おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

がんばれ。

2006-02-27 03:24:37 | 我思う、故に書くなりよ。
小学生の甥が遊びに来たので、昨今の母校の様子とか生活態度を尋ねてみる。が、いきなり尋ね返しっ!

「おじさんは鼓笛隊何やってたの?」

う、うう? 鼓笛隊? そんなのもあったなぁ…。どうやら鼓笛隊の選抜が行われていて、志願制らしく、彼は「中太鼓」に応募したのだが、落ちてしまったと言う。

おじさんが小学生の頃は、完全徴兵制で、志願するなんてコトは皆無であり、何をどう決めたのかサッパリ判らない選抜方法で楽器が貸与され、強制的に訓練をやらされていた記憶しかない。仮に、望んでみたい楽器があったとしても、志願してそれが叶うなどというコトはありえなかった。

従って、自前の「たて笛」を悲しく吹きながら、ゾロゾロと練り歩く「その他大勢のみなさん…」が主たる任務となるワケで…

「やってられっかよ、こんなのヨォー! ピィィィィ…!」

ってのが正直な感想だったりした。大抵、鼓笛隊に相応しい楽器を貸与される連中は成績の良い部類の人間であって、それはそれで別メニューの訓練があったりし、徒党を組み、ある種のコミュニティーなんか形成していやがりましてですな、その他大勢にしてみれば何も面白くもなんとも無い行事だったんでありますよ…。

挙句の果てには、市の中心部あたりまで遠征して練り歩くなんて「晒しモノ」になるワケで…

「体操服着て、なんでこんなコトしなきゃならん…」

と、学校教育の画一化と擬似右傾化傾向を嘆いていた小学5年生だったのでありますのよ。ちんたらやる気無くだらだら歩いて、先生にケリを入れられる側の生徒であったのだ。また、それが『反体制のシンボル』とか『レコンキスタの夜明け』と信じて…。後日、学級会でパレードの不真面目さを追及されまくる身であると判っていても「それでも地球は回る…」が我々の合言葉だった…。

「で、おまえは何を狙ってるんだ?」

甥に尋ねると、もう『指揮者』しか残っていないのだと言う。そして、月曜日が『オーディション』だとも。なんでそんな恥ずかしいモノになりたがるのか? 少々不思議だったので尋ねると、

「かっこいいじゃん。やはり小学校にいるうちには1度はやっておきたいんだ。」

うむぅ。価値観の違いとは言え、私の甥にしては微妙な発言だったりする。

「ちょっと待て。指揮者と言うと、あの持っていて恥ずかしい極み、特権階級の証でもある、メッキハゲちょろ『ポール』を持って先頭に立ってあるくヤツか?」
「そうだよ。なんだか判らないけど、それそれ。」
「と言うと、お前はあの『つったかたぁー♪ つったかたぁー♪』を目指すと言うのだな?」

まさか、あの、のりお師匠の伝説の芸を継ぐと言うなら、我が甥に相応しいとも思うが、やはりかなり微妙な感じがする…。

ちょっと待て…。確か、少子化の真っ只中にいる彼は、5年生と言っても私が5年生だった頃とは環境が著しく違うはず…。

「何クラスあるんだ?」
「3クラスだよ。」

それも20名足らずだと言う。私の頃は、1クラス35人はいて、それが6クラスあるのが常識だった。当然、鼓笛隊をやっていて見栄えのする楽器には数が限りあるが、私の記憶では2クラス分程度には行き渡っていた様に思える。すると、その他大勢と言うのは彼らにしてみれば「少数派」になるのであろうか?

「やっぱりさぁ、リコーダーじゃかっこ悪いじゃん。あー。ドキドキするなぁ!」

時代は変わったのだな…。選ばれし者の『特権意識』と、選ばれざる者の『反体制意識』が織り成す革命前夜の心の高ぶりとは違う興奮が彼を包んでいるのだねぇ…。

「で、決まるのは何人だい?」
「2人だよ。」
「応募してるのは?」
「6人かな。」

なんだか、あっさりと当たりを引きそうな感じもするが、『くじ』じゃ無いワケだし、どんなオーディションが行われるのかは当日までのお楽しみらしいので…

「まぁ、がんばれ。」
「おうよ!」

ってコトにはなった。ちなみに、決まれば行事ごとに出番があるらしく、最も頻繁に登場するのは月曜日の朝礼だそうだ。

ああ。甥よ…。お前は月曜の朝が来る度に『つったかたぁー♪ つったかたぁー♪』な『つったか坊や』を望んでいるのだね…。おじさんは少し嬉しくもあり、悲しくもあるよ…。晴れて当選の暁には、やはり、のりお師匠の伝説を「よむよむ」で借りてきて一緒に見ようじゃないか。日本のサタデーナイトライブとさえ言われた、

『おれたちひょうきん族』

を。そして『フラワーダンシングチーム』の栄光も見ようじゃないか…。

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ミュンヘン。 | TOP | お買い物。 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。