おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

悲しい月曜日。

2008-05-29 14:26:33 | 我思う、故に書くなりよ。
既報の通り、フリーアナウンサーの川田さんが逝ってしまった。

「ネプ理科」で、何でも触るその勇姿に惚れたのは私だけではあるまい…。男でも触るのがためらわれる様な、得てして「ぐにょぐにょ…」した生き物をこともなげに掴むその姿は勇ましく、凛々しくもあったりで、白衣にメガネな美人はお飾りじゃないコトがよく判るモンだった…。

理由は判らないが、死を選んでしまった。おそらく、理由など判ったところで、もう、意味なんかどーでもいいんじゃないかと思うが、残念である…。

事情が違うが、日テレの君枝ねえさんが逝った時も悲しかった。1度、お会いしているだけに、単にTVで見た人の死…以上に残念至極は強い。もっと世に出て欲しかった人が突然逝ってしまうのは、やりきれない…。

川田さんは、報道を志していたと聞く。地味でもあり、危険でもあり、得てして華々しくは無い部分が多いトコロ。

かつて、自身も報道に身を置く事をしていたが、作り手としてのその場は地味そのもので、場所がどこであろう変わりは無く、同じ給料なら別の方がいい…なんてのも普通に言われていた。

それでも、何かが起きそうな場所があれば、足が向き、目が光る…って人間は必ずいるし、いなくちゃイケナイ…って使命に勝手に燃えてたりもするんである…。

思い出されるのは、フジテレビの特派員だった入江さん。

言っちゃ悪いが、決してTV向きの顔では無いが、紛争地域からのレポートには欠かせない人でもあった。誰が伝えたって、同じだろう…コトかもしれないが、彼が伝えるニュースのほんの断片は、多く印象に残ってしまうって、不思議な人でもあった。

会ってみたい…と、思っていたら、不慮の事故で逝ってしまった。残念を通り越しての無念。もっともっと、彼の報じる中東を見たかったし、華々しい表側から見れば、裏方、縁の下の人かもしれないが、彼の視点、彼の言葉で世界を伝えて欲しかった。

そうした世界に、真摯に情熱を傾ける人が逝ってしまうコトがやりきれない…。

「君たちは食えなくなる。」

専門学校で報道を学んでいた時に、講師から言われた言葉。

すでに出版不況が予想されており、芸能人ばかり追いかける妙な報道カメラマンがもてはやされ、真の報道カメラマンが食っていけない時代に入りつつあったんだろうと思う。

「マン毛の写真、マンコの写真じゃなきゃ、食えないぞ…」

学校を卒業する頃は、確かにそうなっていた。社会的に意味のある報道写真は雑誌から削がれ、その場さえ失いつつあったし、それで生計を立てようなんてのは至難の業にもなっていた。写真というメディアじゃなく、ビデオに変わりつつもあったし…。そんなこんなが20年も前の話…。

いま。メディアを学んで、報道として人に伝える仕事を糧としようとする人間は多いのか、少ないのか…。マルチメディアの世界になったからこその報道があって然るべきだし、その場はある程度、保たれて行かねばいかんと思うんだが、そうした場が少ない。

誰もが情報の発信者になれる時代。プロとしての発信者が必ず必要だろうし、その場を失うのも、そこに携わる人を失うのも大きな痛手なのだけれど、情熱が届かず、行き場を失って、逝ってしまう人が出てしまったのは残念至極…。

てなコトを、月曜日にサイクリングしながらずっと考えておりました…。

どうか、安らかに…。


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