おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

お前、脳味噌腐ってないか?

2004-11-11 04:45:12 | 我思う、故に書くなりよ。
ソニーがパソコンのシェアで5位に転落したという。

VAIOってパソコンの名前を知らない人は少ないと思う。それだけインパクトのある製品を作ってきたメーカーでもあるし、ユーザーも多い。家電量販店でも人気商品で、飛ぶように売れるのを「すげー…」って眺めてた時もあった。もっとも、たくさん売れても利幅が小さいからそれほど売っても儲けは少ないのだが、他のメーカーと比べると勝負にならない。パソコンが売れなくなって来た頃でも、ソニーのVAIOは売れていた。

製品自体、他メーカーと何か大きな違いがあったワケでは無いと思う。デザインだって機能だって、大きな差は無いけれど、人気があるのは事実だ。実際に売れてたし、他のメーカーが全く同じものを並べて売っても、ソニーの方が売れるだろうと思う。それ位に、人気のあるメーカーだった。

シェアが転落した原因について、アナリストのコメントは「高価格帯の商品にシフトした影響」と言うものだ。これも理由の良く判るコメントである。量販店を通さず、コストを徹底的に下げたメーカーがシェアを上げている。

今回のタイトルは、私が実際にソニーの個人向けPCを購入して、トラブルに遭った際に、メーカーの指示するサービスに電話を掛け、応対に出た人に向かって言った言葉である。

購入直後、ノートPCの液晶に何も映らなくなった。だが、様子を見ていると、HDDのアクセスランプはチカチカと点滅し、ぴろろ~ん…と起動音が鳴り、しばらく様子を見ているとアクセスランプもチカチカを終える。試しに、画面が見えないままではあるが、キーボードから終了の手順で何度かポチポチ押すと、ぴりり~ん…と終了音がして沈黙を迎える。

液晶への表示が不具合なだけで、他は問題無さそうだったので、これまでの経緯と障害を応対に出た男性に伝えると「パソコンを初期状態に戻して下さい」と言う。簡単に言えば「リカバリーしろ」と言う事で、付属のCDROMで行えと言う事。だが、電源投入後に現れる「SONY」のロゴも見えないし、液晶が通電している様子も無い。指示通り作業を行ったとしても、液晶に現れるはずの指示が見えないのでは作業自体進められなくなる恐れがあるのは簡単に予想できる。

で、その事を説明しても「初期状態に戻して下さい」を繰り返す。「お前じゃ話にならないから、上の者を出してくれ…」と頼んだが、応対は変わらない。

実は、こうなる事はあらかじめ知っていた。キーボードのキー(キートップと言う)が取れちゃったお客さんから店頭でクレームを受けた事がある。然るべき電話番号に電話をかけ、客はどうすれば良いか応対に出た人に尋ねると全く同じ返答をされたと言う。どう考えてもおかしいので、相当、ねばってみたが埒があかず、わざわざお店にまで相談しに来たのだ。お店に責任があるとか、欠陥商品だとか言っているのではなく、明らかに理不尽な応対を相談され、ちょっと困ったが、キーボードだけでも持込で修理出来るし、そのための拠点もソニーは用意していたので紹介してその場は済んだ。

「とてもパソコン作っているメーカーと思えない…」

お客さんの奥さんが、ぼそっ…と言った言葉だ。もちろん、メーカーでPCを設計したり、実際に試作して試験したり、修理に携わっている人なら、間違ってもこんな応対はしないし、出来ない。ちゃんとそう言う経験のある人が応対に出るメーカーもあって、その対応の素晴らしさに感動すら覚える事だってあった。トラブルが電話の向こうから手に取るように判り、素晴らしい適確な指示でその場で回復する事だってあるし、何週間も預からなければいけない場合であっても、ちゃんと納得の行く説明があれば無用なトラブルにもならない。

あれやこれや伝えても、無意味だと思った頃、相手が言った言葉にブチキレタ。

「修理にお出しになるなら手配を取りますが…」

電話代があっち持ちであったとしても、それまでの1時間と数十分は何だったのか? それで、タイトルの通りに告げて、電話を切った。同じPCを使っている人のWEBやら何やらを調べて、自分で解体して部品を接続しなおして修理を終え、事なきを得た。

アウトソーシングと言う聞こえの良い効率化を図ったのは良いけれど、結果としてユーザーのためにならない方向へ進んでしまったんだと、飛ぶ様に売れて行く様を見ながら、その時は思った。障害の切り分けは大事な事であるが、それ以前に不自然な応対。そうする事が決められているとも、応対に出た男性は言っていた。それがこのメーカーのユーザーとの窓口にあるわけだ。

あれから数年たって、今はどうだか全く知らない。ひょっとしたら痒い所に手の届く、親切に溢れるサービスが受けられるかもしれない。しかし、所持しているVAIOもメーカーに頼れる期間を過ぎ、自己責任の世界へ入っているので、自分で直して使っている。構造的な損壊となると、これはもう捨てちゃった方が経済的によろしい具合だと思うので、そうなったとしてもメーカーには相談しないだろうと思う。

むしろ、2度と電話なんかするもんか! と言う不快な気分が強い。数年も経っているが、経験として残った不快は、次に必要とする機会があったとしても、選択肢から外すと思う。オーディオでは素晴らしいサポートをしてくれたメーカーと言う経験があっても、PCでは外すと思う。シェアの転落がこうだとは思えないが、ユーザーは「企業」を店先の商品から電話の向こうの人まで「一緒」に考えるている。それをおざなりにしては、いつかは信頼を失う機会が必然と訪れるんだと思う。

Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« なぜ沈めない? | TOP | 中国は何故認めないか? »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしい~ (よしお)
2004-11-11 13:33:56
VAIOのPCサポートに電話したこと無いんですが、Sony修理センターの対応はよかったですね~ もう10年ぐらい前ですが。



お客のクレームで「今日中に修理品を持って来い!」と脅されて、電話でSonyに相談したら、その日のうちにバイク便で送ってくれました。修理代は3千円程度なのに配送料8千円・・・(Sonyが負担してくれました)



まぁ~バブル末期ということもありましたし、今の時代では褒められた対応じゃないと思います。クレーマーのいいなりですから。でも、こちらの事情に応えようとしてくれるメーカーでしたね~いろいろと助けてもらいました。



それ以降、個人的にもSony製品を愛用するようになりました。昔は初期不良が多い気がしましたが、最近の製品は故障しないですね~



でも、最近のSony製品は、開発コンセプトとかが、大企業っぽくなってきて寂しいです。典型的なのがシリコンプレイヤーで、MP3対応できないし、レコードや映画も手がけてるしがらみあるから、面倒な著作権保護機能を強要して使い勝手悪いし、ユーザーの利益よりも身内の利益第一って感じします。



CCCDとかも惨めな結果でしたし・・・昔のSonyって時代を作っていたんですが、最近は時代に置いてかれてる感じが強いですね。



あ、そういえば、10年前はAppleのサポートもひどかったですよ~バブル時期だから殿様商売だし、修理の対応遅いし、設計不良でリワーク多発。修理代もメチャ高い。再修理も多くてクレームばっかりでした。



でも、最近のAppleって対応いいらしいですね~数日で修理しちゃうらしいです。
返信する
そうなんですよ。 (おじたん。)
2004-11-11 19:57:44
実際の修理に携わる人達って、すんげぇ良い人ばかりなんですよ。ところが、ユーザーの窓口はとんでもねぇ連中ばかりで、製品を知ってるとは思えないんですよね。どうも、勉強は出来るけれど、常識が判ってない人をアウトソーシングしているみたいで、面接受けに行ったけど、颯爽と帰って来ちゃいました。でも、同じ場所にあるオーディオの対応は素晴らしかったです。それで、今でもSONYを愛用はしています。販売店向けのサポートはどこも似たり寄ったりですが、ユーザー向けとなると優劣ハッキリしますね。余談ですが、シリコンオーディオはメーカー選ばないと悲惨な事になったりします。無限に交換しても改善しない不具合なんか当たり前だし、交換だけで3週間近くかかったり平気でします。ま、それもこれも懐かしい思い出ですが。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。