思うのですが、真相はいかに…?



 *昨日の記事にスパイクさんから質問がありましたので、補足させていただきます。筆者が下塗りに使用したシルバーの塗料はガンダムマーカー「ガンダムシルバー」のインクです。マーカー類のシルバーは水性塗料のシルバーに比べてメタリックの粒子が細かい(と思います)ですし、隠ぺい力も意外と高いので、筆に軽くインクを含ませてサッと塗れば厚塗りにもなりませんよ♪
 マーカーのインクが下塗りで、水性塗料をその上から塗った場合に影響が出るかどうかが心配でしたが、特にトラブルは発生しませんでした。念のため、マーカーのシルバーが乾いてから丸一日は乾燥させることをオススメします。

  

左右が揃っていないと気になるんですよ(汗)

2008年04月22日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 「ゲバイの太ももパーツのスジ彫りを左右同じようにできるかどうか不安…」という締めくくりで終わった記事へジャアさんからご質問がありました。
 
「パーツやシールを左右同じにするにはどうしたらいいですか?」

 過去の記事にランナータグから複数・同型のパーツを切り出す方法左右鏡対称にシールを切る方法を書いているので、そちらを参考にしていただければさいわいですが、残念ながらこれらの方法は完全とはいえません。タグの削り具合やシールの粘着材のヌメリによってどうしても誤差が生じてしまうんです。切り出したパーツやシールを左右よく見比べて、違いがあれば微調整してやるしかないんでしょうねぇ。
 
 ガンダムの目をシールで再現する場合、左右の目へのシールの貼り位置も気にしなければなりません。シールを貼る→顔パーツをヘルメットに組み込んで確認→やっぱりちょっとずれているような気がするので分解→シールの位置を微調整、という作業を何度か繰り返します。

 ガンプラを作っている時は極力、左右対称(デザイン上、左右非対称な部分は別として…:笑)になるように気を付けていますが、パーツの成型の段階で誤差が生じているのを修正するのは意外と難しかったりします。
 例えば「MG ガンダムGP-01ゼフィランサス(フルバーニアンも含む)」の顔面マスク部にある2本の「へ」の字スリットですが、微妙に左右の角度や長さが違っているような気がします。ここはヘタに修正しようとすると取り返しの付かないことになりそうなので、気にしないのが良いと思います(デザインナイフで削って修正したことがありますが、うまく行かないんですよ…)。
 また、MGガンキャノンやMG ZZガンダムはヘルメットに対してのマスクの取り付けがまっすぐになっておらず、ごくわずかに顔が右または左斜めを向いています。これもまた意外と修正が困難です。
 じっくり見ないと気付かないような非常に細かいことですが、気になりだすと止まらないんですよ(汗)。


 この図はポリキャップを横から見たところですが、金型どうしを組み合わせる時に生じるごくわずかな誤差によって矢印の部分に段差が生じていることを表しています。おそらくその誤差は0.1ミリもないでしょうから、寸法に影響することはないのでしょうが、見た目が気になってしまう場合がありますので…

 段差の向きが左右で同じになるようにそろえて取り付けるようにしています。ふぅ~、これで落ち着く…(←わたしゃ吉良吉影か!?:笑)。


 これはポリキャップ「PC-116」でよく見る、ポリ軸の一部が盛り上がっているところを示した図ですが、これも向きをそろえてやると完璧です(←そこまでやらへん、やらへん!:汗)。

 さて、左右対称というと厄介なのがガンダムタイプMSのアンテナをシャープに削る時ですねぇ。左右のアンテナをそれぞれ削り込む作業で、ナイフやヤスリの向きや角度を右と左で同じようにするのは極めて困難です。筆者は右利きなのですが、こんな時に左手でも同じようにナイフやヤスリを使えたらなぁと思います。
 気を付けていてもアンテナの尖り具合や面の角度が左右で微妙に異なっていたりするので、その都度修正を加えていたりします。

 結局、左右を同じようにそろえるには、少しずつ修正を加えていくほかは無いように思えます。ノギスで測る・パーツにいろんな角度から光を当てて見る・片方の目をつぶって見る・デジカメで撮影してパソコンの画面上で拡大して見る、などの方法で少しでも左右対称に近くなるようにチェックするのが良いとは思いますが、読者の皆様の中で良い方法をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。よろしくお願いします。m(- -)m

 *オタッキーさんからのご質問・「シンナーがあまり入っていないパテありますか」←どういう使い道をするためのパテについてのご質問か分かりませんが、タミヤパテのようないわゆる「プラパテ」に近い使い方ができる上にオレンジの香りがするパテのつくり方を過去記事に書いてありますので、読んでみてください。
 あと、エポキシパテはシンナー臭が無いので長時間の作業に向いていますが、有害な成分が多少含まれていますので、薄手のゴム手袋をはめるなどして作業すると良いと思いますよ。