おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

私は貝になりたい…。

2004-11-14 07:37:44 | 我思う、故に書くなりよ。
フジテレビでやっていた「人間の証明」。最終回を観るの忘れてた…。

3倍速で録画しているビデオの真ん中より後ろを何気に観たら、録画してあったので、気付いた。

あー。これはこれで良いエンディングかも知れないなぁ。劇場版では碓氷峠の霧に包まれる谷間に消える母であったが、それを呆然と見つめる棟末ともう1人の刑事。NYでは老刑事が暴漢に刺され、ジャンクの街に寂しく息を引き取る…。

リメイクがうまく成功していると、多少、原作と違った部分があっても違和感が無いと言う例かも知れない。警察内部のしがらみが強く出ていたのも印象に残る。この辺はあまり劇場版では無かったと思う。

劇場版で存在感をたっぷりと表現していた俳優さん達の多くが、惜しい事に故人となられている。三船敏郎、松田優作、ハナ肇…。仕方ない事だけれど、見返す度に、残念な思いでいっぱいになる。

白い巨塔もそうだったけれど、原作が発表され、最初に映像化されてから、ひと1人の人生と同じくらいに時間が経っている場合も少なくない。実際、親子二代で観賞するなんて事もあるワケで、そこの価値観の差はとても大きいと思う。昭和の真ん中辺の生まれと、平成生まれじゃ全然違うワケで、生活も考え方も相容れない物があると思う。

だが、名作はそれらをも超えて、感動を与えるんだよなぁ。(しみじみ…)

私がオリジナルでもう一度観てみたいのが「私は貝になりたい」。そして、リメイクをして欲しいのもこの作品である。テレビドラマで、白黒だった覚えがあるが、さすがにオリジナルをリアルタイムで見た事は無く、何かの記念で再放送された物を観ている。なんとなく、フランキー堺をビートたけしに重ねて観ていた気がする。「メリークリスマス ミスターローレンス」が話題だった頃だろうか。

どちらも日本の戦争を描いた物だが、B級、C級戦犯がキーワードとなる。戦争していた事は学校で習う。だがその後の事は習った記憶が無い。まぁ、極東軍事裁判くらいは習うか。それにしてもその言葉以上に深い、裏の話は習わないと思うし、知っている人も確実にその数を減らしている。

「次に生まれてくる時は、貝になりたい。物言わぬ貝になりたい…」

確か、そんな台詞がラストに流れると思った。静かな海の底で、静かにじっと、貝は佇むのである。

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