おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

癌という病気とどう向かい合う? 5。

2005-04-12 09:30:13 | 我思う、故に書くなりよ。
父を見舞ってきた。

化学療法が始まり、副作用に苦しみ始めた。猛烈な吐き気と下痢。食欲不振。やせ衰えて行くのに必須の条件が揃っている。こうして、体力を大きく奪いながら、体に巣くう癌を制圧して行かなければならないワケで、命を削る…って表現は当たっているんだと思う。

それも、数日を過ぎれば「やや…」軽くなるそうで、会った時はひどく苦しむ様子は見なかった。食事が思うように食べられず、困ったとは言っていた。臭いに対する感覚が鋭敏になり、普段気にする事の無いような臭いがきつく、嗅いだだけで戻してしまうと言う。飲み物も同じで、ただの水が一番良いと言う。臭いのありそうなモノは食べられない事になるので、無下に差し入れされても困る様だ。

加えて、味覚をどんどん失っている。みそ汁を食べても、中に入っているキャベツの味が僅かに分かる程度だと言う。まぁ、そういう副作用のある薬を使う事は事前に聞いていたので、家人の我々はなんとなく理解はしているが、実際にそうなるワケじゃないので、当人はかなりびっくりしているんだと思うけど。

そんなこんなの日々が続くと、げっそりして見る影も無くなるんだろうと思うが、薬を点滴で流し込むのと同時に、水分や栄養剤も入れているワケで、無理して食事を取る事も無いらしい。吐き気にやられて、食事どころじゃ無いようだが、点滴で栄養が入っているので、体重の変化は無いと言う。多少、顔が青白くなった気がする程度で、見た目はあまり変わらない。本人は脱毛を気にしていたが、それも見られない。専ら、常に短くしている頭髪なので、抜けちゃっても見た目は変わらないと思うが、残り1本を気にする波平みたいでおかしかった。

まぁ、始まったばかりだし、薬が効いているかいないのかも判らないので、あまり詳しい話もして来なかった。それなりの結果が出たら、考えれば良いし。

病院の窓からは、眺望が素晴らしい。視界を遮るような建物が無く、周囲は公共の建築物なので、うるさいと感じるモノも無い。通りに植えられた桜は満開で、淡い桃色のにじみが所々見える。病院へ向かう途中、ちょっとした公園や、河川敷で花見に集まる人を多く見た。別に、今年だけ見られる風景では無く、毎年余程の事が無い限りは見られる風景なんだが、しみじみと見てしまう。うむぅ…。

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