おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

母さん、事件です! いや。母さんが事件だ…。

2016-09-10 19:40:40 | 我思う、故に書くなりよ。
…母曰く、大事なものが家から無くなった…との事で、一応、あれこれと探すが、見付からない。

既に認知症と思わしき症状のオンパレードだから、ことさら驚きはしないものの、ほぼ間違い無く犯人扱いされるワケで、そうと判っていても許容限度ってものがある…。

そうしたワケで、警察を呼ぶ! と言うので、呼ぶ事にした…。

んまぁ、無くなれば確かに大変困る現金だとか、通帳だとかが見付かってもいないのだから、それはそれとして大変にも違いないが、母自身の記憶が相当にあやふやになっており…

…自分で片付ける…→ 片付ける…→ しまった場所の記憶がなくなる… →なくなる… →大騒ぎっ! 

って事なのだが、母自身しか知り得ないようなトコロに隠してあったモノだけ無くなっており、相当なプロの泥棒の仕業と主張して譲らないワケである…。

…まぁ、無用心なところもあるので、泥棒が入らない事も無いだろうけれども、盗んで行く目当てなモノを探すとすれば、家中を引っ掻き回して探し出すくらいのコトはしないと、おおよそ見付けられない様なトコロにそれは隠してあったワケで、そうした不審と思わしき部分が全く無い…。

比較的判り易い判り易いだろう場所にあった、別の現金は全くの手付かずで残っている…。

警察を呼ぶような事案でもないと判っちゃいるけれども、呼んでしまったからには来るのを待つほかない…。

んで、そこそこの間をおいて、バイクに乗った警察官がやって来た。

ほどなくして、鑑識的な警察官も2名来て、計3名来た。

簡単な事情を説明して、無くなったモノとか、不在の時間とか、現状の確認とかが行われ、指紋だの足跡だのの。

途中で、鑑識的な警察官とお話をする…。

「普通、土足であがるんですけれども、そうした痕が全くありませんので…」

そりゃそうだ。どう考えても泥棒が侵入した様な痕など、最初から無かった。引き出しと言う引き出しでも全部ひっくり返されてでもしていれば、あーぁ…って事も察しが付くが、そうではない。

「今朝までは存在したとお話されてますが、それは確かなのでしょうか?」
「…と、母は言っておりますが、どうした形でそれら一切がまとめられていたかと言えば、母しか知りえませんので…」

それでも、専門家たちはあれやこれやと調べを続ける…。

途中、隣りのおばさんが帰宅するのを知ると、わざわざ泥棒に入られたことを告げに行く母…。
そんな話を聞かされた方は当然びっくりするが…おばさんはおばさんなりに母の異常を感じてもいたので、私を呼び…

「最近、お話がおかしいと思ってましたが…」

そうだろうな。立ち話程度であっても、支離滅裂、意味不明な話を平然とし、相手が怪訝そうな顔をすると逆切れするくらいだから…。

「…かくかく…しかじか…なんで、恐らく窃盗とかじゃないんですよ…」
 一応、事の次第を話すと理解し、心配もしてくれた…。この隣人だけではなく、近所の方の数名が母に異常を感じてもいると聞いた。

再度、警察官からお声がかかる…。

「一応、調べましたが…どうもちょっと誰かが侵入して…って事では無さそうなんですが…」
「はい。恐らく私もそう思います。実は…かくかく…しかじか…でして…困っているのですが…」

以前にもそうした騒ぎがあったものの、盗まれたと言うモノはすぐに見付かり、警察には届け出なかったことや、最近の支離滅裂具合を説明した…。ただ、あるべきものが無いのはどうも本当の事らしいので、見付かってもいないのだから、再度そうした場合にはどうすべきかを相談すると…

「いつでも呼んでください。それはそれとして調べますので…」

結局、一応の調書は残すものの、被害届け的なものまでには至らない旨、説明され、了承した。そりゃそうだろう。家捜しすれば、どこからかきっと出て来るだろうものだから。廃棄していない限りはね…。

今に思えば…15年ほど前には既におかしかった。おかしかったので、病院での診察を勧めたりもしたのだが、聞く耳を持たず、今日に至ってしまった。自身の頭の中に広がる想像と、視覚や聴覚から入って来る現実の状況が混ざり合ってしまい、とんちんかんな事を平然と言いのける。

記憶が曖昧になるのは年齢から言えば当然の事だから、致し方ない面もある。それが毎日にならぬよう、通院を勧めていたのだけれども、残念である…。

モノが無くなれば、真っ先に疑われて謂れの無い言葉を浴びるのは私だし、モノがなくなるという事象以外にも有り得ない事を平然と言いのけ、信じて疑わず、聞く耳を全く持たない…。

身内に迷惑が罹るのは致し方ないとしても、近所の方にそうした事が及ぶのは勘弁して欲しいのだが…。

まぁ、限度を越えちゃってる…ってのが常態化しても、その時はどこに相談しても既に手遅れなんだろうな…。

始末に悪いのは、そうした中で、当人は窃盗だと信じて疑ってもいないって事だ。つまるところ、窃盗事件はこの家で確かに起き、犯人は逃亡中って事だし、無くなったものも見付かっていない…って事。

この話は尾ひれが付いて、近所に広まるだろうから、どうした事になるんだか…。不肖の息子が怪しい…とでも広まれば、それはそれでもいい。ただ、近所の方に実害が及ぶような事が無いのを祈る他に無い…。

自身が事件なんだという自覚がどこかにあればと思うが…そうしたコトは無いんだろうな。いつだって取り敢えずの「犯人」は私である。窃盗以外にも相当な犯罪を犯している事になり、なかなかの凶悪犯って事になってるが、荒唐無稽な話と近所が気付いてくれるわけでも無いのがアタマの痛いところである…。

やれやれ…。



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