…暑いな…。
夏到来…って、だいぶ以前からアジトは暑いし、クーラーもエアコンも無いので、熱中症ギリギリなんだけど、慣れれば意外にいける…。
さて、心霊現象に恐れおののいた婦女子に誘われて、とあるお宅へ伺ったおじたん。であるが、目立ってそうしたモノがいる…って感じは無く、フツーにエアコンの効いた部屋でくつろいでいる。
と、言うか、まだ昼間なので出るモノも出づらいだろうと思い、夜になるのを待っているのだ。
「一番怖かったのはどこですか?」
夕食は婦女子が2人で作ってくれたり、買ってきたりで豪勢な晩餐となったが、晩餐中の会話がそれらしくてダメだな…。怪談話に来ているワケでは無いし。
基本的に、なんだか判らないけど怖い…ってのはやめた。なんだか判ってから怖い…って事にしているので、出た! って時には、しっかりと見る事を心掛けている。幽霊でなく、悪意を持った人間が相手な時が一番怖いのだから、見極めておかないと…。
ま、そうは言っても、びびる事は幾らもあったわけで、心底ぞっとした…ってのは鎌倉の山の中の事だ。あの時代の武士が集団自決したとされる場所へ行った時に、心の底から冷え切った事を覚えている。
…詳しい話は割愛するが…自身でもベスト3には入るだろうモノを見ている。後日、見ちゃった以上は供え物でもしておかないと…って事で、カップ酒を2本携えて再度訪れているが、夜中じゃ判らない事実が判明する。
その場所、人が立てる高さなんか無い、中途半端な高さの横穴だったのである。現代の大人だと、中腰でも無理な高さしかないうえに、広さもあまりない。ホントに十数人が集団自決なんかしたんだろうか? と、疑問に思うんだが、それらしき集団に相応しい数の『足』だけをしっかりと見ている。
この時は、5~6人で見に出掛けたのだが、得体の知れない恐怖感に耐えられず、半数はダッシュで逃げており、当てにならない。最後まで一緒だった1人に
「おまえ、あの足見えてるか? ライトの先の…」
「いえ、石が積んであるのは見えてますけど…」
自分には見えているのに、他人には見えていない…。この不可解さ。
「あ、あのうっすら動いてるのですか? あれ、なんです?」
「…おれには足が何本も見えてるんだけど、足に見えないの?」
「たくさん動いてますね…でも足じゃないような…」
マグライトに照らされて、テカテカしている「すね当て」みたいなのが判らないとは…。
数分ののち、全部消えちゃって、積み上げられた石しか見えなくなったので、その場を去ったのだけれど、なんで『足』なの? って疑問は解けていない。
「え、幽霊って、上半身とか多いじゃん! 足ないんじゃないの?」
「TVとかじゃそうだよな、映画の貞子なんかドアップだったし。」
「足だけなの?」
「それも汚い足でね、炭だか泥だか。洗ったきれいな足はなかったよ。」
婦女子の思うとおり、上半身で出て来てくれれば判りやすい。それなりの格好をしているだろうから、時代とか、身分とかも判りやすいと思う。逆に、フル・ヌードってのは見た事がない。
「…恥ずかしいんじゃないの?」
「でも、欧米だとたまに出ると聞くんだよ、ヌードな。」
「あー。なんかしら着てるし。何着てるんだろ?」
「…ユニクロとかかな…しまむら? しまらーだったのか!」
んなワケは無いと思うが、いずれにしろ、出るならちゃんと出て欲しいって気持ちはずっと昔から変わらない。
「で、ここ出るの?」
「待ってンだけど、出ないみたいねぇ…」
「え! いないの、良かったぁ~!」
「いや、おれら帰ったあとに出るかもしれないし…」
結局、深夜の1時までねばったが、それらしい音もしなければ、怪しい感じも無かったので引き揚げたんだが…
…ホントに帰った後に出たらしい…。
夏到来…って、だいぶ以前からアジトは暑いし、クーラーもエアコンも無いので、熱中症ギリギリなんだけど、慣れれば意外にいける…。
さて、心霊現象に恐れおののいた婦女子に誘われて、とあるお宅へ伺ったおじたん。であるが、目立ってそうしたモノがいる…って感じは無く、フツーにエアコンの効いた部屋でくつろいでいる。
と、言うか、まだ昼間なので出るモノも出づらいだろうと思い、夜になるのを待っているのだ。
「一番怖かったのはどこですか?」
夕食は婦女子が2人で作ってくれたり、買ってきたりで豪勢な晩餐となったが、晩餐中の会話がそれらしくてダメだな…。怪談話に来ているワケでは無いし。
基本的に、なんだか判らないけど怖い…ってのはやめた。なんだか判ってから怖い…って事にしているので、出た! って時には、しっかりと見る事を心掛けている。幽霊でなく、悪意を持った人間が相手な時が一番怖いのだから、見極めておかないと…。
ま、そうは言っても、びびる事は幾らもあったわけで、心底ぞっとした…ってのは鎌倉の山の中の事だ。あの時代の武士が集団自決したとされる場所へ行った時に、心の底から冷え切った事を覚えている。
…詳しい話は割愛するが…自身でもベスト3には入るだろうモノを見ている。後日、見ちゃった以上は供え物でもしておかないと…って事で、カップ酒を2本携えて再度訪れているが、夜中じゃ判らない事実が判明する。
その場所、人が立てる高さなんか無い、中途半端な高さの横穴だったのである。現代の大人だと、中腰でも無理な高さしかないうえに、広さもあまりない。ホントに十数人が集団自決なんかしたんだろうか? と、疑問に思うんだが、それらしき集団に相応しい数の『足』だけをしっかりと見ている。
この時は、5~6人で見に出掛けたのだが、得体の知れない恐怖感に耐えられず、半数はダッシュで逃げており、当てにならない。最後まで一緒だった1人に
「おまえ、あの足見えてるか? ライトの先の…」
「いえ、石が積んであるのは見えてますけど…」
自分には見えているのに、他人には見えていない…。この不可解さ。
「あ、あのうっすら動いてるのですか? あれ、なんです?」
「…おれには足が何本も見えてるんだけど、足に見えないの?」
「たくさん動いてますね…でも足じゃないような…」
マグライトに照らされて、テカテカしている「すね当て」みたいなのが判らないとは…。
数分ののち、全部消えちゃって、積み上げられた石しか見えなくなったので、その場を去ったのだけれど、なんで『足』なの? って疑問は解けていない。
「え、幽霊って、上半身とか多いじゃん! 足ないんじゃないの?」
「TVとかじゃそうだよな、映画の貞子なんかドアップだったし。」
「足だけなの?」
「それも汚い足でね、炭だか泥だか。洗ったきれいな足はなかったよ。」
婦女子の思うとおり、上半身で出て来てくれれば判りやすい。それなりの格好をしているだろうから、時代とか、身分とかも判りやすいと思う。逆に、フル・ヌードってのは見た事がない。
「…恥ずかしいんじゃないの?」
「でも、欧米だとたまに出ると聞くんだよ、ヌードな。」
「あー。なんかしら着てるし。何着てるんだろ?」
「…ユニクロとかかな…しまむら? しまらーだったのか!」
んなワケは無いと思うが、いずれにしろ、出るならちゃんと出て欲しいって気持ちはずっと昔から変わらない。
「で、ここ出るの?」
「待ってンだけど、出ないみたいねぇ…」
「え! いないの、良かったぁ~!」
「いや、おれら帰ったあとに出るかもしれないし…」
結局、深夜の1時までねばったが、それらしい音もしなければ、怪しい感じも無かったので引き揚げたんだが…
…ホントに帰った後に出たらしい…。
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