おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

新兵器2。

2006-08-09 06:41:34 | 我思う、故に書くなりよ。
今まで生きて来て、見たコトはあっても触ったコトの無いモノは数多い。

『除草剤』と『噴霧器』…なんて、農業でも営んでなければ買うコトも無いと考えて生きて来たのだが、雑草に庭が埋め尽くされるとそうも言っておられず、買って来た。

除草剤なんてのは、お手軽なのがドラッグストアでも売っているので、大したコトは無いが、噴霧器はちょっと違う。購入するにあたって、ネットでも色々と調べたし、行きつけのホームセンターでもしげしげと見比べ、大いに悩むのである。

「ちょっとハイパーな水鉄砲じゃダメなん?」

構造的には全く変わらない。入れる中身の液体が真水か薬剤かの違いだけである…と、思っていたのである。むしろ、飛距離がそこそこありながら、ピンポイントで狙える近代化された水鉄砲の方が良さそうに思えたのである。

「あれ、ちょっといじってOリングとかで強化したらダメかしら…」

面制圧ならば、100均ショップで買えるスプレーボトルでも間に合うし、その方が安くあがる。だが、人が入れない斜面で、ちょっと距離があり、頑固で、立派に生い茂った雑草が相手となると、武器としては役不足。なんせ『ド根性』が信条なやつ等だ…。

んで、まぁ、園芸用とか、ちょっと農業用みたいな噴霧器をあれこれ見ていると、いろいろと面白いコトが判ったりする。電動だのってのもあるし、ゴーストバスターズみたいに背負い式があったり、アタッチメントも豊富だったり、ちょいと感心してしまった。

だが、そんなのは過剰装備になってしまうので、距離が稼げて、ピンポイントも可能な、株式会社 工進 謹製『HS-402C』(¥2980)の調達を実施。

4リットルの薬品を20分撒く能力が、水鉄砲の比ではない。ショルダーベルトも着いているし、ノズルは2段式で最長1m13cm伸びたりする。手動式のポンプで加圧して噴射するのだが、ポンピングは軽い。

水道水を入れて、飛距離を確かめると、ちょっとイマイチ。まぁ、薬剤入れて使うモノだから、無下に飛び散ってもイケナイワケで、そもそもの目的は『噴霧』であって、噴射じゃないからねぇ…。実戦では十分に有効射程があるコトは確認出来たが、この辺はもっと低圧な水鉄砲には劣る。

だが、さすが噴霧器…。一度、必要なだけ加圧すると、マジで20分噴霧できる。噴射にしてしまうと、ちょっと時間は短くなるが、それでも水鉄砲はメじゃない。薬剤散布に徹しているので、薬剤が変なトコロからダダ漏れ…なんてコトも無い。この辺は近代化された水鉄砲でもビチョビチョだからなぁ…。

んふふ…。ははは…。もうちょいと勢いがあれば、機動隊の高圧放水車っぽくて良かったりするのだが、くどいようだが、用途が違う。じわじわと確実に効く薬剤を狙った植物に掛けるのがお仕事。

さて、肝心な薬剤に話を移そう…。

除草剤なんてのはみんな同じモンかと考えていた。これも改めなくてはならない。

確かに、いろいろと種類はあるのだが、一般人が使って良いモノは限られている。除草剤飲んで自殺…なんて事件があったりもするワケだし、それなりに毒なのだ。そんなのがお気楽に買えるワケでも無いのだが、種類は多くて、何が良いのかサッパリ判らない。

で、まぁ、広域に使用するには「液状」で「希釈」して使うタイプが安いし、希釈次第で多種な雑草も相手に出来ると言う、お手軽だったりもするので、そうしたタイプを探すのだけれど、どこのお店でも同じ商品が必ず置いてあり、さも『売れ筋』として目立っている。

「ラウンドアップ(日産化学工業株式会社)」

である。葉や茎から薬剤が吸収されて、やがては根さえも枯らしてしまう、なかなか頼もしいヤツ…。それでいて、人体や土壌にはそれほど害も無く、不思議な除草剤だったりする。より、効き目の具合の良い「ラウンドアップハイロード」なんてのも出ている。

なんで雑草と言うか、植物には効き目があるのに、その他にはあまり効き目が無いのか知らぬが、毒と言う分類で扱えば、塩よりも毒性が低かったりする。塩も大量に摂取すると「毒」で、人が死んだりするのだが、摂取するには無理があり過ぎる量ってコトだろう。ラウンドアップはおまけに、土壌では速やかに分解されて、残留がほとんど無い。バクテリアのエサになってしまう。だから、雑草が消えた後に、お花を植えても、お花は無事なのである。

「じゃあそれ…」

と、買って帰ろうとしたら、隣に似たような除草剤が売られており、手にとって見てみると、中身がほぼ一緒。おまけに安い。パチもんか?

実は、最近CMでよく聞く『ジェネリック』なのである。あれって人体向けの医薬品だけかと思っていたのだが、除草剤にもジェネリックな商品があって、実際に売られているのだった。製品に含まれる成分とかの特許が切れちゃったので、同じ様な製品を安価に作れる様になったワケで、この辺は人間向けのクスリと同じらしく、効き目も変わらないと言う。

「じゃあこっち。」

成分比率も同じなので、使い方も同じだし、安い方が良いに決まっている。厳密に言うと、農薬として登録してある製品か否か? で、使う場所によっては処罰されたりもするので、全てが同じ…と言うワケでも無いが、農耕地で使うワケでは無いので、どっちでも良い。一応、農薬として登録されている製品だったけれど。まぁ、本家のラウンドアップはそれほどに画期的な除草剤でもあるのだ。

へへへ…。武器は揃ったゼ…。『枯葉剤作戦』の準備は出来たのだ…。

裏庭の除草で何大袈裟なコト言ってんだか…と、思われるかもしれないが、枯葉剤作戦は今でも、特に麻薬撲滅作戦なんかに使われているのである。

ベトナム戦争で使った薬剤には、もう知らない人もいないくらいに危険な薬剤が使われて、今でも催奇性に苦しんでいる人が多かったりする。ベトちゃんドクちゃんなんてのは日本にも関わりが深い。さすがにそうした薬剤は使われていないが、葉に掛かるだけで植物を枯らしてしまい、人間や動物、土壌にはほとんど害の無いこうした画期的な除草剤は麻薬の撲滅にはうってつけなのである。

まぁ、軍用機で上空からホント適当に撒いちゃうワケで、麻薬だけに限らず、農作物や植生にもダメージを与えてしまうが、南米とかアフガンじゃあ実際に使われていたりする。

へへへ…。ひひひ…。時は来た。ついに、反撃ののろしを…!

と、思ったら、台風で雨。新兵器で除草剤を撒いても、雨で流されちゃうと効き目は無い。土に染み込んだら効果はあるのかと、調べてみると、全く無し。オーバードーズするとか、そんなコトすれば多少は効き目もあるのだが、それこそ雑草以外にも有害になってしまうので、

『用法用量を正しく守ってお使いください…』

なのだ。農薬だし、毒なのであるコトは忘れてはイケナイモノなのである。

知らなかった世界はこうして広がって行く。シュコシュコ…と、ポンピングを楽しむと、ズッシリとしたタンクを肩に掛け、スルッ…とノズルを傍若無人に生えやがる雑草に向けながら、狙いを定めて立ち向かうおじたん。の姿は勇ましい…。

「そのド根性をへし折ってくれるわ! はっはー!」

趣味として、除草剤の散布が成立しそうだな…。フルフェイスのNBCガスマスクが手に入れば完璧だろう…。

そんなワケで、台風はしばらく来ないで欲しいのである。


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